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不法侵入者
ご無沙汰しておりました。
はい、新展開です。すごく短いです。
前書きのような短さです。でもきちんと更新しようと思ってます!
ブックマークを外してくれていない皆様、待っていてくれた皆様、本当にありがとうございます。
レイアは自室で淑女らしからぬ格好をしていた。
丈の長いワンピースでベッドの上にゴロゴロと転がっている、しかしそれを誰も咎めようとはしなかった。
このとき、窓が開いていたのが行けなかったのか。
いくら陛下の計らいであっても、誰か護衛の者が側についてやるべきだったのだ。
レイアはその日、自室から姿を消した。
ーーーことの発端は数時間前に遡る。
*****
「だ、誰か…っ」
怪しい人物の登場にレイアが助けを呼ぼうとしたが、すぐさま口を塞がられた。
「んー…んっ!」
必死の抵抗虚しく、意識が遠くなる黒曜石の瞳でレイアが見たものは、自分と同じ漆黒の髪と瞳で右頬に蒼い龍の絵が刻まれている綺麗な顔だった。
「おやすみ、姫巫女」
そう呟いたテノール声だけは心地よくレイアの心に沈んだ。




