web拍手お礼画面まとめ(エミールVer)+新作小話
旧 web拍手エミールVer のまとめ。その63~その83までの期間使っていたものです。
おまけとして、小話「或る騎士の反省会」を書き下ろしました。
◆1ページ目◆
こ、このたびは、 web拍手してくれて……あ、ありがとうございます。
今日は、ルイーゼがいないから、ぼ、僕がお礼を言うよ。そ、そんな目で見ないでよ……これでも、王子なんだよ。
ち、違うよ。姫じゃないってば。
だから、ぷにぷにしないで、くれるかな……?
そんな目で、見ないでよ。
《調教しますか?》
◆2ページ目◆
え、な、なにっ!?
部屋まで入って来ないでよ……恥ずかしいよぉ。
な、なんで、勝手にカーテン開けてるの!? そ、掃除まで!?
や、やややややめてよッ! 僕、そんなことされたら……(失神)
◆3ページ目◆
日光は怖いよ。だって、当たると黒くなって焦げるんでしょ?
も、燃えちゃうかもしれない……怖いよぉ。
それに、眩しいと嫌なこと思い出しちゃうから。
え? 燃えないの? 日焼けするだけ?
そ、そうなのかな。でも、騙されないからッ!
◆4ページ目◆
ええええええ!?
やめてよッ! まじないグッズは大事なんだ。
それがないと、僕怖くて……え? 代わりがあるの?
うん。これはいいね。目隠しされると、とっても安心する。
君って、頭いいんだね。み、見直しちゃった。
◆5ページ目◆
最近、君のお陰で、外にも出られるようになった……かな。
あ、ありがとう。
わ、わあ。撫でられると、照れちゃうな。
なんだか、嬉しいよ!
でも、ほっぺぷにぷにするのは、やめてほしいかな。
◆6ページ目◆
ふ、ふぇっ!?
だから、あんまりぷにぷにしないでよ。
くすぐったいし、照れくさいな。
え、ぼ、僕が社交界デビュー!?
そ、そそそそそんなの出来ないよ。無理だよッ!
◆7ページ目◆
ふじんさん……今日から、僕はふじさん!
この呪文、い、意味あるの?
とりあえず、言えばいいのかな。
ふじさん……ふじさん……ふじさん、ふじさん
ふじさんふじさんふじさんふじさんふじさん!
◆8ページ目◆
ふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんおこめたべろよふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさんふじさん
◆9ページ目◆
ありがとう。
なんだか、君のお陰で勇気、出たと、思う。
僕もがんばらないとね。
だから、その。そろそろ、「姫」っていうのは、やめてくれないかな。
◆10ページ目◆
ここまで、拍手してくれてありがとう。
君のお陰で、僕がんばれる気がするよ!
よかったら、またいつでも来てくれると……嬉しい、かな。
ここまで拍手頂きまして、ありがとうございました。
引き続き、「前世悪役だった令嬢が、引き籠りの調教を任されてしまいました」を
ご愛顧頂けますよう、何卒、よろしくお願いします。
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◆或る騎士の反省会◆
(セシリア王妃に説教されるクロード)
※その75に出てきたシーンです。終戦後、両名22歳頃。
正座三時間目。
反省していろと言われたので、クロードなりにその意を形にしてみた。両手と頭にバケツを乗せて立っていることも考えたが、割と毎日筋トレしているせいか、そこまで苦ではないのだ。正座が一番ツライという結論に至った。
既に失せた足の感覚と、自分がやらかした不祥事に頭を悩ませ、何度目かわからない溜息をつく。
もうすぐ四歳になるエミール王子とセシリア王妃の外出の護衛を頼まれたのだ。花畑で戯れる母子の護衛。この上なく、平和な職務だ。少し物足りないくらいであった。
しかし、滅多に王都へ帰らないため、こういう機会もなかなかないだろうと楽しみにしていたのも嘘ではない。断じて嘘ではなかった。決して、親子水入らずを邪魔してやろうとか、そういう気持ちはない。容赦なくコキ使って、あっちこっちへ出張を言い渡す国王陛下のことは、たまに足を引っ掛けたくなってしまうが、断じて違う。ここはブラック企業フランセール(株)だとか思っているが、母子に罪はない。
