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噂の姫君  作者: まんが
13/29

*不思議の国のレイア*

二次創作で御座います。


直しました。

見るのがお嫌な方は、飛ばして下さい。(>_<)


それではどうぞ(^-^)/


「毎日毎日毎日、病室で寝てるだけなんてつまらない!あれ?」


私は三田黒守(みたくろす)今年で20歳の女の子だ。私が先程言った言葉の最後に疑問符があったのを覚えているか?

その疑問符は何故か病室のドアの所にウサギが居たのだ。いや、ウサギと言う表現はおかしいか…

大きく赤い瞳をしていてふわふわの黒髪で、背が私の三分の一ぐらいで懐中時計を持って二本立ちしている。ウサギの着ぐるみを被った男の子。

が、正しいだろう。

そんなコスプレをしている男の子が此方に愛らしい瞳を向けて見ていたのだ。


私と目が合うと、その男の子は慌てて走って行く。忙しい忙しいと口にして。


「あっ、待って!」


私は何となくその男の子が気になり、怒られるのを承知で病室から抜け出し男の子を追いかける。


着ぐるみ着てるのに速いな!私が必死で追いかけていると、落ちた。

はい。落ちたんです。廊下を走っていたはずなのに。

落ちたかと思うと、何だか滑り台みたいな所に尻餅をついて、そのまま滑って水の中にぼちゃーんとなりました。

パジャマなのに、一着しかないのに…髪もずぶ濡れです。

とりあえず私は空気を求めて上に上昇します。

こんな訳の分からない所で死にたくは無いですから。

ん?一応は泳げますよ?


