26
モチベーションを失ったおれに追い討ちをかけるように、小説賞の二次選考が発表され、そのサイトを確認する。そこに、応募した『いきなりの クラス転移で Toまどいを ~チートな僕と、パニクるあの子の、異世界ラブコメ~』は残ってなかった。
二次は通過できなかったのだ。
やはり、世の中は甘くない。日間1位で浮かれて、でも、結局は、小説賞では残れない。
その程度の、素人作家でしかない。
おまえなんて、趣味で書いてるだけなんだろう?
そう、言われているようで。
本当に、この夢を追い求め続けることが、自分のためになるんだろうか、と。
ぐらぐら、ぐらぐら、と心が崩れそうになっていく。
……いや。ひょっとすると、あの小説賞でそこまで評価されなかっただけで、『なったろう』で公開したら、もっと、もっと評価してもらえるのかもしれない。
書くモチベーションは失われていたのだが、これに関しては、既に書き終えた作品だ。
約10万字の、文庫1冊分を、連載として区切って、予約投稿するだけなのだ。
おれは、『いきなりの クラス転移で Toまどいを ~チートな僕と、パニクるあの子の、異世界ラブコメ~』を『小説家になったろう』で公開することにした。




