20話 呼びだされた元ダンジョン暮らしの少年と、花房フタバと夜縁キミミ。
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では、本日もよろしくお願いいたします!
「ふん! よく来たわね! フタバ! いーえ! よくおめおめと顔を出せたわね、と言いかえるべきかしら! S級ダンジョンの単独攻略っていう〈輝星〉への最終試験に失敗しておいて! まあ呼び出したのは、あたしだけど!」
階をすべてまるごとぶちぬいた天井の高い広い広いホール。
その肉体年齢12歳の俺より、ちょっと、ほんのちょーっと背の高い女の子、たぶん年下――な日本最高峰の探索者集団〈五輝星〉の夜縁キミミは、左手を腰にあてて、ビシッと俺に腕をからめるフタバに指をつきつけた。
「まあでもあんたが試験に失敗して、あたしはせいせいしているわ! だいたい前から気にいらなかったのよ! 〈双花剣〉なんて呼ばれてフタバちゃん、フタバちゃんって〈五輝星〉のあたしと並ぶくらいに配信人気もあって!」
……あー、なるほど。なんでフタバにここまで突っかかるのかって思ってたけど、つまりやっかみか。派手な格好とかからして、見るからに目立ちたがり屋だもんな。コイツ。
まだ声変わりもしていないよく通る高い声で、年上で背の高いフタバを見上げて食ってかかる様子はいかにも子どもっぽい。
そんなことを俺が考えているあいだにも、一方的なキミミのフタバへの糾弾はつづく。
「だいたいなれなれしいのよ! 会うたびに可愛いです、可愛いですって、頭よしよししてきたり!」
……ん?
「キミミちゃん、キミミちゃんってぎゅうって抱きついてきたり!」
…………んん?
「お菓子くれたり! フタバお姉ちゃんって呼ばせようとしてきたり!」
…………んんん?
「いっしょにスイーツ食べに行きましょうって頻繁に誘ってきたり! 前につれてってくれたお店、すっごく美味しかったけど!」
…………なんか、流れ変わったな?
「あ、やっぱりあのお店すっごく美味しかったですよね! フタバお姉ちゃんがおごりますから、またいっしょに行きましょうね! キミミちゃん!」
「え? んー、し、しかたないわね! まあ、あんたのおごりなら別に行ってあげても……じゃなくてぇ!」
まんざらでもないように、頬を染めピンクのツインテールの方いっぽうを指でクルクルといじっていたキミミ。
だが、ハッと我に返ったようになると、ふたたびビシィッとフタバに指をつきつけた。
「そうやってぇ! すぐにあたしを子どもあつかいしてぇっ! 〈輝星〉でもないくせにぃ! いーい! 花房フタバ! あんたは弱いんだから、危険なS級なんかに潜らなくていーのっ! おとなしくレベルの低いところでリスナーたちに〈双花剣〉って、美人探索者って、ちやほやされてなさいよ!」
感情をむきだしに、はぁはぁと荒く息をつくキミミ。叫ぶその目じりには薄っすらと涙がたまっていた。
からめていた腕を俺から外すと、そんなキミミをフタバはまっすぐに見つめかえす。
「ごめんなさい。キミミちゃん。それは、できません。わたしは、絶対に〈輝星〉になります。いえ、ならなくちゃいけないんです」
フタバ……?
その黒く輝く瞳には、確固たる、何者にも覆せない意志の光が宿っていた。
それを見たキミミの体がぷるぷると震えだす。
「そう……! わかったわ……! そんなに言うんならっ! あんたに〈輝星〉になれる力があるかっ! あたしがいまから試験してあげようじゃないっ! フタバっ!」
そして、その身にまとう魔素が爆発的に膨れ上がると同時、キミミはダンっ!とその場に、高々と飛び上がった。
ということで、メスガ……夜縁キミミちゃん、かんしゃくを起こして、激昂です。
初期案ではマウントとりのつよつよキャラだったはずが、フタバのキャラが斜め上に成長した結果、最初からよわよわに。変態おね……フタバがこんな可愛い子を放っておくはずないですからね。これはこれでアリだと思っています。
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では、また次回、なるべく早くに!
キミミちゃんの強襲に、フタバは、そしてユーリはどう動くのか!
これからもよろしくお願いいたします!




