表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
147/189

事の顛末

こんにちは!!

りるくです。

今回の小説楽しんでいってください!


~~~~~~

「おい、ファル。ちょっとやりすぎじゃないか?冥界から地球に圧力をかけようなんざ馬鹿がすることだぜ?」


ヘラクレスはバリアを張りながら答える。


ここは地球と冥界の「境目」


ここにヘラクレスと蘭葉は結界を張っているのだ。


「フンッ妾が何をしようが勝手ではないか——」


「勝手な訳ねぇだろ!!!」


ヘラクレスはさらに力を込めてバリアを一層強く張る。


それに答えるようにファルティアは「死のエネルギー」を放出する。


「くくッ……妾達の冥界のエネルギーに勝てると思っているのか……?」


「俺の力だけじゃ無理だろうね……」


ファルティアは嗤う。

しかしヘラクレスは付け足すように言う。


「だから俺も力を借りることにしたんだ。」


ヘラクレスはそう言うと、自分の後ろに「異界ゲート」のような……まぁあれだ。

どこ〇もドアみたいなやつだ。


そこからスーツ……に包まれた女性が現れる。

それは蘭葉たちの担任だ。


「おい、呼び出してといてこれかよ?ヘラクレス?」


「仕方ねぇだろ、ポセイドンは元から協力するつもりないだろうし……」


「はぁ……」


「なッ!?アテネ!?」


「こいつ……どっかでみたことある顔だと思ったら数百年前に最高神判会議のときに角で縮こまってたやつ——」


「う、うるさい!!!」


慌ててファルティアは応じる。

しかしアテネはこちらに分があると感じ取った瞬間に論争に主点をずらす。


「あ~ら~そうよね~あなたはずっと冥界に引きこもってたもんね~ヘラクレスの強さも覚えてないか~」


「……くっ……」


「お、おいやめろよ、あんまり怒らせると結界の維持が——」


「だって……何もできない神界不適合者だもんね~~何か行動を起こしたいんだもんね~」


「ッ!!!!!許さない!!!!!」


ファルティアの「死のエネルギー」が結界で耐えきれないほどに膨れ上がる。


「ちょっ!?まっ!?!?」


ヘラクレスがそういったときにはもう遅かった。

結界に亀裂が入り、そして「死のエネルギー」が流れ込んできた。


「お、おい!!!」


「分かってるわ」


アテネは手を上に差し出し、的確に漏れているエネルギーを正反対の「聖」のエネルギーで消していく。


「チッ!!!ちょっと怒らせすぎたかも——」


「ちょっとどころじゃないんだが!?!?!?!?」


「許さない……」


「お前はいい加減引け!!!!!」


「妾がこの世界を侵略して王になるのだ——」


「あら?この世界には蘭葉がいるわよ?」


「っ!?……それってまさか……」


「あら?心当たりがあるのかしら?」


「……多分妾の魔力を制限した輩……あやつ蘭葉という名前だったのか……」


「え?まさか蘭葉と戦ったの?」


ヘラクレスもすべての事象を観測できるわけではない。

それをできるのは前任神位第一位ゼウスくらいだろう。


「おいおい俺は蘭葉から空間の裂け目を直した程度しか聞いてなかったんだが?」


「いや、正確にはこの世界の結界を強めた上、妾の魔力を制限されたのじゃ……」


「じゃ!?お前そんなキャラだった——」


「うるさい!!!冥界ではそういうふうにやっておるのじゃ!!!」


「ま、まじで……??ぷっ……」


「わ、笑うな!!!!」


ヘラクレスは秘かに準備していた秘策を披露する。


「よし!アテネ、10秒だけ結界を維持してくれ!!!」


「りょ、了解……なにするつもり……?」


「さぁ……力比べと行こうか?ファル?」


「……ッ!?結界の外側に!?」


「まさか俺が外の世界に出れないとでも思ったか?」


ヘラクレスは不敵に笑うとファルティアの顔面にパンチを入れようとする。

ファルティアは防御結界を「死のエネルギー」で構築するが、第六感が働いたのかすぐさま避ける動きにシフトチェンジする。


その第六感のおかげなのか「死のエネルギー」で構築された防御結界は粉々に砕け散った。


そのまま、白い地面に振動が走る。


「な、なによそれ……?」


「これは忠告のためにやったが……次はお前の腹にこれをぶち込むぞ?」


ファルティアは本能的にまずいと察知する。

これを見たアテネも「やりすぎ」とばかりに苦笑する。


「わ、妾は諦めんぞ!!!」


そう捨て台詞を残すと自らのテリトリーである冥界に帰っていったのだった。


「ふぅ……ひとまず安心かな……ッ!?おい!「死のエネルギー」が漏れてるぞ!?」


「ッ!?まずい……」


そのまがまがしい黒い気体は地球に行ってしまった。

それも奇跡かと思うぐらいに蘭葉たちがいる日本に向かう。


ヘラクレスは全力で力を削ごうとするがもう地球に入ってしまったため、力の干渉はできない。


「おい!アテネ!」


「分かってる!戻ればいいんでしょ戻れば……まったく……私がこんな失態を犯すのはいつぶりかしら……」


「急げ!一人でも死んだら蘭葉の不評を買うぞ!?」


「そ、それだけは回避しないと——」


その最後の言葉を言い終わる前にヘラクレスはアテネの真下に異界ゲートを創り、

そのままアテネはその穴に落ちていった。


落ちる前に何か言いかけたようだったが気にしたら負けだと割り切り、やるべきことをする。


すぐ蘭葉の頭に語り掛ける。


「おい!そっちに体調不良になったは——」


そう、これが事の顛末であった。


~~~~~

「それアテネが悪くね?」


「ああ、俺も思う。」


ということで今回の戦犯はアテネということであとでお叱りをすることになった。俺が。


なぜだ……


「お前が説教しろよ——」


「だってお前の言うことなら素直に聞くでしょあいつ。」


「……………………やりたくないだけだろ……」


「あ???なんか言ったか??」


「いや、何でもねぇよ。」


分かってて言ってるのがまたムカつくよな……


後日、俺がアテネを個人的に呼び出したことで「デート」だと勘違いして痛い目にあったアテネの話は、また別の時に……


第149話終わり



おいおいおいおい!!!!アテネさん!俺と同じで戦犯だな!(←こいつは投稿するのを遅れやがった)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