私の神様 ~ハル~
ハル視点!
~~ハル視点~~
「はぁ……今日は侵入者の退治なんて……」
私はラファエル様に創られた「天使」。
ラファエル様は天使の地位にも関わらず三大天使に上り詰め神に等しい存在になってお方だ。私はラファエル様に奴隷紋を付けられているため逆らえない。
それに、唯一感情を強く持っているため辛さが増える。
はぁ……いっそ……私を殺してくれないかな~……
私は遺跡の試練の間に来ていた。
どうやらラファエル様が言うには人間が来ているらしい。
この神界に人間が来るのはとても珍しい。
そして、ここに来れるのは天使級に強い人だ。
「相手にするのは……厳しいかな……なら……ここで……」
私はここが私の死に場所だと思った。
この地獄から……解放されるのか……
私はそう思っていた。
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レーザーを連射させる。この武器はラファエル様直々に設計したレールガンで、
下界の「銃」をイメージしているらしい。
さすがに……人間も厳しいだろう。
はぁ……私はまた奴隷戻りか……
しかし、私が気づいたときには目の前に男が立っていた。
たぶん、この人がラファエル様が言っていた人間だろう……
この人間を退治する命令には逆らえない……はぁ……仕事をしますか……
「死んで——」
私は魔法陣を展開して「氷」のつららを無数に出してその男に撃った。
しかし、その男に触れる前に薄い壁のようなものに当たり、つららは砕け散った。
……だめだ……この人たちを行かせてしまったら私は生きながら地獄を味わうことになるだろう……
「死ね!!」
私は何回もつららを男に撃った。
しかし、その膜のようなものは一向に割られる気配を見せない。
「お前は、何者なんだ?」
男がそう聞いてくる。
うるさい……
「うるさい……うるさいうるさいうるさい!!」
私は声を荒げてこう言う。
「あなたを殺さないと……ラファエル様に見捨てられちゃうの!」
声が……枯れて……
「聞かせてくれないか……?」
私はもうこの人にぶちまけてしまおう。不満を発散してやろうと。
そう思って話すことを決めた。
「……実は——」
私はその男の人にすべてを話した。
私がラファエル様によって創られた天使だということ。
ラファエル様により超高度な魔術で奴隷紋が刻まれているということ。
逆らったら生きながら地獄を与えられるということ。
私が男の人にすべてを話すと、その男の人はこう言った。
「俺なら奴隷紋を強制的に解除させることができるが……」
私はすかさず食いついた。
「本当ですか!?」
私はそんな虫が良い話はないだろうと思っていてもその少しの希望にすがってしまう。
しかし、その男の人は何か言いたげな顔で私に告げた。
「条件を設けていいか?」
私はすごく怖かった。
ラファエル様は女性なので性的な辛さはなかったが男となると別だ。
……大丈夫かな……?
「な、なんで、しょう……あの……性奴隷だけは……」
私がその人にこう言うと男は慌てたように言う。
「いや、なんで奴隷前提なんだよ!」
……じゃあ……どんな条件……?
「そうじゃなくて……俺の家で暮らさないか?」
?私は一瞬思考が止まった。
この人が何を言っているのか理解が追いつかなかった。
私は聞いた。
「いいんですか?」
私が聞くと、その人は答える。
「野放しにして暴れられるより俺の監視下に置いて平和に暮らしてもらった方がいいしね!」
私は、初めて、「神」と呼べる人に出会いました。
第46話終わり
見てね~




