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おれはクロームにブックマークしていた小説賞のサイトを開き、一次選考通過作品を確認していく。
そして、応募した『いきなりの クラス転移で Toまどいを ~チートな僕と、パニクるあの子の、異世界ラブコメ~』をそこに発見した。
「やった……」
ぐっと、おれは拳を握り込んだ。
一次選考を通過すれば、評価シートは確定なので、今の自分の力量を知ることができる。ただ、その作品における力、という限定的なものではある。
それでも、おれにとっては数少ない、自分の力量を客観的に見る機会だ。
それだけでなく、一次選考通過ということ、そのものも嬉しい。
この1月はなんていい月なんだろう、と夜空を眺めて、にんまりと笑った。
モチベーションは大きく膨らみ、高まっていた。




