エピローグ:また会う日まで
《 《 《『ダガー』様と『クロセ』様のパーティーが、『グラウンドトータス』の初の撃破に成功しました!》 》 》
《ブレイブハートの効果時間が終了しました》
《おめでとうございます。ユニークモンスターを撃破しました!》
《経験値を取得しました》
《レベルが上がりました! 任意のステータスにポイントを振って下さい》
《レベルが上がりました! 任意のステータスにポイントを振って下さい》
《レベルが上がりました! 任意のステータスにポイントを振って下さい》
《レベルが上がりました! 任意のステータスにポイントを振って下さい》
《レベルが上がりました! 任意のステータスにポイントを振って下さい》
《レベルが上がりました! 任意のステータスにポイントを振って下さい》
《冒険の技術スキルのレベルが上がりました!》
《冒険の技術スキルのレベルが上がりました!》
《冒険の技術スキルのレベルが上がりました!》
《冒険の技術スキルのレベルが上がりました!》
《冒険の技術スキルのレベルが上がりました!》
《冒険の知識スキルのレベルが上がりました!》
《冒険の記録スキルのレベルが上がりました!》
《冒険の記録スキルのレベルが上がりました!》
《『大地のお守り』を取得しました!》
《称号『大地の上に立つ者』を取得しました》
《特殊クエストが解放されました》
「……えっ?」
鳴り響くそのアナウンスに、オレは呆気に取られて立ち尽くした。
なんで報酬が入ってる?
分からない。
俺は、たった1%の残りを削っただけなのに。
こんなの貰う資格は無い。
コレは――アイツが貰うはずだったものだ。
「ふざけんな……」
コレじゃ。
――『やっぱり、何も貰えなかったよ』――
決めていた台詞が、言えない。
「……はぁ、なんなんだよそれ」
すっかり落ち着いたこの地面。
オレはそれに寝転んで――息を吐いた。
この、緑が支配するグリーンエルド。
広がる世界が視界に広がる。
やりきれない。
「どうすりゃ良いんだよ、オレは」
分からない。
せめて、彼に何かを返したい。
取得したアイテムは――
□
《アイテム説明:大地のお守り》
持っていると力が湧いてくる貴重な石。
闊歩する大地討伐時、低確率で得られるアイテム。インベントリに存在するだけで、VITとMNDが上昇する(複数所持による重複効果は無し)。
キャラクター帰属品。トレード不可。
□
「キャラクター帰属……か」
それは、つまり誰かに渡すとかが不可能なもの。
「どうしてこう……ああもう!」
分からない。
でも何故かさっきから――笑う罠士の顔が浮かんできて仕方がない。
まるで今。驚いて、狼狽して、嘆いている自分の姿を予知されていた様な。
何なんだ?
なあ。
今そこに居たら、問いただしてやるってのに。
「――待ってろ、ダガー」
だから、次。彼に会った時には。
何か――言葉に出来ないけれど、もの凄いレアアイテムを渡してやろう。
返すと言っても受け付けない。
今度は、お前が呆気に取られる番だ。
「覚悟しろよ。あと……ありがとな」
やがて再会するその時に、彼を驚かせる為に。
胸中に溢れる想いを忘れぬ様に。
インベントリ――旅の記録を開き、ペンを握ってこう記した。
『この世界には、無限の可能性が広がっている』。
……これにて二人の最前線編終了、第一部完結です!
更新は一時停止、作者は充電期間に入ります。
本当に多くの方に見ていただいて感謝しかありません。最後までお付き合い頂き、本当に本当にありがとうございました。
ぴったり一か月。楽しんで貰えていたら幸いです。
最後の最後までお願いをしてしまいますが……ぜひぜひ下の評価やブクマなど頂けると第二部の執筆の活力になります。 お手数お掛けしてすいません、作者はとっても喜びます!
それでは。




