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クッキング☆えんじょい   作者: 霜三矢 夜新
得意分野で勝負編
90/204

第15試合の前に―― コンビニなどの商品活用 2

 ◇        ◇         ◇

『COOKING☆えんじょい』収録スタジオに到着。全員で来るなんて番参審査委員長達が驚くかもと思いながらドアを開けると――

「いらっしゃいませ、こんにちはー」

 スタジオがコンビニの様な外装に変化していて!? セットだろうか。とりあえず「失礼しました」と謝って地図とスタジオのドア番号を見直した。

「あれ!? ここで合っているよね?」

「そうだね、奏君。でもこのスタジオには知っているスタッフの姿が見当たらなかったのだが」


 戸惑っている皆の中で込流と、やはりここのはずなんだけどって気になった奏がスタジオ内にいるスタッフ達を覗き見する感じで調べる。

「いらっしゃいませ。ただいまレジ前フードがお買い得になっております」

 コンビニのスタジオセットにいたのは笑顔な大学生くらいの女性が2人、コンビニ関係者スタッフルームから中年に近い男性の声。品出しに高校生くらいの男性(込流の見立てでは知り合いの童顔青年に似ている。もしかしたら20歳代後半の可能性あり)本当に何かの番組を収録しているのだろうか!? 知らない内にエキストラ扱いされているとしても番組プロデューサー辺りから指示がないとおかしい。

「いらっしゃいませ。2点で238円になります」


 奏が商品をレジに持って行って買い物を出来るか調査。彼は込流に身振り手振りで一度スタジオの外に出ましょうとジェスチャーした。

「買い物を出来るか試したら本当に出来たので笑っちゃいましたよ」

「実は僕と香理ちゃんで少しだけ本の立ち読みをしたんですが、コンビニにいるかの様な感覚でした」

 戻って来た面々の話をまとめた真奈が有音と一緒にこの状況を分析する。


 まずはここが『COOKING☆えんじょい』のいつものスタジオに間違いないこと


 中年くらいの男性の声に聞き覚えがあること


 大学生くらいの女性店員の一人が他人の気がしない謎。


 スタジオ内のコンビニセットで番組収録されている様子がない。番組プロデューサーらしき人物の姿が見えない?


 そうこうしている間に番組開始時間15分前、真奈達の分析を聞いた他の面々《かなでなど》は間違い探しをしているかのようだと思った。

「すいません、通ります」

 コンビニ食材をいくつか積んで運ぶ機材(台車みたいに運べるやつ)名称は何だったか? 帽子を目深に被った配達のお兄さんの通行のじゃまになってしまっていたみたいなので全員で謝罪の意味を込めて会釈する。

「さっきの人も聞いた事がある気のする声なんだけど」

 まごついていては収録開始時間が近づくだけなので、真奈さ最初にこういう可能性もあると一人の店員さんに声をかける。例えマイナーな一般芸能人の方々などがリハーサルをやっているという事だったとしても「ご迷惑おかけしました」と態度で表せば良いと判断したからである。


「すいません。まさかあなたは高美さんですか?」

「私も雰囲気とかが高美さんに似ているなと思いましたけど」

 その人物はすぐには答えない。ストレートに聞かれたその彼女が困惑気味に質問を返してきた。

「他人の空似ではありませんか? あっ、ここは料理番組さんのスタジオでしたね!? 許可はもらっていましたが出演者さん達が来てから気づくなんてとんだ失態を……」



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