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俺のクラスメイトが全員一般人じゃなかった件  作者: 龍華ぷろじぇくと
第三十三話 幸運少女はいつでも幸運です
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出席番号29・リテルラ・マイネ・エトリアルテ

 ワタシ、リテルラ・マイネ・エトリアルテは綾嶺サンと二人走りだしていた。

 隠密行動が得意な私と幸運な綾嶺サンそして同じく隠密行動が得意な網走サンが別行動でナーガラスタ向けて一直線に駆け抜ける。


 天使と悪魔に囲まれていたナーガラスタはワタシ達に気付きません。

 隠密だけでも充分ですが敵の意識が別の場所に向いていることに関しては手放しで喜びたいデス。

 こちらが捕捉される危険が少しでも減りますし。


 発射された銃弾がワタシ達を追い抜きナーガラスタへと迫る。

 天使達を一掃するために大きく息を吸い込んだナーガラスタが破壊光線を吐き散らす。

 綾嶺さんが悲鳴をあげそうになったので口にダグダのこん棒の後ろの方突っ込んでやりました。

 反存在の小出サンが持ってた奴です。奥の手として持っておけと小出サンに言われたので持っててよかったです。悲鳴潰しに使ったのが奥の手に類するかははなはだ疑問ですが。


「またか!?」


 やはり二度目だからでしょうか、少し早めに狙撃に気付いたナーガラスタが逃げに徹する。

 しかし、周囲には新たな天使。ルシュフェルの攻撃に加え、デカラビアの魔法とチェクトなんとかさんの魔法、そしてカイムの剣撃に元の場所へと戻される。


「あた……るかぁッ!!」


 べりっ。突如ナーガラスタが弾ける。

 皮となって剥がれるナーガラスタの抜け殻から飛び退いたのはナーガラスタ。

 脱皮した!?


「皮にでも当てていろっ」


 少し上に飛び上がったナーガラスタ。天使達が殺到するけど銃弾の射線からは完全に逃げてしまっている。

 一撃しかないあの銃弾、流石に私ではあれは盗めません。手が吹っ飛びます。


 必殺の銃弾が皮に当るその瞬間、網走さんが姿を現す。

 射線上に現れた網走さんは銃弾に飛び込むように地を蹴りソレを包み込むようにして回転。ナーガラスタ向けてクナイでも飛ばすように銃弾の軌道を変えた。


「クタバレ外道蛇ッ」


 天使達の合間を駆け抜け、上位存在の能力を奪う一撃がナーガラスタに突撃する。

 今度は脱皮では逃さないと天使達がナーガラスタを突き刺し動きを固定する。

 皆の力を合わせた一撃が、ついにナーガラスタに……


「があぁっ!?」


「なんだと!?」


 思わずルシュフェルが声をあげる。

 ナーガラスタの前へと現れダーツが変化した銃弾を受け止めたのは、アスモダイ。

 魔王の中で唯一生き残っていた敵側の存在だ。


「バカな!? アスモダイ、何をしている!?」


「ククク、ロストもファストも消えてしまえ。我らが神はただ一人、ナーガラスタ。我が意思、貴様に預ける。必ずや、必ずやラスト神様の降臨を……ラスト様、ばんざーいっ!!」


 フェネクスの突撃を受けたアスモダイが四散する。

 役目を終えた銃弾もまた、霧散するように消えてしまった。

 最後のチャンスだったかもしれないのに、それが……不発?


「ククク、ハーッハッハッハッハ、どうやら、運命の女神とやらは貴様等の敗北をお望みらしいなぁルシュフェル!」


「黙れ! ええい。ミシャンドラ。遊んでないでこちらを手伝え!」


「分かっておるがこの反存在が面倒なのだ。決着が付くまで待っていろ。ええい、断罪者め、忌々しいっ」


 ミシャンドラはただいま福田サンと武田サンの反存在と敵対中。悪魔な福田さんも出て来てる以上魔王の反存在とか出てきてもおかしくない気がするけど、今のところ出てきては無いデス。

 来ないと思っていいのでしょうか? いえ、最悪の展開を予想した方が良さそうデス。


「リテルラさんっ」


「分かってマス。行きますよ!」


 確かに、最強の一手は回避されてしまいました。

 ですがまだまだ方法ありです。

 ナーガラスタの頭上に出現した網走サン。忍者は予想外のところに出現するから素敵です。

 NINJA。今度ぜひとも一緒に写真撮ってもらわねば。やはりスシ・フジヤマ・ゲイシャとくれば次は忍者か侍ですね。そういうの大好きです。


「這いつくばれ、上位神!」


 天空からの一閃。

 驚くナーガラスタを直撃し、地面に叩きつける。

 そこへ走り寄るワタシと綾嶺サン。


「オノレ網走ッ」


 起き上がると同時に怪光線。

 空中の網走サンに直撃するが、光が消えた先にあったのは丸太の残骸。

 忍法変わり身の術、デスね。


「任せマス!」


「がってん。いっけえぇぇぇっ」


 ワタシが打ち出すように綾嶺さんを砲丸投げの要領で投げ飛ばす。

 飛び出した綾嶺サンの手にはダグダのこん棒。

 驚くナーガラスタの身体に突き立て、回す回す回す。


「なっ、ば、バカな。やめ……があああああああああああああああっ!!」


「ひえぇ。ごめなさいごめんなさいっ」


「クソ。がぁぁぁッ!」


 自身を掻きまわす綾嶺サンを殺そうと、首の一つが破壊光線を吐きだす。その刹那、ワタシは綾嶺さんを盗み出す。

 先程まで綾嶺さんがいた場所に、至近距離の破壊光線。

 地面が削れ飛ぶ一撃を見て、綾嶺サンが青い顔していた。


「まだ終わりまセン。次、やりますよ!」


「は、はい!」


 ワタシと綾嶺サンは頷き、ナーガラスタの左手側に回り込む。綾嶺サンを置いて安全地帯に退避、綾嶺さんがダグダのこん棒でナーガラスタの左手をかき混ぜる。

 素早さ命です。連続攻撃でナーガラスタ全身をかき混ぜまくります!

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