ひゃっほう!!
感想お待ちしてます(アンチコメも歓迎s…し、しませんッ!)(←アンチコメでもうれしい模様)
「お、おう……これ大丈夫かな……?」
「う、うん……ちょっと怖いね……!」
俺たちは少しの不安に駆られながらジェットコースターのレールを上っている。
そう、意外とこの時間の方が怖いと言っている人が多い。
なぜなら「いつ来るかわからない」恐怖に駆られるからだ。
そしてもともとビビりな俺にこの時間は厳しすぎる。
いくら異世界に行ったからだと言って勇気が着くわけではない。
そうだろう?
だって戦争に行った人が戦争の恐怖を消せるかと言われたら消せないと思う。
まじでさ……なんで俺あんとき異世界に行く決断をできたんだろうね??
「だ、大丈夫かな……お兄ちゃん……?」
「だ、大丈夫さ。俺がついてるか……ら……」
俺が言葉を発したときにはもう頂点。ここから上にレールはなくあとは落ちるのみ。
「ハル……怖いから手……つないでくれ……」
思わずそう声に出てしまう。
しかし口から出た言葉はもう腹の中には戻せない。
俺が少しビビっているのを見たハルは少し面白そうに笑って俺の手を掴む。
「うん!」
「た、頼むぞ……ひ、ひっ!?」
俺は少しずつ下に向くジェットコースターに怒りを覚える。
お前落ちるなら落ちるで早くしろよぉ!?!?!?!?
いっそのこと覚悟決まっていけるじゃねぇか!?
いつ落ちるかわからない恐怖に襲われる方が怖い——
その瞬間、ジェットコースターはほぼ90度に曲がり、そのままほぼ垂直に落ちる。
その感覚はヘラクレスによって感度調整されているせいで怖い。そう言葉が出てくるくらいにはこの風と重力を感じ取れた。
「う、うわあああああああああああああああ!!!!!?!?!?」
「わああああああああ!!」
ハルは俺よりも余裕そう……というかさっきの俺の不安げな顔を見てこのハル元気をとりもどしただと……完全になめてやがる——
「ってうわぁぁぁx!!!」
ジェットコースターはほぼ地面すれすれでまた90度曲がりいつも通りの姿勢に直った……と思ったその瞬間にそのジェットコースターは左上に向かっていく。
そのまま回転しながら上に上がっていくのだ。まるでサイクロンのように——ってそんなことをいってるほど暇ではない!!(←ひまです(いややっぱひまじゃない))
「こ、これ……いつ終わる……ッ!?」
「分からない~!」
ハルはジェットコースターを心底楽しんでいるようでその顔から嬉しさを感じ取れた。
しかし、その笑顔に安堵したのもつかの間、そのままジェットコースターは急降下して、
グルんと一周。
「うわぁああああああああああぁぁ!??!?!??」
俺うわぁしか言ってねぇな……
そう、この僕蘭葉は大のビビりのため、小学校の時からジェットコースターなどの絶叫系は乗れないのであった。
「あはははは!!!」
ハルはこの状況をめっちゃ楽しんでいるようだ。
ハル……俺泣くぞ
そこからジェットコースターは遊園地をめぐるように急旋回、急降下、急上昇、急回転を繰り返し、ようやく終わった。
「ふ、ふぅ……余裕だったな……」
「ほんと~?」
「あ、ああ……ほんとだよ……ほんと……」
俺は体のバランスを崩す。
それを見たハルはすかさずおれを支える。
「だ、大丈夫!?お兄ちゃん!」
「だ、大丈夫だ……このくらい……」
~~~
「やっべ調整ミスって蘭葉感度20倍にしちゃった……」
「どうしよう……」
そう、戦犯はヘラクレスである。
~~~~
「へ、ヘラクレス……!!!」
「ま、まぁまぁ面白くしてくれたんだし……」
「そ、そうだな……」
ハルに抑えられる俺カッコワッル……
俺は結局ジェットコースターにいい思い出は作れなかった……とは言い切れないが。
最悪で印象深い思い出となった。
第169話終わり
お疲れ様です。感想下さい(←感想欲しい中毒)




