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第二十六話

 俺の検査は機器の整った総合病院で行う事になった。直ぐにとはいかないので木曜日に電車で向かう事となり、それまではダンジョンに潜る事にした。


 五階層は荒野フィールドで見晴らしが良い。そこに出るのは長さ50センチ程の奇襲ヘビだ。このヘビは毒は無いのだが黄土色の体は発見し辛く、忍び寄って奇襲してくるのが厄介だ。


 フィールドが迷宮型や洞窟型ならば色的に浮くので見つけやすいが、ここのような荒野型や森林型、草原型だと奇襲を受けやすい。


 しかし裏を返せばそれだけの敵。巻き付いて絞め殺すだけの力はなく、噛みつかれても毒も無いから致命傷にはならない。深く潜ると毒があったり大きくて力が強い上位種が居るようなので、それに対する練習という所だろうか。


 さっさと抜けて六階層に移動する。迷宮型のこの階層に出るのは青毛熊というド直球なネーミングのモンスターだ。真っ青な色をした羆を思い浮かべて貰えれば良い。


 動物の熊と同様に強い力と高い体力を誇り、素早さもそこそこ。毛皮は生半可な斬撃を物ともしない防御力を持つ強敵である。


 振り回される腕を掻い潜り足にローキックをお見舞いするも、こちらの足が痺れるだけで効果を得る事は出来なかった。


 繰り出された爪撃を躱してダンジョンの壁を蹴り、青毛熊の頭部を射程に収める。体を回転させて遠心力を乗せた回し蹴りを側頭部に食らわせた。


 流石にこれは効いたようで、青毛熊はたたらを踏んで無防備になる。着地した俺は再度跳んで回し蹴りを放った。半分意識が飛んでいた青毛熊は躱す事が出来ずにまともに食らい倒れる。


 追い掛けて跳んだ俺は、前宙で遠心力を付け渾身の踵蹴りを青毛熊の顔面にお見舞いした。タフな青毛熊もここまでやれば耐えられなかったようだ。少し大きな魔石を残して消え去った。


 一応無傷で勝利を収める事は出来たものの、素手での力押しではここまでが限界かもしれない。次の階層はファンタジーでお馴染みのゴブリンなので防御力と体力は青毛熊に劣るが、複数でのエンカウントとなる。


 この先は武器を買ってから進む方が良さそうだ。なので戦闘系スキルを持つ妖体化で青毛熊に対抗出来るか検証してみよう。


 袋小路になっていて人など来ないであろう場所に移動して妖狐の姿となる。武器の鉄扇は青毛熊に通用するか微妙だが、狐火の威力に期待している。


 エンカウントしたので狐火を叩き込む。炎は瞬く間に青毛熊を包み込んだ。両腕を振り回して炎を消そうと必死になる青毛熊だが、そんな事で消える筈もない。程なくして青毛熊は魔石へと変化した。狐火の攻撃力は青毛熊の防御力も物ともしない高さのようだ。


 その後も青毛熊を燃やしていく。視認して狐火を飛ばすだけの作業となり、これならば更に深い階層でも通用すると確信出来た。


 階層を移動する最短経路から外れた場所で男に戻り帰路につく。明日は妖狐の姿で七階層に挑戦してみよう。

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