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ネコミミ娘に転生したので楽しく気ままに生きたい  作者: 星川 咲季
■第1章 異世界の日常編(3歳)
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第17話 両親とサラさんの冒険者ランク

冒険者ランクについてサラさんが説明してくれます。


 とりあえず、【鉄】と【ブロンズ】のランクについては分かった。

 【ブロンズ】があるということは、やっぱりそれ以上もあるはずだよね。


 「【ブロンズ】よりも上のランクってあるの?」


 「もちろんあるわよ。【シルバー】【ゴールド】【ミスリル】【アダマンタイト】【オリハルコン】の順に高くなるわ。【オリハルコン】が最高ランクよ。ランクが高いほど戦闘力も高いわ」


 【シルバー】【ゴールド】までかと思ったらもっとあった。


 「むぁー……」


 お、覚えきれない……。

 【ゴールド】まではオリンピックのメダルのような感覚で分かるけど、それ以上のランクと金属の上下関係どうなってるし。

 だいたい【ミスリル】とか【アダマンタイト】とか【オリハルコン】ってどんな金属なんだ。

 小説とかゲームで出てくる魔法的なすごい不思議金属って程度しか知らないよ。


 「……さすがのフランちゃんも固まっちゃったわね。【シルバー】以上のランクごとの説明はしなくても良さそうね」


 とりあえず、心の中ではランクに対応したアルファベットを振っておく。


 【オリハルコン(Aランク)

 【アダマンタイト(Bランク)

 【ミスリル(Cランク)

 【ゴールド(Dランク)

 【シルバー(Eランク)

 【ブロンズ(Fランク)

 【(Gランク)


 こんな感じかな?

 そのうち忘れるかもしれないけど。


 「わ、私は【(Gランク)】と【ブロンズ(Fランク)】だけ覚えてればいいかな。すごいランクはあんまり関係なさそうだし」


 「そんなことないわよ。だって、ケインさんは【アダマンタイト(Bランク)】だし、マリアンナさんは【ミスリル(Cランク)】だもの。ケインさんは【オリハルコン(Aランク)】に近いくらいの実力者って噂よ」


 「それって、すごいの?」


 「すごいなんてものじゃないわ」


 「どれくらいすごいの?」


 「サラマンダーやワイバーンをやっつけるのが余裕なくらいすごいわ」


 「サラマンダーやワイバーンって強いの?」


 「強いわ。【ブロンズ(Fランク)】じゃバリスタとか拠点防衛レベルの強力な武器を使わないと何人束になっても勝てないくらい強いわ。って、バリスタって分かるかしら?」


 バリスタ?

 コーヒーメーカーの?

 え? え?

 違うよね?


 「な、なあにそのバリスタって言うの?」


 「外壁に設置している大きな弓のことよ。すごいわよ、あれ。そうそう、バリスタが無くても、【ゴールド(Dランク)】なら数人のパーティで相手どれるわね。ちなみに私は【ゴールド(Dランク)】よ」


 「ふぁ~」


 【ブロンズ(Fランク)】で束になってもかなわない相手に対し、サラさんはパーティ組めば相手どれるってサラさん強すぎ。

 それに説明聞いて分かったけど、バリスタって攻城兵器の一種のでっかい弓でしょ?

 数人のパーティでそれとほぼ同等レベルってどんだけよ。私の知ってる人間の強さじゃない。

 しかし、獣人の本能か、強い人はとても尊敬できる。

 実際の強さは見たことないから分からないけど、不思議とテンションが上がってくる。

 さすがサラさん。さすサラ。


 それとどうしよう。

 うちの両親がサラさん以上の強さとか、強すぎを通り越して、もはやチートキャラじゃ?

 容姿端麗、性格ばっちり、強さヤバい。

 私はお父さんかお母さんと一緒にいれば最強に安全だった。

 もう何も怖くない!


 「サラさんはサラマンダーやワイバーンと戦えるってすっごく強いんだね!」


 「まぁね~、私ってば天才だし!」


 「すごいすごい! サラさんは綺麗で可愛いし、優しい貴族だし、とっても強いし!」


 「そうそう、どんどん褒めていいのよ~!」


 「でも、そんなすごいサラさんがなんで冒険者ギルドの受付嬢やってるの?」


 ピシッとサラさんが固まった。


 「ふふふ……それには深い、ふか~い訳があるのよ……」


 「そ、そうなんだ?」


 「そうなのよ。むしろ聞いて。フランちゃんは一人のレディとして聞いてほしいわ」


 なんかすごい剣幕なんだけど。


 「う、うん、分かった」


 「私は小さい頃に英雄譚が好きでよくそういう本を読んでたのよ。でね、英雄が愛する姫騎士に憧れていてね、二人は幾度も訪れる困難を共に乗り越えて、いつしか結ばれるの。そんなわけで、私も共に並び立ち、時には支え、いつしか結ばれたい男性が現れたらと思い、強く美しくなろうとひたすら努力したわ。私は貴族の三女だし、お父様から好きに生きていいって言われてるしね。そうして私は強くなった。」


 「うんうん」


 どんな話が飛び出してくるかと思ったら、めっちゃロマンチストだった。

 そしてサラさんの女子力(物理)の高さがすごい。

 なんか努力する方向はそっちでいいの?ってつっこみたくなるような気もするけど。


 「でも、でもね……。私が共に立ちたい、支えたいと思える男性がね、現れないのよ。貴族の夜会で多くの男性と話してみたけど、ダメだったわ。中には私が強すぎて引かれた場合も多々あったし……」


 「サラさんはこんなに強くて綺麗で優しいのに、見る目が無い人たちだったんだね」


 「ありがとう、フランちゃん。でも、私は諦めないわ。ケインさんとマリアンナさんの話を偶然聞いてね。王都の冒険者ギルドなら強い人が集まるし、そこでなら私の求める男性が現れるはずだって思ったら居ても立っても居られなくてね、受付嬢になっちゃった。てへっ」


 この人ほんとすごいわ。

 「私の求める男性」を「私の王子さま」とか言わない辺り好感が持てる。

 そして自分の理想を貫き通すその行動力と努力は並大抵じゃないしとても尊敬できる。


 ただ、サラさんがすごすぎて、相手に求められるハードルが異常に上がってる気もするけど。

 お父さんみたいに強いイケメンって国宝レベルだと思う。

 それにすごい強い冒険者っていうと、ゴリラみたいにムキムキでヤバそうなイメージしかないんだけど。

 大丈夫かなあ……。


 私はサラさんにぴったりな人が現れるか一抹の不安を感じつつも、いたら恋路の協力をしようと思った。

 あと「てへっ」が可愛かった。

 あざといって分かってても、可愛いは正義だと思う。

 いつかサラさんが気に入る人が現れたら、サラさんの「てへっ」の破壊力を教えてあげよう。






魔物が闊歩するこの世界では、強さは大きな魅力の一つです。

フランはサラさんの努力する方向につっこんでますが、武闘派の貴族は有事の際に率先して前線に出ることも多々あるため、努力する方向は間違っていません。


各話ごとにコメントなり裏話なりを活動報告に載せてたりします。

興味があればご覧ください。


次回更新は10/15(日) 22:00の予定です。

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