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何度も読み直して推敲を重ね、年越しを済ませて、準備完了。
去年、『ボイ伝』での熱い戦いからおよそ1年。
1/8の夜23時1分に、渾身の1作をおれは現実世界恋愛へと投稿した。NTRものは、書くのに精神がガリゴリと削られるのだ。よく、脳が破壊されるという言葉が使われるのだが、読むだけでなく、書く方も疲弊する。
およそ1日。短編『NTR幼馴染フォールインヘル ~あんなに好きだったあの子が気持ち悪い~』は、1/9の夕方の日間現実世界〔恋愛〕ランキングBEST100にて第5位に入っていた。
夢ではないか、そう思った。
1年前に何度も挑み、そうして破れた、6位の壁。それを乗り越えての5位。パソコンからだと、ランキングの5位以上は、『なったろう』のランキングページに掲載される。
全身が、震えた。
ただ、この作品はそこで終わらなかった。『ボイ伝』以来のレビューも頂き、PVを伸ばして、ポイントもどんどん増やしていく。
1/10の朝のランキングでは第2位に入った。この時の1位は書籍化作家さんで、日間なのにポイントは3000オーバーという現実世界恋愛なら最高峰の連載作品。おれの短編の2位とは1600ポイント差もあったのだ。
しかし、その日の夕方には、なんと、1位との差を300ポイントにまで縮める快進撃。
残念ながらそこから1位になることはなく、最高日間2位。そして、週間でも4位と、こちらもランキングページ入り。『ボイ伝』で達成できなかったことに手が届き、力が湧いてくる。
そんな時に、友人から、応募していた小説賞の発表があったと連絡が入った――。




