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116話 お仕置きですわ 3

 ◆


 心を折ってやると決意をしたものの……ちょっと考えましょう。

 この防御力は、ヤバいです。

 これ、本当に辻試合をやっていたら、いまごろ私って無事だったのでしょうか?

 心配になるレベルですよ、コレ。


 一応、鑑定で見てみましょうかね。舐めて掛かって、やられたら私が恥ですし。

 ええと……ん……ダメージカットSS? おい、SSですかッ!?

 そりゃ、こんなのがあったら、イグニシアやミズホが勝てない訳ですね。マリアードは言わずもがなですよ!


 にしても……無敵の正体が解ってしまえば、どうとでもなります。ふふ。

 

「素っ裸なんて良い恰好ですわね、アーリア。相変わらず無駄に大きなおっぱいだこと」

「大きさなら、お前もいい勝負だろ」

「ふん……獣と一緒にしないで下さいまし。そうだ――いっそ搾乳して差し上げようかしら」

「でねぇよ!」

「だったら、出る様にして差し上げましょう。あは、あははは♪」

「おい、てめぇ。何考えてやがる!?」

「簡単なことですわ」

 

 そう、簡単なことなのです。

 ダメージカット持ちに対して物理であれ魔法であれ、肉体に攻撃するなど愚の骨頂。

 ならば直接、精神にダメージを与えれば良いのです。


「恐れなさい、嘆きなさい――そして快楽に、身悶えるが良いのですわッ!」

「な……に?」


 “パチン”


 私は指を鳴らし、触手の魔物を召喚しました。

 まあね、エロゲの世界ですからね。

 私、リーバと戦って悟りました。

 触手に「あれやらこれやら」された時、対抗出来るのは触手だけなのでは? と。

 だからね、触手の魔物を一体、手懐けてやったのです。


 それに恐怖というモノは、逃げていても克服できません。

 苦手意識も同様で――つまり大切なのは、打ち勝つ事。

 だから私は恐怖の対象であった触手を打ち倒し、屈服させたのです。

 ほら、触手だってよく見れば、けっこう可愛いのですよ。


 ちなみにこの触手、名前を“フランソワーズ”と言いまして。

 頭の部分が巨大な赤い花、胴体や手足にあたる部分が、緑色のウネウネとした触手となっています。

 レベルは42ほどで、強さとしては魔将に遠く及びません。


 サイズは全長で五メートルくらい。

 でも触手の長さを全部足したら、一キロくらいにはなるでしょう。

 だって手足を幹にして、枝の様に細い触手も生えていますからね。

 

 もちろんこの程度の魔物なら、普通はアーリアに瞬殺されます。

 でもね――今、この魔物は私と同じ階層にいますから。

 つまりアーリアは、この触手にも触れないのですよ。


「さあ、フランソワーズ! アーリアの手足を縛り、ベッドに固定しなさい」

「お、おい、ちょっと待て! そういうのは、流石にねぇんじゃねぇか!?」


 ここで初めて、アーリアが怯えた表情を見せました。

 彼女はくるくると手足を掴まれ、丸裸でベッドに固定されます。

 ぐいぐいと力ませに触手を引っ張りますが、何しろ数が多い。

 たとえ彼女が数本を引き千切っても、瞬く間に数十本が絡み付きます。

 

