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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
開拓編
140/342

もう一人の記憶 その2

虐めを行っていた女性グループとの再会を果たしたあの日からシオリはまた目をつけられたのではないかとビクビクと怯える日を送っていたが、シオリが考えていたような事は何も起きなかった

彼女達も自分なんかを虐めるのに飽きたのだろうとと安心し、暫くいつも通りの日々を過ごしていた

それから数日経ったある日、親友のカエデが怪我をして学校に現れた



『カエデさん!?どうしたのその傷……』

『あぁこれ?ちょっと階段踏み外して転がり落ちちゃったの。いやぁスマホ見ながら歩くのやっぱり良くないねぇ』

『だ、大丈夫?』

『平気平気、気にしないで。それよりさ~……』



何かあったのではとその時は色々と考えたが、カエデが全くいつもと変わらない様子を見せていたので本当にただ転んでしまっただけなのだろうと気にしないことにした

だがその日以降から活発だったカエデからは徐々に明るさが失われていき、更には度々学校を休むようにまでなってしまった

本人は怪我が長引いているや風邪を引いたなどと言って誤魔化していたが、明らかに何かを隠しているようだった

そんな生活が何ヶ月か経ったある日、遂に学校に来なくなってしまう事態にまで発展してしまった



『カエデさん……』



ここまでいくとカエデがこうなってしまった原因に思い当たる点といったらシオリには一つしか考えられなかった

母親の件でカエデに助けもらったのだから今度は自分の番だと勇気を振り絞ってシオリはカエデの家へと足を運んだ

しかしカエデの家に到着すると想像以上の光景が広がっていた



『なにこれ……』



カエデの家には何度か行かせてもらったことのあるシオリだったが、その時見たのは綺麗な花に囲まれた素敵な家

だが今は踏み荒らされたような形跡がある花壇、壁や家には落書きがされていて以前の面影の欠片もなかった

とにかく事情を聞こうとインターホンを押すがいくら鳴らしても出てくる気配がない

留守なのかと一度出直そうとしたその時、カーテンの奥で誰かが動いたのを確認しシオリは直接家の扉を叩いた

そこで鍵がかかっていないことを知り、ダメと分かっていながらも家の中へと入っていった

人影が見えたリビングに行くとそこにはソファに座っているカエデがいた



『カエデさん……?』



シオリが呼びかけるとカエデは反応して顔をこちらに向けてきたが、顔から生気が感じられなかった



『カエデさん……?何があったの……』

『…………いよ』

『えっ?』

『……アンタのせいよ。アンタを庇ったりなんかしなければ私は……私達家族は壊れたりなんかしなかった』

『ど、どういうこと?やっぱりあの人達に何かされて……』

『やめて!!思い出したくもない!!』



先程との表情から一転、シオリを見る目がもう以前とは全く違い敵を見るような目をしていた

そしてカエデの口から一番聞きたくない言葉がシオリに放たれた



『アンタなんかと友達になんてなるんじゃなかった……もう私の前から消えてよ』



ご拝読いただきありがとうございます!

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