準備
本音。
俺はステータスをもう一度確認して、「神の御心」があることを確認して安心した。
これで……一時的にMENを上げられるっ!
おっと……今は深夜。大声は上げられない……
いや~しかしよかった!多分日付的には変わっていないから大丈夫そうだし、
ゼウスとも会えたしな……
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……………………
……
俺は、あいつに一種の違和感を覚えていた。
まず一つ目は、ゼウスの視線である。
まるで子供を見るかのような目で見ていて、さらに安心した目をしていた。
あの視線には何か意図があったのだろうか?
二つ目は、動きのブレが俺と同じ挙動だったということだ。
もしゼウスに俺の動きをトレースする能力やスキルがあるとしても不思議ではない。
しかし、俺が初めてゼウスを見たときから動きが一緒だったのだ。
俺が来た時点でその魔法やスキルを発動させるか?
三つ目は完全に俺の第六感が教えてくれたので、俺の勘だが……
魂が……魂が共鳴していたのだ。
これが……どういうことなのか……
ゼウスという「最高神」の魂に共鳴する……
それは、俺の神格が「神と同等、それも上位の神と同格」ということになる。
それは、俺の前世、または、それ以前の前世が「 神 」だったということになる。
憶測にすぎないが……
このことは頭にとどめておこう……
とりあえずこれからは学校に行く準備だ。
教科書類はあるから……スキルで全内容を読み込もう……
全く……俺のスキルって優秀だな~
宿題等は言われていないのでそれは大丈夫そうだ。
友達は~……っといなかった(´;ω;`)
さて、自転車は……俺自転車を使うより速かった……
それに、転移を使えば一瞬だ。
あとは……メンタルについてはスキル、「神の御心」で大丈夫だ。
他の精神安定系スキルを重ね掛けすれば……大丈夫になるだろう。
仲良く……なれるかな……?
俺は自分を見つめる時間が嫌だ。
自分の醜い部分を見つめて、その醜い部分を分かっているくせに直そうとしない。
正そうとしない。だから、今まで逃げてきた。
ゲームをして、動画を見て、ネットを見て、ライトノベルを読んで、寝て、
本を見て、勉強をしないで、運動をしないで、自分を見つめないで、
振り返って、苦しむ。過去を、自分の醜い部分を、見て苦しんで……
「何がしたかったんだろう?俺は……おれは……お……れ…は……」
俺は異世界に行って変わった。
自分に自信を持てなかった。
自分の長所はない、人に褒められる部分はない。
例えその長所がほかの人より優れているとしても将来役に立つことがないと
そう、思っていた。
でも、どうだろう?
異世界では役に立った。
旅の仲間が落ち込んだ時は俺が慰めて、
旅の途中の町でピアノを弾けた。
ダンジョンの謎に「ルービックキューブ」があったが、それも解くことができた。
魔導書を速読できた。
そう、役に立った。何もない。そう思っていたのに、
変わった。俺の存在価値が認められた気がした。
こんな俺でも……「人の助けになれる。」
その事実が分かったとき俺はひどく安心した。
何かが変わった。
考え方が変わった。
旅の仲間に感謝された。
景気が落ちていた町の雰囲気が上がった。
謎を簡単に解くことができたから、救助が速くできた。
魔導書を速読できたことで、魔法をすぐに覚えることができた。
そう、異世界で得たもの。それは、俺の中での「存在価値」だったのだ。
だから、勇気をだせ、「俺」。ビビるな。行けると思えば行ける!!!
頼むぜ?最強の「俺」?
「ああ、頑張るよ。」
第33話 終わり
書けたらいいね?




