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悪役令嬢後宮物語  作者: 涼風
いちねんめ
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宴の前に思うこと


久々の主人公視点です。


 まさか、こうなるとは思わなかった。

 綺麗に整えられた後宮の庭園をテラスからこっそり眺めながら、ディアナはこの怒濤の日々を、静かに思い返していた。


 シェイラに危害を加える『紅薔薇過激派』とジュークがニアミスしたあの日、彼にした説教が想定外の効果をもたらしたらしいと知ったのは、それから数日後。『紅薔薇の間』でまとめた情報を、マグノム夫人に持って行ったリタが、狐につままれたような顔で戻ってきたときだった。


『何か、女官長執務室に、陛下がいらしたんですけど。すごい勢いで落ちて、『紅薔薇に合わせる顔がない』って嘆いてましたよ』


 そう言われ、思わず『……は? 何で?』と素で返してしまったのは悪くないと思いたい。よくよく話を聞いたところ、ディアナが『後宮を知れ』とけしかけたことで、根が素直な国王陛下は、開設してからの後宮について、マグノム夫人からも資料をもらい、本当にきっちり調べたのだとか。――そしてその結果、ディアナの入宮以前の後宮についてと、彼女が入宮したことで起こった変化を、しっかり読み解いたとのことだった。

 王として、現後宮の難しい立場を理解してくれたことは、素直に感謝したいと思う。シェイラも含め、立場の弱い側室たちがどれほどの地獄の中生きてきたのか、彼がようやく知ったことは、進歩だとも思う。


 しかし。自分への懺悔は要らない。切に、要らない。

 勘違いによるジュークの暴言の数々が、済んだ話だからという理由だけではなく。入宮することになったのも、『紅薔薇派』をまとめていくと決めたのも、最後にその道を選んだのはディアナ自身であり、選んだことに一切の後悔がないからだ。


 本当に、絶対に、入宮が嫌ならば。やりようはいくらでもあった。

『紅薔薇派』がまとまったことそのものはディアナの意図では無いけれど、彼女たちが煩わしいだけならば、自分からは行動を起こさず放置すれば良かったのだ。


 世情の風を、後宮の現状を、鑑みて。『仕方がない』と言いつつ、結局ディアナは、自分で進む道を決め、決めた道を歩んできた。苦労する道だと知りながら、そこから逃げ出さなかったのはディアナの意志。――それを、王に謝ってもらう筋合いなどない。


 後宮にやって来たことで、ディアナの肩にのし掛かった数多のもの。『ディーが背負う必要のない荷物だ』と、カイなら言うだろう。本来なら背負う必要のない荷物を、不甲斐なさ故に背負わせた王を、外宮の者たちを、彼が快く思っていないことは、ディアナも知っている。

 けれど。貴族の巣窟である王宮のただ中で、隔絶された後宮(せかい)にあって、そこでディアナが手に入れたものも、確かにあるのだ。


 理不尽の嵐にもめげず、手を取り合って必死に生きる、命の輝き。

 暗黒に満ちた絶望の中、それでも自らの心を殺さず、信念を貫く強さ。

 何度膝を付かされても、その度立ち上がって上を向く、諦めない心。


 後宮の中で生きる女性たちに手を差し伸べ、支え、守りながら。

 本当のところ、ディアナ自身が、彼女たちの姿に支えられ、励まされ、育てられてきた。

 何より――貴族社会で生きる限り、絶対に見つからないと思い込んでいた存在と、両手に溢れるほど、出逢えたではないか。


『外見に惑わされることなく、『ディアナ』自身を見てくれる、そんな人と出逢いたい』


 後宮に入るまで、貴族の社交場で、『ディアナ』を見てくれる人はいなかった。だから、決めつけてしまっていたのかもしれない。『貴族』に、そんな人などいない、と。――たった二年の社交経験で、何を全て知った気になっていたのかと、あのときの傲慢な自分をはり倒したくなる。

 人を見る目のあるなしと、『貴族』如何は関係ない。貴族であっても、王宮で働いていても、物事の本質をきちんと見抜ける人はいる。人の間に流れる無責任な噂ではなく、本人を見て信じるものを決める、勇気を持つ人は存在するのだ。


 そんな人たちと、出逢えただけで。互いを信頼し、手を取り合える関係を築けただけで。

 理不尽に国の行く末を丸投げされた重荷など、全部返してお釣りが来る。

 入宮してからこれまでの時間が、ディアナにとって苦しく、残酷なことばかりだったなんて、死んでも思いたくないし――思われたくはもっとない。


 だから、思うのだ。懺悔も、悔恨も、自分に対しては必要ない、と。


 リタからジュークの話を聞いて、思うところを手紙にしたためようとしたところ、ジュークの様子を直接見たリタから止められた。曰く、『今の王は自責の念で押し潰されそうになっていて、たぶんディアナが何を言っても逆効果。敢えて放っておくのが、いちばん親切なのではないか』とのこと。

