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THIRD EYE  作者: 暇な青年
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第14章 また特訓(後編)

「立花はどこにいるか分かるか?」


ある青年がメイン広場の受付で聞いている。


「っあ、隊長。少々お待ちください」


青年は立花と同じくらいの年で長髪の少し痩せた青年で24~26歳の間だと思われる。


「立花隊長は今、同じ部隊の人と訓練所にいます」


「そっか、ありがとな」


そう言い青年は訓練所に向かって歩き出した。






「しまった!良祐!!」


切り裂いてから気づいた立花は良祐を見た。だが、その場には良助の変わりに氷の像が崩れてた。


「ふ~」


「サンキュ、紅希」


「焦ったよ」


良祐は紅希の隣に肩膝を着いていた。


「・・・・・何をしたんだ?紅希」


「とっさに良祐が斬られる前に氷身を使って良祐を助けたんだよ」


状況が理解できず空が聞いてくると紅希が答えた。


「氷身って他人にも使えたのか?」


「使えるようにしたの。特訓してね」


すると離れた場所にいる立花が口を開いた。


「いや~助かったぞ、紅希。危うく良祐を斬っちまうところだったぜ」


立花は頭をかきながら笑って言った。


(うそつけ。紅希の行動を見ながら俺を斬ったくせに)


立花をみて良祐は思っていた。


良祐の心臓は激しく鼓動している。


「ふ~・・・・・・」


息を整え良祐は立花から紅希に視線を移した。


「紅希、援護して」


良祐の言葉を聞いて小さく頷いた。


次に空に視線を向けた。


「アレやるぞ」


「アレ」と聞いて空は立花を見た。


「オーケイ」


会話は聞こえないが、立花は良祐たちが何かを仕掛けてくると瞬時に分かった。


「行くよ!」


紅希が立花に向かって一人突っ込んでいった。


(紅希、一人・・・・・・良祐と空は・・・)


突っ込んできた紅希から少し視線を外し、後ろにいる良祐たちに視線を移した。


(動かない・・・・・・か)


すぐに紅希に視線を戻し紅希の刃をいとも簡単に避けた。


「ッく」


避けられても紅希はすぐに斬りかかった。


だが、それをいとも簡単にそれを避けた。


「っツ」


全ての剣戟を避けられ立花はすぐに紅希の後ろに回った。


紅希を後ろから切りつけると良祐のときと同じく氷の像が砕けた。


「また、氷身か」


すぐに偽者と見破り立花は紅希を視界に入れた。


「見つけた」


離れた場所にいる紅希に近づこうとすると後ろから風が吹いてきた。


もちろんこの訓練所には窓も無いので風が入ってくる事は無いのだ。


立花が後ろを振り向くとそこには、良祐と空が今までに無い構えをしていた。


「いくぜ、隊長!」


千鳥(ちどり)


良祐は左斜め上に刃を構えてからそれを勢いよく地面に切りつけた。


切りつけた所から電撃が音を立てながら立花に向かった。


(千鳥・・・・・・高圧電流を地面に流してるのか。だが・・・)


立花は右側にステップして避けた。


「甘いな、良祐」


「まだだぜ」


地面から電流がステップして避けた立花に向かって飛び出してきた。


「っな!?」


地面から飛び出てきた千鳥を喰らいよろめく立花に向かって空が吼えた。


「まだだ!!」


刃を上に掲げていると空を中心に炎が渦巻いてき、それは次第に空が掲げているいる刃に吸い込まれていく。


炎斬(えんざん)


鎌鼬の時と同じく炎を取り込んだ刃を振り下ろした。


「っく」


立花は体が痺れて動けないでいる。


炎斬は鎌鼬と違って炎の真空の刃になって立花を襲った。


(・・・・・・まさかな)


立花は炎斬をモロに喰らいその衝撃で立花の足元にあった氷が溶け水蒸気が発生した。


「何にも見えねぇ」


(・・・・・・)


良祐と空は立花の場所を見ている。


紅希も良祐たちの隣に移動してきた。


沈黙が流れた。


その時水蒸気が一気に吹っ飛んだ。


「ッぐ」


良祐達は足に力をいれ踏ん張った。


「なんだ?」


良祐がよく見てみると立花が見えいつもと変わっていると気づいた。


「初めて見た」


「オレも」


空と紅希は立花の瞳を見て口を開いた。


立花の瞳はいつもの黒い色と違い真っ白になっていた。


「まさか、お前達に見せるとはな・・・・・」


「白って何属性?」


視線を立花から外さず良祐が聞いた。


「さー?」


「分からない」


すると立花が口を開いた。


「久々のセカンド・アイだな」


そう言い立花は瞳の色を戻した。


「なんで?」


「さすがにこれ以上はできないぞ」


「どうして?」


良祐たちの質問に対してすぐに答える。


「そろそろ限界だろ、お前達」


「まぁ・・・ね」


「今日はコレまで久々に手ごたえがある練習だったぞ」


「ど~も」


良祐達はセカンド・アイを解いた。


「いたいた。立花」


入り口から長髪の青年が立花を呼んでいた。


「おぉ、竜也(たつや)


立花は竜也に視線を向けたがすぐに良祐たちに戻した。


「お前達は医務室に言って来い。いいな」


と先生みたいに言われ良祐達は「へ~い」と言い、竜也に挨拶をして訓練所を出た。


「あの人、誰?」


医務室に向かってる途中で良祐が聞くと


「前に言ったもう一人の隊長だよ」


紅希が言いその後に空が口を開いた。


「名前は須藤竜也(すどうたつや)隊長だよ」


「えぇ」


言われ良祐は激しく驚いた。


「イメージと違った・・・・・」


呟くと空が言った。


「だけどこの前言ったように戦闘になると性格変わるからな」


「二重人格ねぇ・・・・・」


良祐は竜也を思い出しながら呟いた。


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