番外編~ライア姉様の恋~
小説を読むで日間ランキング第10位にランクインしたので番外編を作ってみました(^^)
私は此処、フルバスタ家の第一女として産まれた。って言っても双子の妹が居るのだけど。
私には5歳から一緒にいる、幼馴染みがいる。
名前はジーグ。幼い頃から私に仕えているふわふわの金髪に青みを帯びた黒の瞳を持っていて、優しくて、大好きな男の子。
18歳のある日お父様とお母様から見合い話が持ちかけられた。
「この方とか貴方と是非結婚したいとおっしゃっていたのよ?」
「私は結婚なんてしません!」
瞳に涙を溜め屋敷を飛び出す。
「くっつぅ…ぅ…っ、」
貴族の娘だからそれに見合った相手ではないと結婚出来ない。
決して、自分の愛した相手とは結ばれない…。
ジーグ、ジーグ、ジーグ!
地面に座り込む。
こればっかりは貴族の娘に産まれて来たこと恨む。
「ライア…どうした?」
ジーグが心配そうに私を覗き見る。
ジーグの顔を見てまた、涙がぶわっと溢れ出した。
私の反応に困惑したジーグがよしよしと抱きしめてくれる。背中を摩って貰い落ち着いてきたら、バーンと私の後ろの扉が開いた。
「なるほどね!ライア、決めている殿方がいるのなら言ってくれれば良いのに…私達は誰も反対なんてしないわ。
貴方の道を進みなさい。
それに、ジーグなら安心して任せられるしね」
突如扉から現れたお母様がペラペラと話だし、ジーグの方を向きウインクをする。私は思考が追いつかなかずにいた。
ーーーーーーー誰と結婚しても良いってこと?
私は顔を綻ばせた。
ぐりんとジーグの方に振り返り息を吸い込んだ。
「ジーグ、私と」
「待った!」
私がジーグに結婚の申し出をしようとするとジーグに口を押さえられる。
「こう言うのは男からだろ?」
ジーグはそう言うと私の前に跪き右手にキスを落とした。
「ライア、俺と結婚してくれないか?」
私は身体の中から嬉しさがこみ上げてきた。
「っ…はい!」
「こうして、私とジーグは結ばれたのよ。」
「へぇ~ライア姉様幸せそうね!」
「もちろん!生涯でただ一人の私の愛した人と結ばれたんだもの。レイラも一番好きな相手と結婚すれば分かるわ、またレイラにも紹介するわね!すっごく素敵な人なんだから」
ライア姉様はフフッと微笑んでレイラの頭を撫でる。
好きな人…か。
そういえば、前世でもできたことなかったな。
どうやって『好き』って言う気持ちが分かるんだろうーーーーーーーー…




