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クッキング☆えんじょい   作者: 霜三矢 夜新
クッキング開始編
15/204

第3試合 奏VS込流 1

ケーブルテレビ局で放送しているにも関わらず、有音と香理の勝負は結構評判だったようだ。未成年の少年少女が工夫している姿は視聴者の心をつかんだようである。今はジメジメした気候の6月、傘をさす必要性を感じるか否か微妙な小雨が当たっている微妙な天気の初週。


「さて、収録自体は2・3週間前にすませてしまうとの事実、覚えておいてください。しばらくは1ヶ月に1度のスペシャル番組の形にする予定だと番組会議で決まりましたので」


 ケーブルテレビプロデューサーのこれからの収録予定を聞いて、奏をはじめ、場にいる全員が首肯する。


 収録スタジオに入ると、早速四界命が最新機材を使用して対戦相手を決めるシステムになったと宣言してきた。


「せっかくの機材なのだから使わないと損。誰と誰が料理勝負をすることになるかな?」


 電光板に8名の名前があり、演出だろうけど音に合わせて動きが止まるのに近づいていく。料理をするメイン食材は合いびき肉、勝負カードは奏と込流に決まった。いよいよ奏の出番である!


 挿絵(By みてみん)



「これから収録はこういう感じで作るメイン食材と対戦カードが決まる。ランダムなのだがまた込流君の料理を審査する事になるのだな。相手は奏君か、実に楽しみである」


 審査委員長の番参が席に座ったのを確認して、奏と込流がキッチンスタジオに足を運んだ。その2人以外はキッチンスタジオがよく見える応援席に着席する。

込流がこの勝負に使用する予定の調味料を手の届きやすい場所に置きかえた。自分の使いやすいようにやっている自然な行動なのだろう。


「込流さん、よろしくお願いします。僕は僕の技術で負けないように全力を尽くしますので」


 奏は、風良副部長に勝利した人なので気を引き締め直す。その時、込流から意味深な事を告げられた。


「君がかなで君か。調料学園の実習では特に活躍しているようだと風の噂が流れているタイ。そうだのう、アレなど」

 

 実は他でもない込流が企んだ奏の動揺を誘う作戦である。奏がどうしたものかと考えてしまったので企みは成功してしまった。


「ちょっと来てくれ!」


 まだ少し時間に余裕があるのを時計で確認して、風良が奏を呼び寄せた。良い材料を使っていても結果的に敗北してしまった副部長に奏は説得力のあるアドバイスをしてもらう。


「奏君、思い浮かんだ料理に自信を持つんだ。君の才能は眼を見張るものがあるからね」

「ありがとうございます。勝利を目指してきますよ」


 不思議な一体感を互いに感じあって、奏はキッチンの指定位置に戻る。そこで料理のみに集中しようと奏が頭を切り替えた所で司会者の四界(みこと)の前置きが始まった。


「そろそろ開始時間がせまって来ました。ルールに関して問題はありませんね? 聞きたい事がるなら今のうちにどうぞ」


 司会の命に質問されても、奏は少ないルールに準ずればいいだけなので特に思いつかなかった。だがしかし、込流は質問したい事があったようである。


「わしはこの質問がしたいのう。ここにある食材以外は使用不可だけど例外有りという話でしたが? その例外って自家栽培の野菜の使用許可という話なら使わせて欲しいタイ」


 持ってきた荷物から丹精込めて育てた野菜を取り出す込流。司会の命が審査委員長の番参に確認しに行く。



 主人公を活躍させたいけど、副部長に勝った込流さんの再出場なだけにどう書こうか思案中。一応試合終了までの流れはすでに決まってはいます。


まとまっていない文章になっていない? ……って心配もあるけど、頑張るしかない!


後書きを書くなと思っている方は目をつぶって(汗)

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