神の試練③
三話目~
こいつは……強いな、だが俺には効かねぇぞ。
ラファエルは神聖魔法「ゴッズジャッジメント」をバンバン打ってきた。
端的に言うとこの魔法は「究極魔法」……つまり「必殺技」だ。
光の速さで光の槍が何十本も俺に向かって飛んできている。
「ふぅぅ!いきなり容赦ねぇな天使様?」
「黙れぇぇぇ!!私の……私のハルを……殺してやる……!!」
威勢がいいねぇ……その威勢どこまで続くかな?
俺はその攻撃を当たってもよかったが あえて 避け続けた。
そして2分ぐらいその槍を避けまくった。
「おやおや~天使さんもちょっと疲れてきているみたいだなぁ~」
「うるさい!お前……お前さえいなければ……」
そこでついに寝ぼすけさんが起きてきた。
「ちょっ!ランバさんこれどう言う状況っすか?」
「ああ~見りゃ分かんだろ……ってかおせぇよ来るのが……!」
「あはは~すんません——ってあぶな!」
「チッ!外したか……」
容赦なくその光の槍はマリハに飛んで行った。
しかし一応の保険でかけておいた防御結界が役に立ったらしい。
避けられはしなかったものの、防御結界が守ってくれたらしい。
「——!!こいつ!三大天使の……!」
「そうだ、私は「ラファエル」だ」
「こいつと戦うんですか!?ランバさん……」
「ごちゃごちゃうるせぇぞ。そんな暇があるなら加勢しろこの馬鹿。」
「す、すんません……」
マリハは攻撃魔法「ファイアストーム」をラファエルに放ったが難なくラファエルによけられた。
「え……こいつ……強すぎません?」
「お前が弱いだけだ……はぁ……バフをかけてやるからここからはお前ひとりで戦え。」
「ええええええええええ!?無理ですって!!」
「俺を信じろ。」
そして俺はマリハに「超高速」と「魔力量大幅上昇」と「並列思考」のバフを与えた。
「!?すっげぇぇぇ!!これがランバさんの力——!!」
「無駄口たたいてる暇があるなら戦って来い。」
「はい!」
「こいつが戦うのか……?舐めてるのか——」
その瞬間、マリハは超高速で動きラファエルの首元にナイフを突き立てようとした。
しかし、腐っても上位天使。空間魔法「瞬間移動」を使ってその場から離れた。
「どうなっている……その男が急に……」
「よそ見したらダメっすよ?ラファエルさん。」
「——!!」
ラファエルが気づいたときには目の前にマリハがいた。
そして、また瞬間移動を発動させたが、間に合わなかったのか
ラファエルの首元には傷がついていて血が垂れていた。
「俺のバフをなめるなよ。ラファエル」
「くそっ!本気で行くぞ、お前!」
「望むところっす!」
そこから30分間激しい攻防戦が続いた。
両者とも体は傷だらけで満身創意だった。
「くそっ!」
「どうやら私の勝ちのようだ!」
マリハはあと一歩足りなかった。
そして、ラファエルから光の槍がマリハに向かって飛んできた。
俺はその槍を「カウンター」と「反射魔法」でラファエルに打ち返した。
その槍は光の速さを凌駕したすさまじいスピードでラファエルに飛んでいき
そのまま腹に風穴を開けた。
「ガッ!!!グゥゥっ!!」
「残念だったな、そいつだけじゃないんだぜ?お疲れさん。また来世で会おう。」
「くそぉぉ……私が……消えても……ほかの神が……お前を……殺す……」
「へぇぇ~そうか、まぁ雑魚乙って言葉を贈るよ。じゃあな、くそ雑魚天使。」
俺はとどめの「メテオスマッシュ」という「超核撃魔法」でラファエルをつぶした。
……オーバーキルだ……跡形もなく塵になってやがる。
〈三大天使「ラファエル」を討伐しました。学 蘭葉は称号「神殺し」を獲得しました。
また、ラファエルを討伐したことにより「神格」を獲得できます。討伐者の魂を「神格」に昇格させます……問題発生。討伐者の「神格」のレベルが上限に達しているため
報酬の贈呈を別報酬に変更。討伐者のレベル上限を撤廃しました。報酬の贈呈を
終了します。〉
まてまて……情報量が多すぎる……そして俺の頭には「レベルが上がりました。」
っていう声がやまないんだが……
一つ疑問が残る……俺の魂はすでに「神格」だった。しかも上限。
おかしい、俺は「神格」などあげた記憶がない。どういうことだ?
そしてレベル上限が撤廃!?今まで上限に達していて受け取れなかった経験値や
今倒した「ラファエル」の経験値を一気に受け取ることになる……
だからレベルアップが終わらないんだ……
「あ、あの……ランバさん?」
「ああ、ごめんねハルちゃん。じゃあ、帰ろうか!」
「う、うん!あ、あのそれより……この人大丈夫なんでしょうか?」
ハルちゃんが指さした方向にいるのは倒れているマリハだった。
「やっべ……忘れてた~」
すぐさま「治癒魔法」かけた。
するとムクリと起き上がってあれ?っと不思議そうな顔をした。
「ランバさん……ラファエルは……?」
「俺が倒したよ。一発でな!」
「あはは~自信なくしますわ……」
「もっと強くなれよ!あはは!」
「ちょっ!冗談きついっすって……」
俺は楽しい。だけどなぜだろう?心の奥底、魂が笑っていない。
どこか否定している。哀しい。罪を償いたい。
そんな声が聞こえた気がした。
第18話終わり
明日も出すよ?




