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THIRD EYE  作者: 暇な青年
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第49章最終戦編 決戦前夜

クリスマスから六日が過ぎた決戦前日。


良祐達は最後の調整に入った。


「遅いぞ良祐!」


「どっちが!」


立花の刃が後ろから迫ってきたが、それを空中でバック宙で避け、立花の後ろをとった。


「おらー!!」


「くっ!!」


咄嗟に後ろに体の向きを変え刃で良祐の刃を受け止めたが、十分な体勢でなかった立花は、吹き飛ばされた。


「今だ!!」


片目だけの菜の花色が両目に染まった。


「ふっ!!」


三連続、空中に刃を振り、三つの見えない斬撃が立花に襲いかかった。


「はぁぁぁ」


「ん?」


鎌鼬を撃ち終えると声の方に視線を向けた。


「空か・・・・」


「っち」


良祐と戦闘していた立花とは別の立花と空は戦闘していた。


「炎斬」


炎の斬撃が立花を襲った。


「ふ~」


撃ち終え額の汗を左腕で拭った。


「はずれ」


「っく!」


また別の立花と紅希は戦闘していた。


立花は次々と紅希を切り裂くがどれも氷の像・・・氷身でできた偽者だった。


氷匣子(ひょうこうし)


氷の像を斬り壊している間に紅希は立花の後ろに移動し、背中に手を当てた。すると、みるみると立花が凍り始めた。


「そこまで!」


声が聞こえると立花は次々と消えて行った。


良祐達は声の主・・・・淳のもとに歩み寄った。


「よし、今日の・・・最後の調整は終わりだ。あとは7時間後の決戦の為に体を休めておけ」


「オッス」


三人の気合の入った返事を聞いて安心したのか、笑みを浮かべた。


「ホールに召集が掛かっているから行くぞ」


「了解」


訓練所を出るとホールに向かった。


ホールとは前に国生のことで騎士団全員を集めた場所である。学校で言う体育館より広いところだ。




「遅いぞ、良祐、紅希、空」


ホールに入ると数百人の騎士団が並んでいて前のステージに立花と竜也が立っていた。


ちなみに、今の言葉は、立花がマイクを使って三人に言った。


「え~全員そろった所で五時間後の作戦内容を伝える」


さっきまで少しざわついていたがすぐに静かになり、立花の言葉に耳を傾けた。


「敵、国生蓮の目的は未だ不明だが分かっている事が一つある」


「・・・・・・」


良祐はじっとステージに目を向けている。


「それは、神の瞳だ」


「神の瞳」と聞いた瞬間、騎士団はざわつき始めた。が、良祐達は神の瞳が何なのか知らないでいるので驚くに驚けない。


「あ、先輩」


「ん、良祐?」


近くに、と言うか隣にいた桜に気付き、肩を叩いた。


「神の瞳ってなんすか?」


「・・・・・・」


「先輩?」


良祐の問いに桜は返答に困っていた。


「詳しくは分からないけど人形(ドール)戦争の時に人形(ドール)を操ってた科学者が作った疑似瞳、それが神の瞳よ」


「ふ~ん」


神の瞳のことを少し分かった良祐だが、なぜそこまで国生が欲しがるのかが分からなかった。


「神の瞳はね・・・」


「ん?」


「神の瞳は虹色、なのよ」


「はっ?」


桜の続きの話を聞いたは良いがピンとこない。


「虹色には一般的に七色入っているといわれているでしょ?」


(確かに)


頷いて思い浮かべてみると良祐も事の重大さが理解できた。


「あ~つまり、その神の瞳ってのが国生に渡るとその瞳を使って七つの力が出せる人形(ドール)が出来ると・・・・・」


「そう、それにやろうと思えば自分の目と入れ替える事が出来る」


「っツ!?」


人形(ドール)の作り方はそういうものだから・・・・その代わり人間でやるのでは痛みを伴う」


連想してしまった良祐は、寒気を感じた。


「聞いているか?そこ!」


「えっ?」


突然、指を指されて言われたので苦笑いして頭を横に振った。


それを見た立花は、大きくため息を吐いた。


「しっかり聞け良祐!」


うんうんと頭を上下に動かした。


「もう一回言うぞ。この戦闘は、今までに増して死者がでるだろう。

その為、この戦闘は個人の自由し、騎士城と大澤総理の守備に行ってもらう。その為この場で手を上げろ。大丈夫、誰も馬鹿にしないし、したらオレが騎士団から叩き出してやる!」


命が掛かっていると聞き震えるものも出てきたが、誰も手を上げなかった。それどころかそれぞれの瞳には決意が現れている。


「隊長!!」


「ん?」


後ろから突如大きな声が聞こえ前にいた騎士団は後ろに振り向いた。


「俺たちの中にそんな腰向けはいませんよ」


「仮にも僕達は」


「立花隊と竜也隊、なんすから!!」


良祐、紅希、空の順で言い切った。


「そうだ隊長!!」


「俺たちは誰も見捨てねぇ!!」


「ふっ」


良祐たちの気合で騎士団の意気が上がった。それを目の当たりにした立花は、口元を緩めた。


「なら、お前ら!この戦い、勝つぞ!!」


「おぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」


横にいる竜也も微笑んで見ていた。


「各自、騎士城から出るなよ。それから、年越しそばを食べてから行くぞ」


「な?」


立花の意外な言葉に騎士団は爆笑だった。


いや~今年も終わりですね。

皆さんありがとうございました。来年、1月1日、元日も更新します。

では、皆さん来年もよろしくお願いします。

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