 やがて四肢を開き、大の字で横になるアーリア。


「あらあら、アーリア。生まれたままの姿を惜しげも無く晒して、何ということでしょう?」

「て、てめぇ……」


 言いながら、アーリアが顔を背けました。

 かなり恥ずかしいのでしょうね……顔が真っ赤ですし。


「こんな時は、『らめぇ』って言わないと」

「ふ、巫山戯んなッ!」

「……言ってくれたら、拘束を少しだけ緩めて差し上げても――良くってよ?」


 アーリアが下唇を噛み、僅かに涙を溜めて……「ら、らめぇ……」


 ああっ、ゾクゾクします。

 でも、こんなものでは許せません。


「はい? 声が小さくて聞こえませんわ」

「て、てめぇ……」

「もっとキツくしようかしら?」

「くっ……ら、らめぇ〜〜〜っ!」

「はぁぁああああん! アーリアッ! いいですわッ!」

「ちっ……この変態女め」

「はい? 何か言いましたか?」


 私はジットリとした目をアーリアに向け、彼女に馬乗りになりました。

 そしておっぱいをツンツン――ツツンツン――。


「んあっ、や、やめっ……」


 アーリアの艶かしい声が響きます。

 なにせ彼女は最強の猛将であっても、エロゲのヒロインの一人。

 つまり――大きくて弾力のある胸、そしてくびれた腰つき、えっちな喘ぎ声など……エロゲにあるべき全てを備えた女なのです!


「何か言ったかと、聞いたのですが?」

「な、何もっ……んっ……やめてくれっ……!」

「あらあら、アーリア。淫らな喘ぎ声ですこと」

「んっ……くっ……はぁっ……あ、喘いでなんかいないっ!」


 良いですね、良いですね!

 ああっ、こんなとき私に雄々しく育ったち○こがあれば!

 この生意気な雌虎人タイガーを、めちゃくちゃにして上げますのに!


 しかしまあ、無いモノは無いで諦めるとして……。

 それにしてもアーリアって、いい身体をしていますね。


 改めて彼女の顔をじっと見ます。

 

 ギザギザで太い眉は特徴的ですが健康的な美しさを持っていますし、高く尖った鼻は、獣でありながらも品性を醸し出している。

 恥ずかしそうに噛んだ薄い唇は紅を引かずとも、扇情的な赤色をして。

 やや角張った顎のラインも、意思の強い美人という雰囲気を際立たせています。

 何と言うか、イグニシアと違った野性的な魅力を感じますね……。


「そ、そんなに見るな……」

「嫌です。隅々まで見ますわ」

「う、うぅ……」

 

 顔から視線を下げて鎖骨、胸へと至り……。

 ああ、やっぱり良い胸ですね。大きいのに形が崩れません。けれど天然モノならではの、プルルン感もありますし。


 そうだ――私は山脈登山隊。

 二本の指を裾野から這わせ、頂きに登頂いたしましょう。


 トットコ、トットコ……。


「んあっ……触るな、ティファニーッ! ああんっ!」


 見つけました、隊長!

 なんだね、隊員!

 ほら、山の頂きに、前人未到のイチゴさんがありますわ!

 よし、確保ー!


 つんっ――と突つくと、アーリアから「んくぅっ」と吐息混じりの声が漏れました。

 アーリアは頬を上気させ、荒い息を吐いています。


「はあっ、はあっ」


 けれど、私の視線は留まるところを知らず。徐々に下がって、いよいよお臍からその下、ロマン溢れる三角州に至ります。


「あらあら、アーリアさんったら、けっこう毛深いのですわねぇ。まあ――獣ですもの、当然かしら?」


 アーリアの股間にある茂みを指で摘み――ピンッ。


「ひあっ!?」


 もう一度――ピンッ。


「ふぁっ!?」


 獣人の女王とも云えるアーリアが、恥ずかしそうに顔を左右に振っています。


「も、もう止めてっ! 恥ずかしいからっ!」

「い や で す!」


 いいですね、いいですね――まさにOSIOKIです。


「ほ、ほんとに、これ以上は……アタシッ……」


 掠れた声で、アーリアが言いました。震えています。

 こ、これは、たまりません。クセになりそう。

 私は再びアーリアの胸元に指を這わせて、揉んだり摘んだり。


「はぁっ……はぁ、はぁ……セフィロニアさまにも……触られたこと無いのに……なんでお前なんかに……」


 下唇を噛んで、アーリアが扇情的な声を出します。

 

