運動
こんにちは!!
りるくです。
今回の小説楽しんでいってください!
「え?今日は体育祭の練習?」
「ああ、そうらしいぞ蘭葉。」
「ウっ……」
「どうした?まさかずっと休んでたからって行かない選択肢はないぞw」
「わ、わかってるさ……」
俺の近くに居たクラスメイトは冗談交じりに体育祭のことで俺をからかう。
しかし当の本人の俺は内心焦っていた。
そう、体育というと皆さん聞いたことがないだろうか?
力の強すぎる主人公が力の制御が大変だという話を聞いたことがないだろうか?
そう、まさに俺もその状態なのである。
力の制御とは本当に難しいもので俺のスキルをもってしてもやはり難しいところである。
今俺はスキルを使い「オーラ」というものを滅茶苦茶に抑えているがこれを開放してしまうと半径十キロの生物は「即死」してしまう。
こうなることを避けるようにオーラは特に気を付けて抑えていると言ってもいい。
なぜこうなるのか。分かると思うがヘラクレスにも言われた通り俺はおそらく神位第10位以内の実力者であることをヘラクレスに明かされている。
何度も思ったがやはり神の力。それも最高位の力を持っているものが地球というとても弱い生き物しか住んでいない星に住んでいると悪影響が及ぶのではないかと……
ヘラクレスにも相談したところ、俺自身からでるオーラは抑えているとは言ったものの悪影響はどうしても出てしまうらしく、その悪影響はヘラクレスが直しているそうだ。
しかしそれが最近変わり、せっかく地球にやってきたんだからとアテネにその役目を押し付けたのである。ヘラクレス……お前がそこまでだったとは思わなかったよ(泣)
だからといって運動に支障がでるわけではなくないか、と思うのはごもっともなはなしだ。
しかしあることから運動はまずいのだ。
走るときには常に「他の人の平均」あるいは「人の走っていい速度」で走る必要があるのだ。
「まずいな……走る練習でもしようか……?」
ここから、蘭葉は速く走るためではなく、「遅く走るため」の練習が始まったのだった……
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一日目
「どうしたんスカ?蘭葉さん……?今日はそんなに早く起きて……?」
今日は平日の朝4時。
マリハはちょうど夜更かしをしていたらしく遅くまでゲームをしていたとのこと。
なめ腐ってるな……昔の俺を見ているようだ……
「今日は走る練習を、と思って……ほら、近頃体育祭があるだろ?」
「ああ……って……えっ?蘭葉さんは走る練習なんかいらないんじゃ——」
「遅く走る練習ダよばか……神のレベルに到達している俺に速く走る練習とかなるわけないだろ……」
「そ、そうっすよね……じゃあ俺は寝るっす。おやすみなさい!」
「いや時間的におはようなんだがな……?」
そうして俺は外に走りに行くことにしたのだ。
しかし……場所は……
「転移」
俺がそう言い放ち来たのはどこか分からない地平線に地面が広がる場所だ。
なぜわからないかって?俺の別人格にお願いをしたからだ。
俺は「巨大な烈風波が来ても誰にも迷惑にならない場所」と頼んだのだが……
一つ言えるのはここが日本ではないと言うことだ。
一応夏なのだがここは妙に肌寒く感じた。
もしかして南半球か?
俺はここの正確な位置を把握しようとしたが俺がここに来た理由を思い出し、早速練習に入る。
「じゃあまずは10000分の一。」
俺はそう制限して一歩踏み出すと一歩動いただけで1000メートル。つまり一キロも動いていた。
「……なるほど……思ったより制限がかかっててよかった……」
俺はもっと走ってしまうと考えたからだ。
「じゃあ今度は12000分の一……」
すると今度は500メートルだった。
俺は2000分の一制限すると500メートル縮むことを利用して……
「14500分の一。」
すると俺の足はすぐ目の前に普通に足をつくことに成功した。
だがいくら制限ができるからと言って調整が緻密にできるわけではないため、数日間で慣らしていくしかない……
だが一日目でこの歩幅がつかめたのは行幸だ。
俺はそうして、少し練習した後、無事家に転移することができた。
ついでにそこ周辺の結界を調べたところ、ちゃんと異世界侵入妨害結界が貼ってあったことに俺は安堵した。
第128話終わり
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