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妹が最強すぎて冒険がぬるい  作者: 鳴嶋ゆん
第4章 王都にて
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4-15 ヒルダとダンジョンへ

ブックマーク4000人達成しました。

ありがとうございました。


 ヒルダとともに王都からすぐ近くというダンジョンに。

 歩いて20分というから本当にすぐ近くだ。


「このダンジョンへは来たことあるの?」


「他の用件で入り口までは来たことあるんですが、入ったことはありません。

 教会で冒険者さんに仕えてる人に聞いてきましたが、2層までなら2人でも危険はないだろうって」


「そうか、アリサがいないと火力が厳しいからそのつもりでな」


「では、強化魔法かけます。

 といっても防御力アップとHP回復アップくらいしか、かけれませんが」


「ありがとう。

 じゃ、いくぞ」


 俺を先頭に、直後にアリサが続く陣形でダンジョン1層を進む。

 緊張していたが、敵の影というより、人が多すぎて戦闘にならない。

 途中で戦闘中のパーティーを数回見かけたが、結局一度も敵と遭遇しないまま1層のボス部屋。

 ここも何もポップしてない様子なのでスルーすることにした。


「やはり王都から近すぎて人口密度が高すぎだな」


「1層は駆け出しの冒険者専用って感じのようですね」


「2層になると急に敵が強くなるってこともよくあるから、注意しよう」


 2層はまわりの人もグンと減ったようなので、あたりをしっかりとうかがいながら慎重に進む。

 ちなみに、勇者の剣は抜いていない。

 あれは切れ味がよすぎて鍛錬に向かないからな。剣の切れ味に頼りすぎてついつい剣の使い方が荒くなってしまう。

 ここ一番の時にのみ使うことにしてある。


 進路に1匹の人型の敵を発見。

 ホブゴブリンのようだ。


「行くぞ」


 掛け声とともに俺は駆け出す。ヒルダもきちんと後を追ってきてるようだ。

 ホブゴブリンもこちらに気づいた様子で、手に持ったこん棒を振り上げている。

 俺はそのまま突撃するように見せかけ、フェイントで手前でワンステップ踏んで右側へ跳んだ。

 ホブゴブリンはそのまま、こん棒を振り下ろすが当然空振りに終わる。

 その態勢を崩したスキを狙って俺はホブゴブリンの左腕に剣を振り下ろす。

 ホブゴブリンは悲鳴をあげてこん棒を落としつつも、残る右腕で俺に殴り掛かる。

 俺は右腕の攻撃を盾で受けたところに、ヒルダの槍がホブゴブリンの腹に突き刺さった。

 苦痛にうごめくホブゴブリンを、俺は袈裟懸けに切り裂いた。


「ヒルダ、いいアシストだったよ。

 このくらいの敵ならノーダメージでいけそうだな」


「シモン様もあざやかでした」


 2層はどうやらホブゴブリン1匹かゴブリン2-3匹が出現する様子。

 その後も特に問題なく戦闘をこなしてボス部屋の手前までたどり着いた。

 どうやら、ボスはちゃんといる様子。


「ここのボスはなんなんだ?」


「オーガという話です」


「1匹?」


「そう言ってました」


「なら、2人でもなんとかなるかな?

 ヒルダは基本、回復と補助中心で敵の間合いに入らないようにしてくれ」


「わかりました。

 あ、強化呪文を更新しておきます」


「行くぞ!」


「はい」


 ボス部屋に飛び込み、オーガとの戦闘を開始した。

 オーガは巨大なハンマーを持っている。

 あのハンマーで殴られたとしても即死はなさそうだ。

 ならば被ダメージは気にせず俺の持ち味を活かす戦いをするのみ。

 すなわちスピードで攻めまくるのみ。


 俺は戦闘開始とともに巨大なオーガの足元に飛び込みその右足の腱を断つ。

 その攻撃が見事に決まり、オーガは片膝をつく。

 すかさず、俺はオーガの後ろにまわりこみ、背中に剣を突き立てる。

 だが、あまりダメージは入らなかったようだ。なんて硬い皮膚をしてやがるんだ。


 オーガの様子を見るとハンマーを握り直している。

 まずい!


「下がれ」


 オーガがハンマーを水平に振り抜く。

 俺は素早く後方に跳んで避けることができた。ヒルダはもともと後方にいたようだ。


 だが、ムリな姿勢からハンマーを振り回したため、オーガの態勢は完全に崩れている。

 俺は懐から小刀を取り出すと、オーガの顔面めがけて投げつけた。

 小刀は上手い具合にオーガの左目に突き刺さった。


 前にメルドーラで女盗賊ミィアさんの礫見た時から練習してた成果があったようだ。

 そこからはもう完全に俺たちのペースとなった。

 オーガの死角を常に取ることによりダメージを与え続け、オーガの行動はどんどん鈍くなっていった。


 そろそろ決着をということで俺はオーガを切り裂いたが、オーガはまだ倒れなかった。

 まずい、食い込んだ剣が抜けない!

 そう思ったところにヒルダの槍がオーガの首を貫き、これによりオーガの息の根を止めることができた。


「最後助かったよ」


「いえいえ、お役に立ててよかったです」


 今日はこのあたりまでにしておこう。

ひさびさのバトル回となりました。

アリサといくとタイトルどおり、ぬるくなりすぎますので。


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