 優秀な侍女の進言に納得し、ジュークのことはさらっと放置して、ディアナは『紅薔薇過激派』、その中心人物であるソフィア暴走の真相について、後宮、外宮室、クレスター家と共に探る作業に没頭した。


『名付き』の三人、ライア、ヨランダ、レティシアが、『紅薔薇様は『寵姫』シェイラの排除を願っている』という噂の不自然な流れ方を解明し。

 情報戦が得意なルリィが、ソフィアの陣営に勝負を仕掛け。

 ――その両者が各々手にした欠片(ピース)を繋ぎ合わせて、この騒ぎの裏側にいるのが、ソフィアの私的侍女、ベルだと見事に突き止めた。ベルを見張ることで、彼女の後ろで事を動かしている人物、ライノ・タンドールを浮かび上がらせることにも成功した。


 ライノはソフィアの兄。タンドール伯爵家の長子だ。外務省の重役であるタンドール伯爵の跡継ぎならば、役職は持たずとも、ライノは外宮で働いているはず。

 そう見越し、ライノについて可能な範囲で調べて欲しいと、ディアナは外宮室を頼った。二つ返事で引き受けてくれた外宮室は実に仕事が早く。

 ――ライノの性格上、自分からこんな悪事を思いつくとは考えにくい。調べたところ、彼の後ろにはオレグ・マジェンティスがいるのではないかと推測される、と第三者の関与を導き出してくれた。

 安定中立指向のマジェンティス家に次男として生まれたオレグは、日和見主義の父と、そんな父に追従する兄に、しばしば批判的な態度を見せていたらしい。内務省に官吏として勤めているのも、そんな家族への当てつけのポーズが強く、彼の提唱する政策はどちらかと言えば革新的。保守の色が強い内務省の中では、良くも悪くも野心家として目立つ。

 家は中立派だが自身は革新的思想の持ち主であるオレグは、家とは別に彼個人の人脈を広げ、革新派の社交場へも頻繁に顔を出していたという。外宮室がクレスター家と連携して調べたところでは、どうやら社交の中でライノと出会い、親しくなったようだ。内務省でのオレグの仕事は、ライノの影響を受けたものも少なくなく、実際ライノが手伝ってもいたようで、オレグの名で提出された書類の筆跡がライノのものであることも多かった。調べていくうちに、後宮での騒ぎの少し前から、オレグがライノと共に怪しげな動きをしているという証言も、ぽつぽつ見つかるようになり。――状況から見て、オレグの関わりは間違いないという確信を、外宮室は得た。

 ライノは革新派として極端かつ過激な思想の持ち主だが、彼個人の功名心より、国と家の発展を重視している。一方のオレグも革新的指向だが、根底にあるのは父と兄への反発心と、生まれた順だけで将来の伯爵位を約束されている兄を妬み、そんな兄より優位に立ちたいと願う野心。


 野心家のオレグが、純粋で過激なライノを利用し、後宮内での革新派――すなわち『紅薔薇派』の地位を確固たるものとすることで、外宮のパワーバランスを操作しようとしている。そのために、邪魔かつ排除しやすい『寵姫』に狙いを定めた。


 推論としては成り立つし、矛盾もない。間違ってもいないだろう。

 しかし、ディアナもクレスター家も、彼を『終点』とは考えなかった。


 後宮の騒ぎから遡って敵を探った、後宮、外宮室。

 地道な足取り調査はそちら側に任せ、今回のクレスター家は。

 ――ランドローズ侯爵家の調査に、万全の慎重を期して当たった。


 年明け以降、後宮で起こった一連の出来事は、あまりにも『牡丹派』及び保守派にとって、都合の良すぎる展開だ。


 年迎えの夜会で宣戦布告を受けたディアナが『牡丹派』の動きを注視している間に、彼女の情報網をすり抜ける形で『紅薔薇派』が『寵姫』を害する事件が起こり。

 暴走した『紅薔薇派』は、ディアナも本心では『寵姫』を疎ましく思っていると思い込んでおり。

 挙げ句の果てには、『紅薔薇派』による『寵姫』苛めの現場を、よりにもよって王に目撃される。


 後宮内での仕掛け人も、『紅薔薇の間』の侍女たちと関わりがあり、できることなら信じたいと思わせるような存在だった。疑いはしても、確かな証拠が上がるまでは手を出したくない。捜査を滞らせる、そんな人間の心理を絶妙に突いている。

