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頭痛?

こんにちは!!

りるくです。

今回の小説楽しんでいってください!

「なぁ……どういうことだってばよ……」


俺は頭痛を感じている。

何故だかは分からないが……障害物競争が始まる寸前に頭がだんだん痛くなっていく。


「ああ……くそ……!?」


頭痛はやまない。


『ずき……ずき……ずきずきずきずき……ずきずきずきずきずきずきずき——』


「早く始まらねぇかな……?」


俺がそう思って放送係の方を向いた瞬間、俺は別の空間に飛ばされていた。

その場所は——


~~~~~

「あ、あれ……?ここは……ってあいつの領域か……」


「ああ……」


なにやら深刻そうな表情のヘラクレスが後ろに立っていた。


俺は問いただす。


「どうした?お前……」


俺が困惑した表情で応えるとヘラクレスは答える。


「頭痛を……感じていないか……?」


ポカンとしてしまう。

なぜいきなりそんなことを聞くのか?

俺はその疑問で頭がいっぱいになった。


とりあえず理由を聞くことにした。


「ど、どうしてそんなことを……」


「いや……するんだな……?」


「ああ……するにはするが……」


この空間に入ってからはしなくなった——ということを言うまでもなく感じ取ってくれたようだ。


「ああ、そうか……分かった。時間の経過はしていないからちょうど始まる前に戻されるからな……あと、もう一回頭痛がしたら俺の領域にこいよ?分かったな?」


「あ、ああ……」


話している間、気迫を感じるそのしゃべり方にヘラクレスの本気度がこちらに伝わった。

もしかしたらこの頭痛は相当重要なことにつながっている可能性がある。


しかしヘラクレスが詳細を言わない以上、詮索はするなとのお達しだと推測した。


俺はそのまま俺の世界に帰ることにした。


「じゃあ帰るわ。お前……あんま隠し事スンナって言ったろ?」


「ああ……ごめんな……」


「はいよ。じゃあ帰るわ~」


そう言いながら帰る魔法を作動させるのはヘラクレスの方なんだが……


~~~~~~

「あいつも……そろそろか……」


時期早漏かと思ったが……もう時間はないらしい……


あいつに……『前世の記憶』が戻っちまったら……大変なことになる……


「最悪の状態を常に考えて行動しないと……」


俺……は……どうなんだろうな……どっちの味方なのか……はは……


乾いた笑いをする。

この先の顛末をもう予見していたのかもしれない……

そんなヘラクレスは独り言をつぶやく。

小さく、だれにも聞こえないような小さな声で。


「ああ、蘭葉……お前に罪はない。「前世」。そう……お前の前世に問題があるんだ……」


独り言は虚無に消されて、ただその場所には一人残されているだけだった。


~~~~~~

「じゃあ……頭痛も治ったことだし!頑張りますか!!!」


『障害物競争!スタートです!!』


まぁ……難しいことは!考えないようにしよ……


第136話終わり


遅くなりました~!

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