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白銀の剣と黄金の世界  作者: カブヤン
第三章 極光の夢
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第15話 孤独な聖母 

 主様は領域の中心に至りました。


 選択をしてください。どちらを選びますか?


 あ、お返事いりませんよ。わかりますから、では頑張ってください。ふふふ。




 ――いらっしゃい。ようこそ私の領域へ。




 彼女は一人、歌を歌う。崇める神も居らず、崇める相手もいない。ただ存在しない主の為に歌い続ける。


 声は音に、音は意味に、聞き入れる惚れる人は後を絶たない。


 彼女の両親は彼女の歌を売り続けた。娯楽の少なかった時代において、彼女の歌は最高の娯楽。


 両親は彼女を売り続けた。


 ――こんなの、親のすることじゃない。


 美しい彼女の声は、人を集める。


 美しい彼女の姿は、人を魅了する。


 男も女も子供も大人も、老人も、赤子も、彼女を愛さない者はいなかった。


 彼女の姉がいた。彼女の友人がいた。


 姉は嫉妬に狂った。友人は嫉妬に狂った。


 ――何て顔、私があなた達に何をしたの?


 生まれは人、人の歌姫、歌い続ける彼女の人生は、沢山の愛情と沢山の憎しみを向けられた人生。


 彼女は沢山の人から求められた。きっと人々を喜ばせるのが自分の存在意義だと思って、彼女は歌い続けた。


 湧き出る欲望は止まることは無い。そのことを彼女に伝える者はいなかった。


 ――だから、全員殺し合った。私が欲しいから。


 彼女が歌うたびに、そこでは殺し合いが始まる。彼女が微笑む度に、そこでは殺し合いが始まる。


 父が死んだ。母が死んだ。姉が死んだ。友が死んだ。


 所有者は移り変わり続ける。彼女の所有者は、常に移り変わる。


 所有者は死に続ける。彼女の所有者は、常に死に続けた。


 ――積みあがる死体、死体、死体。壊れていく私の心。ねぇ、分かる? ただのお人形さんになった時の人の心。わからないでしょう? わからないでしょう? ねぇ、わからないでしょう!?

 

 何年経っても、何百年経っても、彼女の姿は変わらない。変わるのは周りだけ。


 周囲が移り変わり、人が変わって、されど彼女の前には死が溢れる。


 ――私を憐れんだり、見初めた男も何人もいたわ。まぁ、皆死んだけど。ねぇ、私、子供ができない身体なのよ。生まれつきね。


 彼女の領域は、独り、全てを失ったからこそ、独り。それが孤独の領域。


 領域の中心には小屋があった。小さな小屋。木でくみ上げられた簡素な小屋。


「私はここで待っているから、義姉さんと二人だけで行ってくれ」


 彼は無言でうなずくと、妻を腕に抱えて小屋へと向かう。踏み込む足が草を押し分け、土を潰し、彼女の領域を侵す。


 扉は彼が触れることなく開く。窓から差し込む日の光に照らされて、埃っぽい室内の様子が彼の眼に飛び込んで来た。


 木でできたベッドが一つ、それ以外は何もない。


 彼は踏み入れる。領域の中心に。扉は彼の後ろでバタンと音を立てて閉まる。


「だからあなたができた時は、私は本当に信じられなかったわ。奇跡って起こるのね」


 そして彼女は彼の後ろにいた。最初からそこにいたように。手には赤子を抱いて。


「あなたの父親は粗暴な人で、聖堂なんて絶対に来ないような人だった。でも私に会うために必死に聖堂での振る舞いを勉強して、毎日毎日懺悔室に来て、私に話しかけた。毎日毎日花畑から摘んだ花を持って。その花、修道女たちが、私が植えたものなのよね。何で摘んじゃうかな」


 彼が振り向くと、彼女はそこにはいなかった。彼女はいつの間にか、ベッドに赤子を置いていた。優しく、ゆっくりと、微笑みながら。


「私を得ようと誰もが命を奪う。昔から皆一緒。馬鹿しかいないのこの世界には。気持ち悪い。私は私以外他に誰もいらないのよ」


 彼女は彼をまっすぐ見て、手をベッドに添えた。彼女は視線を外し、ベッドに眠る赤子を見て、微笑みを消した。


「もちろん子供もいらない。私の孫? 気持ち悪い。産めない身体なんでしょう。何で産んでるの? 私何で産んだの?」


 彼女はいつの間にか曲刀をもっていた。その刃は日の光に反射して、白く光っていた。


「だからこそ私はこの子を守る。だって、産まれたんだから。こんな汚れきった世界に産まれてしまったんだから、だから幸せになって。私以外は皆幸せになって。そのためには例え、あなたであっても殺します」