思考が逸れたが、邪魔する気はなかった。
それなのに、今に至る。
「はあ……」
花畑へ向かう途中に山賊に遭遇したのが、運の尽きだった。
ワラワラと湧いてきた男たちに囲まれて「金目のものを出せ!」とありきたりな展開を目にした瞬間、それはもう……ちょっとワクワクした。
ここぞとばかりに馬から降りて、「それは出来ない話だ」とかなんとか言ってみたら、お決まりのように刃を抜かれた。テンプレ乙。
そして、そのときの自分はというと、「これで皆殺しにしても正当防衛だから、とても健全だ。やった、久々に健全な理由で戦える! ウェーーイ!」と、テンションあがっていた。
だって、仕方がない。つい数ヶ月前まで戦場を駆け回って戦いに明け暮れていたのだ。いきなり休めと言われると、退屈で仕方がなかった。
暇そうにしていると、カゾーランの奴が見合い話を山のように持ってくるし、ロレリアへ顔を出すとセザールから「腑抜け」だの「甲斐性なし」だのと理由もわからず罵られて水をかけられるし……正直、飽き飽きしていた。
そういった、こちらの事情も汲み取って欲しいものだ。
まあ、退屈だったからと言って、三歳児の目の前に山賊十五人分の首を落として並べたのは、ちょっとばかりやりすぎたと反省しているが。
やはり、あそこは一刀両断……いや、それでは内臓を撒き散らしてしまい、グロテスク度は変わらない。
「そうか、刺殺か撲殺にしておけばよかったのか」
「……あまり反省していないみたいですわね」
呟いた瞬間に、呆れた声が聞こえる。
ギクリとして振り返ると、セシリア王妃が正座するクロードを覗き込んでいた。正座で感覚が麻痺して、気配に気がつかなかったのか。それとも、平和ボケしてしまったのか。一生の不覚だ!
「いえ、そんなことは……首を狩るのは半分くらいにしておけば、よかったのかもしれないなぁ……なんて?」
「クロードったら」
「……五人くらいで我慢しておけばよかったです」
「人数の問題ではなくてよ。あと二時間、そうしていなさいな」
セシリア王妃はニッコリと満面の笑みを浮かべて、言い放った。なにが悪かったのかわからない。
「あなたのせいで、少し面倒なことになっているのですわ。反省させておかないと気が済みません」
平たく言えば、八つ当たりということか!? 理不尽を感じて、クロードは思わず抗議したくなった。だが、正座で足がやられて、すぐに立ち上がれそうにない。
「うぅ……母上ぇ、どこ?」
そんなやりとりをしていると、奥からか細い声が聞こえてきた。
柔らかなブルネットの髪の下で、サファイアの瞳がクリクリと瞬いている。幼い子供らしい、ぷくりと丸い頬や小さな手足が愛らしくて、人形のようだ。
エミール王子は母親の姿を探して、ペタペタと歩きまわっていた。そして、目当ての姿を見つけて花が咲き誇るような満面の笑みを浮かべる。
「母上ぇ! …………あ」
けれども、エミール王子が駆けだそうとした瞬間、クロードと目が合った。
エミール王子の動作がガッチガチに固まってしまったので、クロードはとりあえず、愛想笑いをしておく。よく目つきが悪いと言われるので、怖がらせたのかもしれない。
しかし、次の瞬間。
「ひっ……あ、ぅ……首狩り騎士ごわいよぉぉおおおッ! あああああああ! 食べられるぅぅううう! 悪魔ぁぁぁぁああ!」
まるで、幽霊にでも遭遇したような絶叫を上げながら、エミール王子は踵を返して逃げ出してしまった。
「やだぁぁぁああ! お部屋かえるぅぅう! もう出たくないよぉおおお!」
金切り声が遠くなるのを聞きながら、クロードは無表情になった。見上げると、セシリア王妃も無表情だった。
今度から、子供がいないところで静かに狩ろう。そうしよう。
クロードは一つ学習した。
クロードさん、学習の方向が違いますよ。
残念な脳筋は書いてて楽しいのです。
次回は余話を前後編で更新します。今回はギルバートの過去編です。勿論、お色気もあるよ!(ただし性癖ry




