23:激戦は明けて(中編)
10話まんなかにヒロインズのバストサイズ書いたので初投稿です
「おいっ、『白刃のアイリス』様と一緒にいる、あの黒髪って……!」
「ああ、鬼どもと戦ってくれた……っ!」
「黒魔導士集団を何十人も倒したらしいぞ!?」
――襲撃時間から三日目。治療院を追い出された後のこと。
俺はアイリスさんに連れられて街を歩きながら、心からこう思った。
(まっ、まずいいいいいいー------ッ! 注目を集めすぎたぁああー-っ!?)
そう。もうどこに行っても俺の活躍を知る人たちがめっちゃ見てくるのだ。
っていやいやいやいや駄目ですよこれは。この注目のされ方は本当にまずい。
彼らは俺を、『実力者』として高く評価していた。いやそれアカンて!
(俺は一般人だ。ちょっと身体を鍛えてきただけで、戦闘技術なんてろくにない雑魚だ。強敵と戦えるのは、『黒妖殲刃ムラマサ』に操られてるからなんだ)
改めて自分に戒める。死を覚悟した時には我武者羅に戦おうとしてしまったが、俺は素人に過ぎないんだと。
で、だ。今後騎士になるとして、俺の評価が世間から高いものであってみろ。絶対に色んな人たちからこう言われるだろう。
――『クロウくん、強いんだから大犯罪者やヤバい魔物を狩って来てよ』と!
(ってアカンッッッッ! そんなのヘタすりゃ死んじゃう死んじゃう!)
実際に今回はヤバかった。何連戦もさせられて、マジで死にかけた。
そんで『死ぬくらいならカッコよくキメてやらぁ!』と群衆の前で盛大に断罪者ごっこをした結果がコレだ。
(はぁぁぁぁぁ。今回の件に加えて、『伝承克服者』とかいう魔装備にも惑わされない存在だと思い込まれてるんだろ? 俺そんなんじゃねぇよぉ……今だってムラマサを必死で抑えてるしぃ……)
哀しい気分になりながら、柄を押さえる手に力を込め直す。
……流石に悪者集団+鬼どもを百近く斬ったことで、ムラマサくんも完全には空きっ腹になっていなかったらしい(たまに『ウププッ……ゴクンッ』と変な音を鳴らしてる。キミ魂を反芻してるの……!?)。
しかしコイツの燃費の悪さは折り紙付きだ。すでに魂ッ魂ッと騒ぎ出しており、プチ操作状態に入っている。必死で刀を抑えておかないと抜きかねない。
アカン、手が疲れてプルプルしてきた……。
(あぁもう、俺ってばどうしてこんな大変なことに……)
そう悲観していた時だ。不意に俺の震える手に、白く美しい手が添えられた。
「クロウくん。キミは本当に優しいな」
気付けば、隣を歩いていたアイリスさんが『わかるよ』って表情で俺を見ていた。え、なに!?
「その悲しげな表情と、わずかに震える手を見ればわかる。――悔いていたんだな、全ての民衆を助けられなかったことに」
「あぁ……(違うよ!?)」
あ、そういう風に思っちゃったのね!
いや確かにみんな救えるに越したことはないけど、あんな大集団に街に入られちゃった時点で無理でしょ! 絶対誰か死ぬって!
そもそも犯罪者たちが外地からじゃなく、平和なはずの内地から来るのがおかしいだろ。
……まぁそんな考えが一般的だから、門番たちもテキトーに通しちゃったんだろうけどさぁ。
「クロウくん。これからヒュプノに様々なことを話されるだろうが、先にこれだけは言っておこう。――このレムリア帝国は今、大変な危機を迎えている」
あぁですよねぇ。他の四方都市にも襲撃がかまされただろうし。
まだ情報は流れてないが、一つや二つは落とされてるかもだ。それに他の都市も内地から侵入されたんだとしたら、もう帝都安全説はボロボロだよ。誰が犯罪者を招き入れ、どうして今まで存在に気付かなかったんだって話になる。
「それで、だ」
アイリスさんはかしこまると、意を決したように、俺へとこう言ってきた。
「しばらくは仕事で離ればなれになるだろうが……先に返事だけはしておこう。
――私も、キミが大好きだよ、クロウくん……っ!」
え!?
唐突に放たれた衝撃の発言。それに俺は、しばし呆然とするのだった……!
幕間3話になっちゃった・・・
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