「リザレクション」
いや~ついに「死者蘇生」だんだんぶっ飛んできてますね~
二奈視点
「あれ?」
お手洗いからショッピングモールの書店に戻ろうとしたはずなのに……
ここは……どこ?
気づいたらまわりは何もない真っ白な空間が広がっていた。
どこを見渡しても壁などはなく、水平線に伸びていくばかり。
気が付くと、私の目の前には二人の男が立っていた。
そして、二人で話し始めた。
「おい。こいつが 抹殺対象 のいる世界の人間なのか?」
「はい、この人間が出す、オーラ。体内の構造を見るに私たちの世界のものではないかと。」
一人は金髪で高身長の俳優みたいな人だ。もう一方の人は執事みたいな恰好をしていて、
頭に「角」を生やしている。
そして私は本能的に悟った。
この人たちには「逆らってはいけない」と……
「あの~ここは~?」
「お、言葉は通じるのか……お前は「ランバ・ガク」ってやつを知っているか?」
「は、はい……というか私の友人で、」
その瞬間、金髪の人が目にもとまらぬ速さで後ろに立っていて、
ナイフを私の首にあてていた。
「な、なにを……」
「こいつは人質になれるぞ……こいつを使えば……あいつを……!ランバを殺せる!!」
「!?」
私はしゃべれなかった、否、動けなかった。人を殺すということにためらいを持っていなかったからだ。
「よ~し。あとはランバを探すだ……」
突然、この白い空間に ひび が入った。
「アルカ様、何者かがこちらの領域にアクセスしています。」
「なに!?ここの世界は安全じゃなかったのか!?」
「おそらく、ランバの手下でしょう。」
「ちっ……くそが……なぜこちらの動きがばれた!?」
「ゲートを観測されるたのでしょう。あれは魔力を多く含んでいますから。」
「このまま戦うしかないか……!?壊れる!」
その瞬間、この空間が壊れ気が付くと近くの公園にいた。
当然、その二人もいた。
そして、もう一人……いや 一匹がそこにはいた。
真っ白な毛をもった、凛とした顔立ちのした私くらいの大きい犬がいたのだ。
「!?こいつ……神獣だ!」
「おそらく、ステージ7レベルですね。」
「まずい……二人でも敵うかどうか……」
私は二人の言っていることが分からなかった。
しかし、第六感が「逃げろ」と危険信号を発していたから、私の足はこの二人の
反対方向に進んでいた。
しかし私は動けなかった。
金髪の男から出る「殺気」に押しつぶされてしまったからだ。
「お前……逃げられると……」
そう、男が言った瞬間、男の右腕は 無くなっていた。
「!?!?」
「よぅ……お前は誰の指示でこの世界に来た?」
!この聞き覚えのある声は……!!
「蘭葉!!」
「なに!?こいつが……?」
「お逃げ下さいアルカ様。……そいつは……ば、化け物です……!!」
明らかにいつもの蘭葉とは違った雰囲気で、殺気立っていた。
「すまなかった。遅れてしまって……」
「ほんとだよ……遅い!」
「はは、すんません。」
でも、こいつといると安心する。
~~~~~
「さて……お前はだれの指示でここに来た?」
「はっ、言うと思って……」
「シュン」
その音が鳴った瞬間、俺はもう一人の方の「首」を飛ばしていた。
「なぁ~んだ。魔王の十分の一もない雑魚だったか~
さて、どうする?」
しかし、その金髪は一瞬だけ動揺していたがすぐ平常心を保ちだした。
「そうかい、じゃあ…… こんなのはどうかな? 」
その言葉を言い終わった後、真後ろで 爆発音がした 。」
そう、二奈が爆発に巻き込まれていた。
「二奈!!」
「ははは!」
二奈は全身やけどだらけになっていた。
多分もう「死んでいる」。
「大切な友達を爆破しちゃった~。あはは~おっつ~」
その瞬間俺は、こいつの体を「 バラバラ 」にした。
「よくもやってくれたなぁくそ雑魚。だが安心しろ。
お前の 魂 は俺が頂くよ。」
俺はひどく冷静だった。なぜか?俺には「リザレクション」のスキルがあるからだ。
〈スキル「リザレクション」を「二奈」に使用することを推奨〉
このスキルは一年以内に「寿命」以外で死んだ者はその死ぬ直前の状態に
戻すというものだ。つまり人を生き返らせることができる。
「スキル発動。「リザレクション」」
その言葉を言い終わると俺の指先から光が出てきて
二奈の体をその光で覆った。
そして……
「んぅ……ここは?」
「ああ、よかった。ヘラクレスに聞いといてよかったぜ。」
「え!?どういうこと!?あれ?わたし……爆発に巻き込まれて……なんで生きてるの?」
まぁ……混乱するのも仕方ないか……
はぁ……仕方ない。「結界」を張らないとな……
第11話終わり
「想像力で無双しよう」はしばらく更新しません。ご容赦ください!




