神殺しの計画
眠い
「WHAT???」
俺は考えてもいなかった。
この依頼を受けたことで無茶苦茶苦労するとは……
「そのままの意味だよ。君に神を殺してほしいんだ。」
「なぜに?」
そう。神界に神が少なくなると困ることが多いと思うのだ。
……いや、好都合なのか?
「その通り。俺はライバルが少なくなってラッキー。
君は命を狙われずに済むからラッキー。利害の一致だろう?」
それは……そうなんだけど……
「実際俺の力って神で言うどのくらいなんだ?」
「う~ん……大体神位「8位」ぐらいじゃない?」
「そんなに!?というか俺そこまで強くないぞ……?」
「最後疑問形になってるじゃん……それ僕ら神からしたら皮肉でしかないんだけど」
俺も自分の強さがどれほど強力かわかっていたつもりだった。
しかし、そこまでとは……神弱くね?
「蘭葉が強すぎるんだよ……それにほとんどの神は僕等に手出しはできないからね。」
「でも……神って何体ぐらいいるんだよ?」
「ん~天使の上位存在を含めると……大体150体ぐらい?」
「まぁまぁいるな……で?どうやって倒すって?」
そう、俺は神界には行けないのだ。
正確には行けるのだが行けるところが「ヘラクレス」の私有地のみなのだ。
実際ヘラクレスにも聞いておいたのだが、この私有地から出ると強制的に
下界(ここで言う俺たちの世界)に戻されてしまうのだ。
「倒し方はいろいろあるよ~まぁ、一番有効なのは「呼び出し」を行って
倒す方法かな?神を呼び出す術式ぐらい、スキル「神との会合」の分析で
構築できるでしょ?」
まぁ……並列人格に研究してもらってはいるが……
「神が下界へ来たときは神の力、神力を常時体に使ってないといけないからね。
力は大体9/10ってところじゃないかな?」
ふむふむ……って地上でドンパチやりあったら間違いなく地面……いや、地盤が崩壊するぞ?
「そう。まぁ、場所は今君がいる「地獄牢獄」でやりあえばいいと思うけどね?」
「それもそうか……それで?残りの手段って?」
「俺は神位「1位」ヘラクレスだ。君一人ぐらいは神界を自由に動き回れるぐらいの
権利を与えることができる。」
さすがだな……こんなのが腐っても神のトップとは……キリスト教が聞いてあきれるぜ…
「う、うるせぇな!ってそれはそうと。君には神を攻撃することができない。
なんたって「神界」だからね。そこでだ。君にそれぞれの神が創った「試練」を
突破してもらいたい。」
え?神界では攻撃できないって?それ無理じゃん!無理ゲーと化した依頼……
「それで……その試練っていうのを突破するとどうなるの?」
「神と一対一で戦う権利をもらえる。それで、殺すことができる。」
それ滅茶苦茶厳しいんじゃ……?
「いやいや……君なら余裕だと思うよ……だって、向こうの世界の「剣聖」が
ちょっと苦戦するくらいだから。」
!?「剣聖」も挑んだのか?……でもまぁ、そのくらいなら大丈夫そうだな。
「一応向こうの世界で「最強」って謳われているんだけど……」
は?あいつが?
~~~~~~異世界~~~
「おい。そこのお前。」
なんだ?こんな森の奥に人がいるとは……
「誰だ?」
「この俺を知らないとは……!我は「カルヴァ」。人々から「剣聖」と呼ばれている。」
へ~こいつが……無茶苦茶弱そう……
「本当に「剣聖」?」
「なんだ?文句があるなら……」
ちょっと殺気を出してみるか……
ふんっ——!!
「!?なんだこの殺気の圧は……!?き、貴様……いったい何者だ!?」
「俺の名は「ランバ」。しがない旅人さ。」
言ってみたかったんだよこんなセリフ!!
……あらら~こんな屈強な男がズボンを濡らして尻餅着いちゃって……
情けないなぁ~
~~~~~
「とまぁ、こんな奴だったけど……本当に最強?」
「……すまん「カルヴァ」。こればっかりは庇いきれん……てか本当に容赦ないね、君は」
「それで?その「試練」を突破したら神とドンパチやってぶっ殺せってわけだ。」
「そう、その通りさ。じゃあ行ってきてね~。」
次の瞬間、前にブラックホールみたいのが出てきて俺とマリハは
その渦に吸い込まれていった。
俺は悟った。
「はめられたぁぁぁぁぁ!!」
第15話終わり
それだけです




