冥界の異常
こんにちは!!
りるくです。
今回の小説楽しんでいってください!
「はぁぁ……」
「どうしました?そんなため息をついて……?」
その男は気品あふれる女性に尋ねる。
「まったく……ただでさえ厄介な悪霊どもが魔力を吸われたことに怒り問題を起こすとは……まったく……厄介なものよ……」
その女性は以前蘭葉の世界に侵入しようとしていた「ファルティア」である。
「別世界にいたあの男に魔力を制限されてしまったのが原因じゃのぅ……」
「その男……何者なのですか?冥王様に魔力を制限させるなど神でない限り不可能ではないかと——」
「おそらく……神の力を持った……「人間の成れの果て」というべきか……」
女はにやりと笑いそう言うと、地球にいる蘭葉を興味深そうに見た。
「神位とはゼウス……おっともう変わったのだな……ヘラクレスは何を考えているのだろうか?」
あのようなものを地球に滞在させること。それを放置している、
一体全体どういうことなのだろう?
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「ふふ……あはははははは……はぁ……こいつ……俺の手のひらで踊らされてるとも知らずに……」
ヘラクレスそう言うが実のところ蘭葉を騙しているなど蘭葉に知られればぶん殴られることを知っているのに……
「まったく……ファルティアもやってくれるな……蘭葉の世界に干渉するとは……」
いつも出てこないくせに……と愚痴を吐くヘラクレスであった。
「ファルティア……お前もう神位いらねぇだろ……」
そう冥王として別世界を治めてしまった神。それがファルティアなのである。
まさか単に神位が4位だからという理由で別世界を攻めに行くとは……
しかも……冥界……とは……
冥界、死者の魂が集る場所である。
そのため、殺された人の魂などは「悪霊」として邪悪な魔力を持つ魂の状態で冥界をさまようことになる。
魂の末路。ここが最後の終着点である。
悪霊などが近くに居ると善良な魂が侵食されてしまうため、悪霊の魂を隔離する必要がある。
その重要な役目を担っているのが冥王。ファルティアなのである。
主に地球の死者の魂を請け負っているため、悪霊は少ないと考えられている。(バルス調べ)
第129話終わり
少なくてごめん!