「ぷはっ」


黒守は酸素を求めて大きく息を吸う。

此処で疑問が生じました。私…ついさっき海みたいな所から這い上がったのですけど、水面から出てきた所は綺麗で真っ白な浴槽から。


「な、此処どこ?」


辺りを見渡すと、病院とは思えなくて深い森みたいな所に出てきた。


「るんるんるーーーーん」


場違いな高い音域で鼻歌を歌っている面白い帽子を被ったやけに豪快な体の男の人が居た。


「今日はたのっしいティータイーム♪紅茶にアップルティーにレーモンティー♪」


ティーポットから流れる紅茶を、ティーカップで見事にキャッチしながら回っている。


「おや?お客さんかな?ダメダメ。この服に着替えなさい、ずぶ濡れだ。」


面白い帽子を被った男の人が持ってきてくれたのは水色のワンピースに白のエプロンがついている服だ。


「ありがとうございます。えっと…」

「名前かい?私は、帽子屋。とでも言っておこうか。」

「帽子屋さんどうもありがとう。」


黒守は深く帽子屋に礼をする。

礼をした時に足の間からあのウサギが通った。

サイズが10倍小さくなったウサギが…


「ごめんなさい、帽子屋さん!私、行かないと!」


慌ててウサギを追いかけるが、ウサギは小さなドアへと入って行った。


「ぬぅぅぅー通れない!」


それもそうだ。精々親指が入るくらいなのだから。


「そこを通るにはこのバナナを食べないと通れないんだよ。この緑のバナナが小さくなるやつで…こっちの…」

「ありがとう!!」


私は帽子屋さんが持っていた緑のバナナを取りついでに普通のバナナも取ってしまったが、ビューンと去って行く。

普通のバナナはポケットに入れて。


緑のバナナを口にした途端、身体がビリッとなってぐんぐんと周りの物が大きく感じる。


「凄い…」


私はぽつりと言葉を零し、ウサギを追いかけて扉の向こうへ消えた。




「あらら~普通のバナナも持って行ってしまったか…そのバナナは逆に大きくなるんだよ。」


そんな帽子屋の言葉は届く筈も無く、今度は気味の悪い森についた。


「うふふふふふふふ。ねぇ、何をしてるの?」


ばっと後ろを振り向くと、ピンクと紫の柄の服を着ていて、頭に猫耳を付けている瞳が澄んだ黄緑の、美人なお姉さんが木の上に寝転んで居た。

私はパチクリと瞬きをする。


「あれ?」


突如お姉さんの姿が消えて困惑する。


「うふふふふふふふ。こっちよ?」


またばっと後ろを振り向くと、顔はそっくりだけど瞳の色が紫のお姉さんが木の枝に座っていた。


「え?何時の間に…」


私は状況が読めずにいた。


「あの…少しお聞きしたい事があるのですけど…」

「何かしら?」


次は後ろから声が聞こえた。さっきの澄んだ黄緑の瞳のお姉さんだ。


「ウサギを追って此処まで来たんです。私はどちらに行けば良いのでしょうか…」「こっちかもしれないし…」

「あっちかもしれない。」


振り向くと後ろから、また振り向くと後ろから声が聞こえる。


「んーもう!どっちなんですか?はっきりして下さい!それと、お二人さん出て来て下さい!話しづらいです。」

「「あらー?どうしてバレたのかしら?」」


2人の呑気な言葉に溜め息をつきたくなる。


「それで、私はどちらに?」

「「あっちよ。」」

「ちゃんと知ってるんじゃないですか!」


2人がさらりと声を揃えて言うので、思わず突っ込んでしまった。


「「気をつけてね。」」


美人のお姉さん2人から抱きつかれ見送られる。


「ありがとうございました。」


ぺこりとお辞儀をして示された道を走る。



「此処からは通ってはダメだ!」

「帰るんだ」


お城みたいな所に着いたかと思うと美形な人達だけど、服装がトランプをお腹と背中に貼り付けたような残念なスタイルをしていた。


「ウサギが此処を通りませんでしたか?」


私は顔が妙に似ている2人に尋ねる。


「ウサギ?あぁ。それは来たぞ。この時間だ来ないと困る。」


白髪に紫の瞳をしている美形な男の人が答える。


この時間?来ないと困る?私はぐるぐると思考を巡らせる。だがしかし、


「私だって会わないと困るんです!」


何となくあのウサギに導かれたような気がした。

此処まで来て会わずに帰るなんてあり得ない。「それにしてもダメなんだ。」


赤髪に紫の瞳を持っている男の人が言う。

そのまま帰され、草原でチャンスがないか見張る。ポケットにあったバナナを食べながら…

たまたま両方取ったのが良かったのか悪かったのか…


「っ!?」


黒守の身体がビリッとなる。

ぐんぐんと身体が大きくなり、高い門を楽々越せるぐらいにまでなった。

何がどうなってこうなったのか分からないけど…これはチャーンス!


ぐおおおおおおおおと大きくなった足を持ち上げ門をいとも容易く越えてゆく。


「止まれ!止まれ!」


私の足の周りで何かしているが、痛くも痒くもない。

が、しゅーーーーー…っと身体が縮んだ。基、通常の大きさに戻った。


「き、きゃーーーーーー」


こういう場合は逃げるが勝ち。

私が小さくなるのと同時に2人の男も体を大きく広げ私を捕まえようとするが、私は右斜め47度で突き進んで見事にトランプ兄弟(今付けた)を掻い潜り目的の王城の中に入った。


王城の中はしん…と静まっていて、薄暗い。

コツコツコツと足音が後ろからする。

バッと振り向くとそこには、赤と黒のゴシックドレスを着ていて切れ長の美形なのに残念な、女王がいましたーーーーーー。

いや、オカマ?

オカマさんの姿を頭から足のつま先まで見ていると視界が赤と黒になりました。

その変なオカマさんに何故か急にギュッと抱き締められたのです。

私は急な展開に困惑する。


「俺の王妃にならないか?」


突如、耳元で美しいテノール声が響いた。


「はい?」

「だから、俺の王妃に…」

「いや、待って、待って下さい。無理ですよ無茶ですよ!!とにかく初めて会う人に言われても困りますーーーーー!」

「いずれ会う。」

「とにかく無理ですーー」


私は混乱していた。何故急に結婚を申し込まれねばならないのだ。

それに此処は異世界。お相手は訳のわからぬオカマさん。

何度言われても答えはNOだろう。


私が無理ですーーと叫んだ瞬間…身体が浮上した。


「え?」


何故かぐんぐんと浮上していく。


「いずれまた…会おう…」



視界が回っている中、私の耳に届いたオカマさんの声、いやいやいや…


「…っ…会いたくません!」


ガバッとベッドから起き上がる。


「あれ?」


起き上がると私の病室に居て、頭の上に疑問符を並べる。

先程のは…夢?

夢と思ったらいきなり脱力する。


「はぁぁぁぁぁ…何だか疲れた…結局、あのウサギは何だったんだろう。」


私は知る由も無かった。

来世で、あのオカマさんにそっくりそのまま、あの台詞を言われるなんて…




皆様、お忘れかも知れませんが、レイアの前世の名前は三田黒守です。

次の番外編はXmasをしようかなo(^▽^)o



番外編に出てきた、男の子…本編にも出そうかと思っています。


ご覧頂き誠に有難う御座います。

お気に入り登録が1500件になっていました!

嬉しすぎます( T_T)


これを支えにどんどん書いていこうかと思います(>_<)



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