 これほど保守派にとって都合が良く、逆にディアナたち『紅薔薇』サイドにとってやりにくい展開の黒幕が、革新派寄りのオレグであるとは、どう考えても思えない。故にクレスター家は、今回の主犯は確実に保守派、おそらくはランドローズ侯爵家に繋がる者のはずだと踏んで、侯爵家の周囲を徹底的に洗った。ランドローズ家は過激保守派の核、下手につつけば危険も大きい。十二分に分かってはいたが、こうなった以上は彼らを追求せずに済ませることは不可能だ。


 ランドローズ侯爵家と、関与が明らかになったオレグ・マジェンティス。この二者は、必ずどこかで繋がっている。

 そう信じて調査を続けるクレスター家に、思わぬ援護が寄せられたのは、星月に入って少し経った、雪降るある日のことだった。


 後宮の廃園で、『ディー』と逢った『寵姫』、シェイラから。

 リリアーヌ・ランドローズが、年迎えの夜会の日、ある貴族男性と密会していたと聞かされたのだ。


 特徴的な赤銀の髪を持つその男の名は、ノーマード・オルティア。革新寄りの中立派であるオルティア侯爵家の次男だ。至って温厚な人物で、同じ次男でもオレグとは違い、父と兄を立てる控えめな姿勢を崩さない。

 彼はリリアーヌから、『男爵』と呼ばれていたという。クレスター家が調べたところ、あまりにも存在感の薄いノーマードを心配した母方の祖母が、跡継ぎの居なくなった彼女の実家の爵位を譲りたいと申し出て、親族間の取り決めで内々に認められたとのことだった。今は暫定的に祖母が継いでいる男爵位は、祖母が亡くなると同時にノーマードが継ぐ。次男に生まれ、普通は爵位を持たないはずのノーマードだが、イレギュラーによって『男爵』と呼ばれるようになるのだ。


 裏付けが取れ、ますますリリアーヌの密会相手がノーマードである可能性は高くなった。

 ――あれから。ベルを、ライノを、オレグを、そしてノーマードを手分けして見張り、その企みの終着点を探って『紅薔薇過激派』の目を覚まさせるため、関係者一同はひたすら暗躍を続けている。


「ディアナ様? 何をご覧になっているのです?」


 後ろから、遠慮がちに声が掛けられた。『紅薔薇の間』の侍女、その中でも服飾の技術に優れた二人組の片割れだ。

 ディアナに歩み寄り、視線を追って、彼女は静かに息を吐く。


「少し前に、園遊会の会場になったとは思えないほど、控えめな装いですね」

「えぇ。さすがはマグノム夫人。経験不足のわたくしなど、足元にも及ばない采配だわ」


 今日。日が落ちると同時に、後宮の中庭で、側室全員と王が集まった、非公式の宴が催される。夜会とは違い、四六時中音楽が鳴ることもなければ、ダンスもない。中央に置かれた舞台で、招かれた芸者たちの芸を見ながら、側室たちの献身に感謝し、日頃の無聊を慰めるための、ごくごく小規模な宴。

 ――後宮を知らぬと気付いた王が、後宮を知るため、初めて自分から決めた、催しだ。


 ディアナたちが、後宮の騒ぎの真相を探っている間に、王も王で動いていた。彼なりに考え、一人で暴走することなく、マグノム夫人や外宮室を頼って。

『星見の宴』と名付けられた今日の通達が届いたそのとき、マグノム夫人を通して、ディアナはジュークの言葉を聞いた。


『許せとは言わない。済まなかったとも言えない。――そなたの言うとおり、過去の過ちは、これからの行動で償うしかないと思う。この宴は、そのための、最初の一歩としたい』


 逃げることなく、後宮と向き合うために――。


 後悔に足を取られ、沈んで、殻に閉じこもる選択をしなかったジュークが、ディアナは嬉しかった。どんな形であれ、前に進む選択をしたジュークには、確かに王の素質がある。

 マグノム夫人に、『ありがとうございます。陛下のお心を、わたくしは尊く思います』と伝言を預け。

 宴の用意と、要注意人物たちの監視とを、彼女と仲間たちは同時にこなしてきたのだ。


「ディアナ様。……そろそろ、宴の準備をなさいませんと」

「そうね。お願いできる?」


 冬の日の入りは早い。宴まで、もう幾ばくもないだろう。

 コルセットを付け替え、ドレスを夜会用のものに替えて。

 ドレッサーの前で、化粧とヘアセットをする。


 いつもなら会話が弾む時間も、今日は静かだった。

 ――今日の宴で必ず事態は大きく動くと、それは分かり切ったことだから。


「宴の中止を申し入れることは……」

「難しい、でしょうね。確実に何が起こると、証拠込みで詳しく説明できるのならば、中止にできる確率は上がるけれど。――今のところ、関与している者たち皆が、不気味なほど沈黙しているから」


