『魔導士』
本日二話目です。ご注意下さい。
――『Freefom-Liverty 攻略wiki 職業説明:魔導士①』――
その職業は、魔法士と仕様が似ている。
例えば詠唱。
スキル発動には『詠唱』と呼ばれる待機時間が存在し、それが完了後スキルは発動される。
詠唱中には詠唱以外の行動は行えず、無防備な姿を晒す事になるが……それをクリアしてしまえば、高威力の一撃を繰り出せる。
それでは、何が違うか?
魔法士は……単体火力に優れた職業だ。
戦士や弓士、狩人などとは比較にならないダメージを叩き出せる。
もちろん詠唱というデメリットはあるが、それを補うほどの。
それでは魔導士は?
彼らは、単体火力は優れていない。
単純なダメージだけで言えば弓士より少し高いぐらい。
しかし、使いようによっては魔法士よりも活躍出来る。
魔導士は、あらゆる“属性”によって――ダメージの他、あらゆる“要素”を付与出来るからだ。
例えば『土』は対象に『移動不可』を植え付ける。
例えば『水』は、パーティメンバーの『回復効果』など。
難易度は高いが――その分うまく扱えれば、あらゆる敵に対応出来る。
そんな職業だ。
もし君が魔導士について興味を持ったなら、次のページをクリック!
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《状態異常:移動不可となりました》
「……捕まったか」
思えば、上手くいきすぎた感はある。
ジャングルという地の利。初見殺し。
検証の為に防具もいくつか持っていたから、それを囮にしての回避。
二人も持って行けたのはデカい。
が、後二人。杖を構える魔導士――アーノルド。
そしてそれを守る様に剣を捨て、盾を構える戦士。
残りライフ、70%。
まだまだ、諦めるには早いが。
「『ウォーター・エレメント』」
「っ――『罠設置』」
未だ、足はツタに捕まっている。
とにかく手を増やすため、地雷グレネードを生成準備。
地雷ジャンプは……足が動かない以上不発に終わる。
「『氷霧』」
思考を巡らせている間に、またアーノルドの杖が光った。
眼前、広がる霧状の氷が身体にまとわりつく。
HPは減っていない。が――
《地雷を設置しました》
《状態異常:ステータス低下となりました》
――身体が重い!
体感だが、AGIが大きく下がった気がする。
陰湿なスキルばっか打ちやがって。
感覚で言えば3秒ちょっと。
発動までの時間は、俺の罠設置と同じぐらいか。
「……どうするかな」
ポケットに地雷グレネードを仕舞い前を見る。
それをぶつけようにも、あの盾役が邪魔だ。
油断でもなんでもして戦士が突っ込んでくれたら良かったんだが――隙が無いよね。
「『ファイアーエレメント』」
「『罠設置』!」
《落とし穴を設置しました》
彼の詠唱に合わせ、落とし穴。
移動は出来ない。
でも、“回避”は出来る。
3秒で完成する落とし穴。
同時に彼の杖は赤く光り……彼は口を開いた。
「『炎蛇』」
「っ――」
放たれるは、長い炎の槍。
横に避けた瞬間を、万が一あの戦士の投擲に狙われたら厄介だ。
ココは様子見を兼ねて、素直に落とし穴を使おう。
スピードは早いが、余裕で間に合う。
……今!
《落とし穴が発動しました》
穴の中に飛び込む。
《状態異常:移動不可が解除されました》
鳴るアナウンス。
そして、頭上を過ぎ去らんとする炎の槍――
「は?」
しかし。
それは、確かに。
――ぐらりと、“動いて”。
――ぬるりと、“向いて”。
「!?」
穴の中に居る俺へ、飛んできたそれは避けようがない。
足が自由にはなっているものの、こんな穴の中では不可能。
というか。これは完全に――
《状態異常:火傷になりました》
「……追尾弾、か――」
眼前。
穴の中。
追いかけて来た炎の蛇が、俺を食らった。
□
――『Freefom-Liverty 攻略wiki 職業説明:魔導士②』――
やあ、また会ったな!
魔導士についてもっと知りたい方へ、もっと踏み込んだ説明をしよう。
魔導士の代名詞ともいえる、『魔導術スキル』について。
魔導士の専用スキルであるそれは、属性の力を使いあらゆる魔導術を使用出来るようになる。
各属性毎にスキルレベルが設定されており、レベルに応じた魔導術が使用可能。
使用するには……
対応した属性の『前詠唱』を行い、魔導術を使用する対象を定める。
その後、『本詠唱』にて魔導術を発現させるのが基本の流れ。
なお詠唱中に攻撃を食らったり、『前詠唱』中に定める対象が視界から消えたりした場合、魔導術の発動は中断される。
『前詠唱』は3秒間。
『本詠唱』は0.5秒間。
合計3.5秒で詠唱完了となるので気を付けよう。
また魔導術の種類によっては、発動した後に効果が継続するものも存在する。
状況によって使い分けて、君も上級魔導士を目指そう!
《スキル説明:魔導術・火》
前詠唱:『ファイアー・エレメント』
本詠唱:
『灯火』
前詠唱中に定めた対象へ、永続的に状態異常:燃焼を付与する。
発動後、自身がダメージを受けた場合・定めた対象が視界から消えた場合は状態異常が解除される。
状態異常:燃焼……火属性の継続ダメージ。
『炎蛇』
前詠唱中に定めた対象へ、追尾する火の槍を飛ばす。
着弾後、確率で状態異常:火傷を付与する。
状態異常:火傷……数秒間の微ダメージ。
《スキル説明:魔導術・土》
前詠唱:『アース・エレメント』
本詠唱:
『土塊』
前方に岩の塊を飛ばす。
着弾後、着弾した対象に確率で状態異常:気絶を付与する。
状態異常:気絶……短時間の行動不能。
『地縛』
前詠唱中に定めた対象へ、小ダメージと共に永続的な状態異常:移動不可を付与する。
発動後、自身がダメージを受けた場合・定めた対象が視界から消えた場合は状態異常が解除される。
状態異常:移動不可……あらゆる移動が不可能になる。移動を伴うスキルも発動不可。
《スキル説明:魔導術・水》
前詠唱:『ウォーター・エレメント』
本詠唱:
『水幕』
パーティーメンバーに水のオーラを付与し、一定時間HPの回復を行う。
また効果時間中、燃焼・火傷など、火属性の状態異常を無効化する。
『氷霧』
前詠唱中に定めた対象に、一定時間の状態異常:ステータス低下を付与し、パーティメンバーにはステータス上昇効果を与える。
発動後、自身がダメージを受けた場合・定めた対象が視界から消えた場合は状態異常が解除される。
低下出来るステータスは『AGI』・『DEF』。
低下したステータス分、パーティメンバーのステータスが上昇する。
状態異常:ステータス低下……ステータス(装備状態から)を低下させる。
スキルによって下り幅は異なる。
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この他にも、様々な属性が存在している。
一つの属性を極めるか、複数の属性を操る魔導士になるかは君次第だ!




