表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

21/64

21:クソハーレムクロウくん!

一章終了なので初投稿です!



『ガァァァアアアッ……!?』


 その瞬間、この場にいる全ての者たちが彼女を見上げた。

 白き刃を手に、建物の上に立つ金髪の女騎士。その絶対的な存在感を前に、悪鬼たちすらもが呆然と立ち尽くす。


「ずいぶんと、勝手をしてくれたな」


 頭上より降り注ぐ魔力の波動。

 帝国最強クラスの存在が、光を纏いながら地上に舞い降りた。

  

 ――帝国魔導騎士団・副団長、『白刃のアイリス』。

  

 この国でトップクラスとされる騎士の強さを、俺たちは見せつけられることになる。

 彼女は静かに刃を構え、そして。

 

 

「輝くがいい――『白華皇刃びゃっかこうじんエクスカリバー』!」

 

 

 次瞬、アイリスは光の斬撃となった。

 彼女の姿が掻き消えた直後、閃光の軌道が鬼たちの周囲に発生。

 そして一秒後。アイリスが姿を現すのと同時に、光の筋の中にいた悪鬼共はバラバラに崩れ去った……!


(って、一秒経つ間に何体も斬ったってことかよ!?)


 あまりの強さに唖然とする。まだまだ鬼たちは残っているが、彼女がいる限り、もう負ける気がしなかった。

 いやマジで……アイリスさん、強すぎじゃねえ?



 

 ◆ ◇ ◆

 


 

 そして――襲撃事件から、三日が経った。

 ていうか経っていたってのが正しいか。アイリスさんが参戦した後、俺は意識を……うん、失おうと思ってたのに、大暴れした。いやさせられた。

 アイリスさんが超高速で斬りかかったりなんかビーム出したりで、次々に葬られていく鬼ども。それを見た瞬間、ムラマサが“嗚呼!? 鬼ッ魂ッ我ノ!”と騒ぎ、超無理やりに俺の身体を動かしたのだ。


 その結果、普段よりはもっさりながらも戦うことになった……!

 幸い、アイリスさんが蹂躙したり他の騎士たちも奮闘してくれたおかげで、無事に戦い抜くことが出来たけどな。じゃなきゃ反撃されて死んでたっつの。


 最後とかはもう俺もハイになってたから、アイリスさんと背中合わせで「国の平和は、俺たちが守る!」とか言ったら、彼女はめっちゃ瞳をキラキラさせてた。

 騎士物語が好きらしいから、やっぱそういう燃えるシチュエーション憧れてたんですねぇ~。


 

 ――そんなわけで戦闘後。いい加減に倒れた俺は、三日間も爆睡した末に治療院のベッドで目を覚ましたのだった。


 

「……それでクロウさん。全身筋肉断裂状態とかいうお医者さんもビックリなことになってたんですよ? 手足の骨も疲労骨折しかけていたそうですし、無理しすぎですって……」


「フッ……いくらだって無理はするさ。尊い命を助けることが出来るならな(ウソでーす。ホントはもう無理したくないデース)」


「きゅんっ♡」


 で、今は。なぜか俺のベッドに潜り込んでいたヴィータちゃんと、重症者同士お話し中ってわけだ。


 いやぁ、お互いに元気そうでよかったねー。騎士団関係者と上流階級者のみが摂取していい『ポーション』様様だな。

 千年前に比べたら医療技術はミソッカスになってるらしいが、ファンタジーの代物であるあの薬だけは当時から見てもすごいみたいだ。

 飲めば治癒力が爆上がりし、外傷に塗れば十倍速で治るという代物だ。アイリスさんは気軽に俺にヌリヌリしてくれたが、市場に出回ればエグい値が付くそうだ。大胆だなぁあの人……。


「それでヴィータ。『ヴァンプルギス』の二人はどうなった?」


「あぁ……外地のほうに消えたまま、それっきりだそうです」


 暗い顔をするヴィータちゃん。「私が役に立てなかったばかりにっ」と、俺の胸に抱き着いてきた(お兄ちゃんだと思われてるのかな?)。

 ふーむ、なるほど……カレンとナイアには逃げられたか。またどっかで襲ってきそうだなぁ~イヤだな~。


「――聞いたぞクロウくんっ! 目が覚めたそうだな!」


 と、そこで。病室のドアがズパァンッと開けられ、アイリスさんが顔を見せた。

 彼女はすごーくキラキラした表情をしていたが、俺に抱き着くヴィータちゃんの姿を見るや、「うげぇええッ!?」と蛇蝎を見るような顔で叫んだ。


「き、貴様、ヴィータ・フォン・カームブルッ! 貴様がなぜクロウくんに抱き着いているのだぁ!?」

 

「あらァァァア! ご無沙汰してますアイリス先輩ッッッ! 『若い者同士』がイチャイチャしてるところに入ってくるなんて、ちょっと空気読めなくないですぅーっ!?」


「はぁぁあああー--!?」


 ブチブチに切れるアイリスさんと、なんかめっちゃイキイキし始めるヴィータちゃん。

 えっ、何が始まったんです!? ていうか二人とも、治療院なんだし静かにしない!?


