37:激闘、『天滅のニーズホッグ』!
初投稿です
――その黒影の出現に、麓にいたティアナは絶句する。
「嘘、でしょ……」
通常、龍種の大きさは百メートル前後とされている。
だが、あの巨龍の全長はどう見積もっても五百メートル以上。あまりにも規格外が過ぎる。
「ぁ、あの大きさに加えて、黒い鱗って、まさか『七大災禍』の……!」
ティアナの脳裏に最悪の名が過ぎる。
――魔物の出現より千年。その歴史上において討伐不可能と断定され、封印された七体の存在がいた。
そのモノらこそ『七大災禍』。かつての魔導騎士たちが何百人と命を捧げ、ようやく封じる事が出来たという化け物たちだ。
「間違いない……アレは怪物どもの一匹、『天滅のニーズホッグ』ッ! なんでそんなヤツがここにいるのよ!?」
もはや意味が分からなかった。
徒に封印が解かれることのないよう、『七大災禍』の封じられた場所は王族のみしか知らないものとされている。
「まさか王族は、クロウにぶつけるためにあの龍の封印を……って、それは流石にあり得ないわよね……? あんなのを自由にさせたら自分たちまで死にかねないもの……」
ならばあの黒龍は、ニーズホッグとは別個体の存在か? あるいは本当に王族たちがそこまで馬鹿だったということだろうか?
……どれだけ考えようが真相は不明だ。何にせよ、アレを倒さない限り、クロウ・タイタスに生き残る道はない。
「お願いクロウ……死なないで……!」
ティアナはただただ、彼の無事を祈るしかなかった――。
◆ ◇ ◆
(おぎゃああああああああああああああ!!! やばいやばいやばいやばいやばいよおおおおおおおおおおおおおおおお!!!)
クソでかドラゴンと対峙してから一分。俺はひたすら、山の斜面を駆けまわっていた……!
上がったり下ったり岩の上を跳ねたり、生えていた枯れ木に鎖を放って飛びついたり、一瞬たりとも休むことなくルナ山脈をダッシュする。
なお、もしも少しでも足を緩めようものなら……、
『ガァァァアアッ!』
ズシャァアアッ! という轟音と共に、さっきまでいた地面が抉れ飛んだ。
クソでかドラゴンがでかすぎる爪で引っ搔いてきたのだ。ヤツは低空飛行をしながら俺を執拗に狙ってくる。
『ギシャッ、グガァアアァアッ!』
苛々しつつもちょっと楽しそうに追いかけてくるクソドラさん。
ああ、猫に追い回されるゴキブリになった気分だ……。もはや恐怖で表情は固まりっぱなしだよ。
酸素が無駄になるから無言でいるが、出来ることなら叫び散らしたい気分だチクショウ。
(お、おいムラマサ、このままで本当に大丈夫なのか!?)
鞘に収まったままの鬼畜ソードに問いかける。
今現在の逃げ一択の行動は、俺だけじゃなくムラマサの選択でもあった。
操り手と操り人形(※悲しいことに俺)の思惑が一致したおかげか、ずいぶん身体が軽く感じる。それでどうにか逃げ切れてるが……、
(なぁおいっ、このままじゃジリ貧になるんじゃ……!)
――魂、魂、魂……発見ッ!――
そこでムラマサがいきなり叫んだ。
一体どうしたのかと思いきや、駆けていた先に大猿の魔物を発見する。
『ウキャーッ!?』
全力ダッシュする俺と後を追う黒龍にめちゃビックリするおサルさん(ごめんね)。
たしか『ショウジョウ』とかいう魔物だったか。ただでさえドラゴンに追い詰められている状況なのに、ムラマサのヤツどうして別の敵に駆けていくんだよ……!?
――そう疑問に思った瞬間、初めて鞘に手が掛けられた。
(え!?)
そして、一閃。力強い踏み込みと共に、おサルさんを腰から真っ二つにした!
その結果、
『グギュァッ!?』
俺を追っていた龍の顔面に、猿の胴体と鮮血が飛び散った――!
それによって隙が生まれる。遊び半分だっただけにドラゴンはもろに目潰しを受けてしまい、大きくその場で悶え狂う。
(ってムラマサのヤツ、これを狙ってたのかよ!?)
マジで戦闘面にかけちゃ有能だなコイツ!
俺の身体を滅茶苦茶にして欲望を満たすことしか考えてない鬼畜ソードだが、バトルの時だけは本当に頼りになりやがる。
――反撃、開始ッ!――
俺は身体を翻すと、黒龍に向かって飛び掛かった!
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タイトルながいですね
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