 そう。何かが起こることは、分かり切っている。この状況で、側室が一同に会する場が催されて、何も起こらないわけがない。

 けれど。ここに来て、相手の動きが掴めなくなった。――ちょうど、クレスター家が、ノーマードをマークし出したときから。

 まるで、こちらの動きを見透かしたかのように。いくつかの手掛かりを残して、彼らの動きがぴたりと止まったのだ。


 クレスター家――デュアリスには、何らかの心当たりがあるらしい。『必ず掴む』と約束してくれた。

 今のディアナには、家族を信じて、仲間を信じて、何が起ころうとも全てを守り抜く、最善を模索し続けることしかできない。


「陛下とて、危険は承知の上で、それでも宴を開くとお決めになったのよ。こんな状況だからこそ、見える後宮の姿もあるはずだと」

「分かっています。分かってはいますけれど……」


 背後の声は、濡れていた。不気味に沈黙する『敵』に、じわじわと募る恐怖を、『紅薔薇の間』の侍女たちは、ここ数日必死で耐えている。


「お願いですから、無茶だけはなさらないでください。ディアナ様に何かあったら、私たちは……!」


 ――彼女たちが抱く恐怖は、ディアナを心配するが故のもの。

 申し訳なさと感謝を込めて、ディアナは笑った。


「わたくし、後宮に来て良かったわ。あなたたちに出逢えたことは、人生の財産だもの」

「ディアナ様!」

「大丈夫よ。何が起こるかは、まだ分からないけれど――絶対に、大丈夫」


 クレスター家をして、動きが掴めない『敵』など、ディアナも初めて対峙する。

 恐怖や不安が、無いわけではない。社交デビューして初めて、この手の怖さを感じていることは事実だ。

 でも。その不安を侍女たちに伝染させて、必要以上に怖がらせるなんて、絶対にしてはいけない。

 だから――ディアナは笑うのだ。『大丈夫』の呪文を唱えて。


 ディアナの無茶を止めることを諦めたらしい侍女が、ため息と共に装飾品入れを開けた。


「それでは、今日の髪飾りを……あら?」


 白い指が、一本の髪飾りを掬う。――昨夜、ディアナが入れた、特別な一本を。


「見たことのない、飾りですね」

「大切なひとからの、贈り物なの」

「そうなのですか……。変わった形ですが、簪、でしょうか?」


 細い白銀の棒の、片方は鋭く尖り、もう片方はちらちら揺れる飾りがついている。繊細な細工の煌めきは、月明かりにもよく映えるだろう。

 ――それは、シェイラから『ディー』に贈られた、『雪の月』の簪だった。


「さすがね。異国の簪なのですって」

「まぁ。異国の簪は、ずいぶんと細いのですね」

「でも、綺麗でしょう?」

「えぇ。今日のお衣装にも合いますし、『星見の宴』の趣旨にも添います。……こちら、使われますか?」

「……使えそう?」

「ずいぶん細いので、メインには……上の方で纏めた髪に差し込んで、飾りが揺れる感じで使おうかと」

「本当? 使えるなら、それでお願い」


 髪型のイメージが湧いたらしく、侍女の手が迷いなく動き出す。

 鏡を見ながら、ディアナは『あの日』の決意を思い返していた。


『あの日』。廃園でシェイラと話し、ノーマードのことと、シェイラの決意を聞いた、あのとき。ディアナは決めたのだ。

 シェイラから贈られた、『雪の月』の簪を差して。『紅薔薇』として、『星見の宴』に出よう――と。

 マグノム夫人が決めた席次を見る限り、ディアナとシェイラには距離がある。ディアナがシェイラの近くに行くような事態にならない限り、シェイラがディアナの頭に気付くことはないだろう。

 だから、これは単なる、ディアナの決意表明だった。

『ディー』の正体を、ディアナ自身を、シェイラに対して偽ることはもうしない――したくないのだという。


「ディアナ様。こんな感じで如何でしょう?」


 声を掛けられ、鏡に意識を戻す。

 揺れる銀の簪を引き立たせるように、白系統の髪飾りで整えられた、代わり映えのしない悪役顔がそこにあった。

 今日のディアナのドレスは、明るめの赤を基調に銀粉を全体にまぶしたような、赤銀だ。『星見の宴』の場にそぐうように――そして、リリアーヌへの牽制を込めて。

『この髪色をした人物と、あなたの繋がりを、わたくしは知っている』と。……打つ手の限られているディアナの、小さな反撃になれば良い。


 さぁ。気持ちを切り換えて。

 ――最高の『紅薔薇』となって、『星見の宴』を乗り越えてみせよう。


「――ディアナ様!!」

「ルリィ? ……何か、あった?」

「ベルが……ベルが、厨房にて作られている、シェイラ様の膳に、何かを入れていたと。目撃した侍女が、今、知らせてくれて――!」


 ……たとえ、何が起こったとしても。






さて。

ここから徐々に、じわじわ上げて参りますよ!

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