「おいヴィータッ、さっさとクロウくんから離れろ! 貴様のようなメスガキが一人前に女をアピールするなっ、殺すぞ!」


「きゃー怖いよぉクロウさぁーんっ! あぁまったく、女をアピールする勇気のないまま発酵しちゃった最強騎士様はイヤですねぇ~~?

 挑戦する若者に嫉妬心からケチをつける。それって老害の始まりですよぉ~~???」


「ろッ、老害だとぉおおー-っ!? そこまで言われるほど歳食ってないわッ!

 えぇいどけっ、本物の女アピールというのを見せてやるッ! ぉ、おりゃぁー!」


 言うや否や、アイリスさんも俺のベッドに飛び込んできた! って何やってんすかアンタぁ!?


「フフフフフ……どうだヴィータ、私も負けんぞ?」


「うげッ、アイリス先輩のくせに大胆な……っ!?」


「くせにってなんだ! 貴様、その口の悪ささえなければ可愛がってやったのに……!」


「ふーんだっ、アイリス先輩に可愛がられたくなんてないですよぉーだっ!」


 ……左右から俺に抱き着きながら、バチバチと睨み合うお二人さん。柔らかくていい匂いのする幸せ空間のはずなのに、めっちゃ心が休まらない。

 あぁ、傍から見たらモテモテ状態に見えるかもだが、ヴィータちゃんは命を助けたことから敬愛してくれてるだけだし、アイリスさんは負けず嫌いを発揮してこんなことになっちゃってるだけなんだよなぁ。


(恋する女の子は、緊張しすぎて相手と手が触れ合うことも出来なくなると聞く。なら二人がこんだけベタベタしてくるのは、逆に男として見られてないってことだろうなぁ……)


 クロウくんは慎み深いですからね。変な勘違いはしませんよ。


「クロウくんッ! 元気になったのなら、また街を歩こう! お小遣いあげるから!」


「先輩は引っ込んでてください! クロウさんは私と一緒に過ごすんですよねー!? お小遣いあげますから!」


(あ、これ男どころか子供扱いされてる……?)


 なぜか「私のほうがお小遣い出せる!」と謎合戦を始める二人。

 彼女たちは俺をプレスする勢いで挟み込みながら、至近距離でギャーギャーと互いを罵り合った。

 めっちゃ唾飛んでくる……。


 思わず顔を背ければ、病室の隅っこに立て掛けられていた鬼畜ソードが目に入って……、



 ――器! 起床! 魂!――


(あーはいはい、お前はマイペースだねームラマサくん!)



 相変わらず鬼畜ソードは鬼畜ソードだった。かなり腹が減っているのか、ブブブブブブッとひとりでに震えている。おまえそんなこと出来たの?


「クロウさんは私と過ごすのーっ!」


「いいや私とだ!」


 ――魂ィ!――


 ……こうして女騎士二人+バイブレーションする刀に騒がれ、俺は治療院から早々に追い出されることになったのだった……!




ここまでありがとうございました!

・次回、状況説明やら逃げた者たちのその後パートです!


『面白い』『更新早くしろ』『止まるんじゃねぇぞ』『死んでもエタるな』『こんな展開が見たい!!!』『これなんやねん!』『こんなキャラ出せ!』『更新止めるな!』

と思って頂けた方は、感想欄に希望やら疑問やらを投げつけたり最後に『ブックマーク登録!!!!!!』をして、このページの下にある評価欄から『評価ポイント!!!!!!!!』を入れて頂けると、「出版社からの注目度」が上がります! 特に、まだ評価ポイントを入れていない方は、よろしくお願い致します!!!



↓みんなの元気を分けてくれ!!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] めちゃくちゃ言葉のレパートリー少ないくせになんか愛着湧いてきちゃった……ムラマサくん。可愛いです。 ヴィータちゃんのアイリスに対するメスガキムーブもなんかクセになっちゃいました。性癖どうし…
[良い点] ムラマサくんちょっとかわいい
[一言] ムラマサもヒロインの一角だと!?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