 彼は抱きかかえる妻を小屋の壁際に寝かせると、彼女の方へと向かう。背に抱えた両手剣に手を掛けて。


「ファムに剣を教えたのも私、あの子は才能があった。魂結晶を使った瞬間に先祖返りするほどに。さぁ、始めましょう。神話の戦い。私は失い続けて、ここに立った。あなたは貰い続けて、ここに立った。さぁ、最期に、あなたを失わせて」


 そして彼は、両手剣を取りだし、右手に下げ、そして、手放した。


 カランカランと剣は音を立て、床に転がる。


 さらに彼は胸元から綺麗な石を取り出すと、それを投げ捨てた。


 ――神域は心の戦い、四つ目の、いや五つ目の、決まり事。剣だけが戦う手段でない。きっと主様の選択は、正しい。正しくあってほしいですね。


「悪いが、俺は自分の母親に剣を向けるほど、落ちてはいない。さぁもういいだろう? 帰ろう。父さんは母さんが何をしたのか知らない。だから、まだ戻れるんだ」


「そう」


 彼女は慈悲を持たず、冷たい眼で真っ直ぐに剣を振り落とす。彼の右肩に深々と食い込んだそれに沿って、濁流のように赤い血が流れる。


「ふぅ……はぁ、痛い、痛いでしょ。ねぇ、私の母親、父親、姉、何で死んだと思う?」


「さぁ、何故かな」


「私が殺したのよ」


「そうか」


「軽蔑する?」


「しない。母さんは何をしようとも、母さんだから」


 彼女の表情は少しだけ、強張った。怒った顔のまま、抜かれるその剣に沿って血が走った。


「そうよ、結局、私を愛してるといった人たちは皆、本当は私のことに興味はなかった。欲しかったのは声だけ、踊りだけ、私の姿だけ、母の私だけ、そんなことで、私の心を奪えるはずがないでしょ!? 欲しいのなら、知りなさい!」


「知って欲しいなら、話してくれ。俺はあなたを知らない。こんなことができるなんて知らなかった」


「知りたいなら聞きなさい。聞いて聞いて、聞き続けなさい。あの人のように、私の話を聞き続けなさい」


「ならば話してくれ。好きなだけ、俺はあなたのことを知りたい」


「ならば話しましょう。愚かな愚かな人々の歴史を」


 彼女が手を広げると、そこには机が現れた。そして小さな丸椅子が現れた。


 机の上には二つのティーカップ。茶色の液体で満たされてるそれは、暖かな湯気を上げて客を待っていた。


 二人は互いに向かい合い、互いに同じ仕草で飲み物を口に運び、同じタイミングでカップを置く。


「私は常に、人の世を見てきました。ある時は、歌を歌って、ある時は王妃として、ある時は聖母として。様々な私がいました。数万年間私は私を殺し続けて、ただ見続けてきました」


 彼女はカップの茶を一口飲むと、そのカップを回しながら、足を組む。天井を見上げ、深くため息をつき、まるで過ぎ去った日々を懐かしむかのように、優し気な顔をみせる。


「私は常に飾り物。常に傍観者。魔女と呼ばれて殺されそうになったことも一度や二度じゃない。そのせいで覚えたくもないのに戦う方法を覚えた」


「何で見続けたんだ。ここに籠ることだってできたはずだ」


「ここには何もない。何故って? だって私が捨てたんですもの」


「人は心の底から何かを捨てれるのか?」


「ふふ、家族の中で私だけが、一人歳をとらなかった。精霊種ではない私が常にこの姿だった。だって神種だから、それは人の突然変異。私は家族に見世物にされて、毎日毎日それはもう、酷いありさまだったわ。だから殺した。そこから逃げれると思って」