「あは、あはははは……アーリア。随分と情けない姿ですわね」

「う、五月蝿いぃ……こんなことをして、ただで済むと思うなよぉ……あんっ」

「ただで済まないのは、あなたの方ですわ」

「な、なに……?」

「だって、ここからが本番ですもの」

「どういうことだ?」

「ここから先は、全て記録されますから」

「なん……だって……」

「良いですこと? わたくしに逆らえば、あなたの痴態を学院の全ての生徒、教師が知る事になるのですわよ?」

「ちょ……ちょっと待てッ!」

「だから、い や で す」


 アーリアの頬をペシペシと手の平で叩いてから、私は寝台を降りました。

 それから中空に手を翳し、薄ぼんやりと光る水晶玉を空間から取り出して。

 その水晶玉を左手に持ち、右手で二度、三度と撫でました。

 するとそこに、横になった裸のアーリアがポワンと映ります。


「さあ、記録なさい……これから起る、アーリア・アーキテクト・ゴールドタイガーの痴態を」


 水晶玉が宙に浮き、アーリアの全身をクルリと一周――それから私の手元に戻り、輝きを強めます。


「お、おい――ティファニー。何をしている……」

「ですから記録しているのですよ、あなたの姿を」

「や、やめろ。裸なんだぞ!」

「は? だからでしょう。服を着て戦うあなたを撮ったって、何も面白くありませんもの」

「や、やめろって、冗談だろ? だいたいアタシの裸なんか撮ったって、誰も喜ばねぇよ!」

「ええ、そうですわね。単なる裸じゃあ喜ばないかも知れない――だ か ら! これから素敵なお相手を、呼んで差し上げますわッ!」

「な……に?」


 私はくるりとアーリアに背を向け、召喚魔法を唱えました。

 すると闇の中から紫色の魔法陣が地面に現れ、ボウと光を放ちます。

 そこからゆっくりと、何かが姿を現してきて……。


「お、お前――それはッ――!」

「さあ、さあ! おいでませ、インキュバスのカーマインッ!」

「や、やめろ! おいッ! いくら何でも――インキュバスはヤバいだろうがッ!」


 まるで黒い水面から浮き上がる闇の化身の如く、それの角が見えました。

 黒い山羊の角が最初に現れ、それから端整な顔、均整の取れた肉体へと続きます。

 やがて全貌を現した『それ』が、私の前に恭しく跪きました。


「ティファニーさま……お呼びでしょうか」

「ええ、呼びましたとも、カーマイン。今からそこの女を、奈落の如き快楽の園へ導いておやりなさい」


 立ち上がって、チラリとアーリアを見るカーマイン。

 その股間には、自主規制必須の巨大なバナナがそそり立っています。


「おや? 虎人タイガーですか――クフ、クフフフ」


 うわコイツ、ちょうキモい。

 股間をおっきくしたまま腰に手を当て、カッコつけてますよ。

 とりあえず、カーマインからは視線を逸らしておきます。


「適度に可愛がってやりなさい。この娘の痴態を記録したいので」

「ほほう、それはそれは。承知致しましたぞ、姫――」


 と言って、股間のチョコバナナ砲を私に向けるインキュバス。

 ぶん殴ろうかしら――。


 でもこのインキュバス。実は妙な気を回したアイロスが、私に付けた忠実な魔将なのです。

 

「ランドが死んで欲求不満なのだろう。自分で使っても良いぞ」


 なんて言っていたので、絶対に呼ばない使わない! と思っていたのですが。

 まさか、こんなところで使い道があるとは思いませんでした。


 そんなインキュバスを、アーリアが惚けた顔で見つめています。

 

「セフィロニアさまぁ」


 フニャリと表情を歪めたアーリアは、恥ずかしがっているのか嬉しがっているのか分かりません。

 そう――上位のインキュバスは、狙い定めた女の思い人に化けることが出来るのです。

 だからアーリアも言っていますが、あのインキュバス、セフィロニアに化けているのでしょうね。

 

 もっとも――私の目にも水晶玉にも、山羊の角が生えた黒髪のイケメンバナナにしか見えませんが……。


 あは……あははははははッ!


「さあ、アーリア! 最強の猛将に相応しい痴態を見せて、心行くまで、おイキなさいッ!」

お読み頂き、ありがとうございます。


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