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妹が最強すぎて冒険がぬるい  作者: 鳴嶋ゆん
第4章 王都にて
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4-1 朝

 あれから3日目の朝。


 何が「長い時間をかけて」だよ。

 なんて意志薄弱な俺。


 でもさ、こんなかわいいアリサをずっと目の前にしてて、しかもいつでもどうぞって状態でさ。

 ずっと理性的でいろって言うのがムリだったんだよ。

 先日までと違って俺を押しとどめる理由がなくなっちゃってたのだから。

 よく2日間ガマンできたものだと、今となっては思うくらいだ。


 アリサのちょっとしたしぐさでドキドキして何しても失敗ばかり。

 まぁアリサもいろいろ日頃の落ち着きぶりから遠く離れてたような気がするが、俺がひどすぎてアリサのそんな状態は霞んでいたと思う。

 

 そして昨夜。

 おやすみのキスした後、そのままアリサを抱きしめた腕が離せなくなっちまった。

 何か呪いでもかけられた気分だった。

 そしてそのまま……


 それにしても、まぁなんだ。

 うまくできてよかった。

 こういうことはうまくいかないとトラウマになるって言ってたしな。


 アリサは幸せそうにすやすや寝てるし、もう少しこのままいようか。

 とか思ってたら俺の起きた気配に気づいたのかな?

 アリサはいつの間にか目を覚ましてしまったようだ。

 上目遣いで俺の方をじっと見つめてる。


 いかん、なんかこうしてアリサの顔を見てると、今更ながらに恥ずかしくなってきた。


「おはようのキスがほしいの」


 アリサから、か細い声がかかったけど、なんかいつもと違ってすごく恥ずかしそうにしてる。

 よし、わかった。毎日しっかり「おはよう」と「おやすみ」のキスは忘れずにしよう。

 そう決めた。


 そして、そのまま……


 優しくキスだけするつもりだったんだがなぁ。

 このままだと歯止め効かなくなりそうな気がする。


「お兄様がケダモノになったの……」


「いや、まぁ……」


「喜ばしいことなの」


 もういいかげん、朝寝坊気味な時間になってるし、そろそろ起きないと。


「アリサは優しくキスしてくれないと起きれないの」


 よし、それじゃ……って言ってるとまた無限ループするから!

 優しくキスだけして、ぐっとこらえて、そのままアリサをベッドから立たせる。


 均整のとれた無防備な立ち姿を見て、またムラムラしてきてしまったが、必死で抑える。

 先日までの理性的だった俺はどこへ行ってしまったんだ。


 服を着終わった後、あらためてベッドに腰掛けた俺の左側の定位置へアリサが腰掛ける。

 俺に寄りかかって体をあずけたまま、


「こんなアリサですが、あらためてよろしくお願いしますの」


「すべて今までどおりっていうわけにはいかないかもしれないけど、こちらこそよろしく頼む」


「今までよりもっとイチャイチャしますの」

4章のスタートをすごく悩みましたけど、こうしちゃいました。

後悔はない!

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