過去編 追記
疲れた
ちょうどマナと会ったのはレベルが上がり痩せてきたころだった。
もう完全に今までの面影をなくしたころ冒険者ギルドがある町に着いた。
蘭葉は分からないまま町の人に聞きお金が稼げる冒険者ギルドに行くことにした。
最初は子供だと思い入れないのではと感じていた蘭葉だったが10歳の子供が
冒険者ギルドの中から出てくるのを見て入っていった。
蘭葉には冒険者ギルドの酒場っぽい雰囲気はとても斬新で興味深いと感じていたらしい。
その後、おどおどとした様子でギルドの受付に向かい、無事にギルドに登録することができたという。
最初の依頼はゴブリンの討伐だったという。
しかし、この町に来る道中ゴブリンより強いモンスターも多く倒していたため、常人の半分の時間で倒せたらしい。
受付嬢は驚きを隠せないようだったらしい。
そして、マナと出会うまで1か月間はBランクになるまで依頼を受け続けた。
マナと出会ってからはAランクの依頼を共にこなしていったらしい。
ウラドはもともと冒険者になるつもりはなかったらしく、ギルド長になりたかったようだ。
そのため、ギルドの地位が欲しいため加入したという。
そして、スタンピードまでは仲を深めていった。
マナと蘭葉。二人ともガサツな性格だった点もあり、意気投合した部分もあったらしい。
また、マナは人間としてあるべきものが欠けていると蘭葉いつも口にしていた。
スタンピードは魔物の暴走によるものだが、この年はそれだけではなく、
この町を治めている貴族、つまりウラドの父親が森林の伐採を多く執り行ったため
暴走が早まった。
蘭葉の攻撃により人が多く死んでしまったときにともに死んでいる。
マナの兄はマナが5歳の時に父親と行方不明となった。
母親と18歳までともに過ごし御年死去。金を稼ぐため冒険者になったところ冒険者の才能が有った。
そこから蘭葉と出会うまでにAランク冒険者に昇格。盗賊として名を挙げた。
ゴブリンデストロイは変異種で、蘭葉がいた世界(異世界)では1000年に一度現れるか現れないかというほどの出没率なのだ。
それがちょうどかぶってしまったのは不運としか言いようがないとヘラクレスは語っている。
マナを葬り去ったゴブリンデストロイの攻撃は「デス」という魔法で、ゴブリンデストロイしか扱えないと言われている最悪の呪法だが、蘭葉のスキルに相手の能力をコピーできるスキルがあるため唯一無二ではなくなってしまった。
マナの兄はその町から数百キロ離れた雪山に父親と住んでいたらしい。
蘭葉はその後、魔王討伐のため魔王城に向かう道中にあったと言う。
マナが死亡したことを伝えると兄は荒れ狂ったように発狂し、蘭葉を殴った。
しかし、蘭葉は拒まなかった。
自分のせいだと思っていたからだった。
自分が無力なせいで妹さんを死なせてしまったと兄に謝った。
その誤りで兄も正気を取り戻し、蘭葉に謝り返した。
その後、マナの遺品を受け取ったマナの兄は父親のもとに帰っていった。
蘭葉が発現したスキルに関してだがいまだに正体がつかめていない。
神さえも知らない。伝説のスキルとされている。
「勇者・悪」の時の人格はある意味蘭葉の怒りを残したもう一人の蘭葉と言えるだろう。
ヘラクレスでさえそのスキルの発現条件を知らない。
ヘラクレスはこのスキルについて他の神に干渉しないことを命令した。
このスキルは今は消えてしまっているがまた蘭葉が暴走したときに発現しかねないため、
ヘラクレス自身が封じている。
しかし、ヘラクレスの封印を解く可能性があるらしい。
ラグナロクという魔法は、かつての破壊神と呼ばれる神が使っていた魔法らしい。
ヘラクレスも使えるが、代償なしでつかえる代物ではないと断言している。
ゼウスがこれを使えていたのかは不明だ。
しかし、蘭葉は代償なく使っていた。
これはヘラクレスの考察だが責任を背負うことが代償だと考えているらしい。
町にいる人総勢3000人すべて死亡した。蘭葉の魔法によって。
そして、死体はすべて燃やされている。
これは自我を取り戻した蘭葉がせめてと言って炎魔法を使いすべての人を火葬した。
この火葬が功を奏したのか、隣町の派遣が来たとき、魔物の仕業と断定されたらしい。
終わり
寝間=ス