 また一口、茶を喉に流し、彼女はカップを置く。怒ったような顔を見せて。


「でも変わらない。結局所有者が変わるだけ。ひどい毎日。どこまでもどこまで続く日々。私は私を作る暇もないほど、ひどい日々だった」


「それは、辛いな」


「そう、辛かった。だからここに来たくなかった。ここは嫌でも私を教えてくれる場所だから。何もないのよここは、何もない。私は何もない」


「ここは? この家があるじゃないか。ここはなんだ」


「ここ?」


「あの子供のベッドは?」


「だって、家とベッドがなければあの子、寝かせられないじゃない? それにファムも寝る場所がいるし。何言ってるの?」


「じゃあ、何かあるじゃないか。少なくとも、俺の領域よりは、ちゃんとある」


「はっ? いや、何言ってるの? ちょっと待って、これは私が欲しいと思ったから……私の領域にできた家、私が欲しいと思ったからよ」


「だから、母さんが欲しいと思えるんだから、あるんだろう。ここにあるのだから、それは母さんの中なんじゃないのか。俺は確かに領域はよくわからんが、できたということに、意味があるんだろ」


「いや、ちょっと、領域は心の内、えっ」


「この茶もだ。なんで出したんだ。飲みたいと思ったからだろ。俺にも出したということは、俺を招く気持ちがあったんじゃないのか」


「えっ、ちょっと、待ちなさい……そうよ何で出したのよ。私は、何もないのに、何でこんなに、語り合いたい気持ちに」


「俺は知らない。だがこの茶、味は悪くない」


 彼は茶を一口、二口と口に運び、そして一気に飲み干すとカップを机に置いた。カタンと言う音が鳴り響き、彼女はそれを見続ける。


「母さんは何故、父さんを選んだんだ。俺が言うのも何だが、あの人は貴族や教会といったところからは最も遠い人だ。母さんとは逆な……」


「え? 今関係ないでしょ」


「いや、関係ある。聞かせてくれないか」


「なんで子供にそんなこと……あ、あれは、えーっとちょっと待ちなさい。さすがに恥ずかしいわ」


「ゆっくりでいいさ。茶をもう一杯くれないか?」


「え、ええ、ほら、熱いから気をつけなさい」


「ありがとう」


 気が付けば、カップに紅茶が満たされていた。彼はそれを取り、また一口飲む。


「そうねぇ……あの人、昔盗賊の頭領だったの。しってた?」


「いや、あまり褒められた経歴ではないということは知っていたが」


「そうよ、ルクメリア騎士団の人たちに捕まっては、その度に牢屋から逃げてたの。引退しちゃったけど、元騎士団長のシグルスさんにはよくボロボロにされたって、言ってたわ」


「そうなのか。貴族なのに変な人だな」


「お父さん、ゼッシュは婿入りしたから初めから貴族だったわけじゃないのよ。あー、私はルクメリアに流れ着いて長い間かけて聖母の立場と爵位貰ったんだけどね。爵位は結婚した時あの人にあげたの」


「古くから伝わる、高名な家だと言ってたぞ父さんは」


「嘘よ。私が起こした家なんだから。セブティリアンは元々この土地になかった名前だし。ああ、偽名とかじゃないわよ。王妃になった時は一時的に変わったけど、それ以外はずっとセブティリアンよ」


「……王妃のところはあまり聞きたくない」


「ああ、ごめんなさい。母親が言うべきことじゃないわね。で、あの人、あの時も逃げてたわ。それで城の聖堂に迷い込んだ。私と出会った」


「そうか、牢獄から聖堂、かなり遠いが、どう迷ったんだ」


「あの人すぐ迷うのよ。盗賊の癖に。んーまぁ、その時に、あの人曰く、全部もっていかれちまった、らしいわ」


「決断が早いからな父さんは」


「それから、ずーっと懺悔室に来るのよ。私がいる時を狙って、本当に毎日毎日、立場上来てる人を漏らすわけにはいかないけど、いい加減兵士を呼ぼうかと思った時もあったわ。ふふふ」


「それで? そんなしつこい男の、何がよかったんだ?」


「あの人ずーっと聞いてくるのよ。勿論そんな、数万も生きてたことなんて言えないから、でも濁して濁して、いろんなことを話してあげたわ。一番よろこんでたのは、盗賊の王の話した時かしら」


「何だそれは、興味があるぞ」


「ふふふ、それはまた今度話してあげましょう。何だろう、凄く鮮烈にあの人は生きてて、凄く自分勝手で、それは私にないもので、だから、いいかなって。思ったのかしらね。私の意志で、そう、あの人を受け入れて、あの人に愛を向けたのは私の意志」


「それは、よかったな」


「私の身体、子供ができない身体なのよ。でもできちゃったんだなぁ。何でできたんだろう、しかも二人も。あの日に日に大きくなっていく感触、私の身体の中にもう一つの命がある感触。ああ……空っぽだと思ってた私は、実のところ、空っぽじゃなかった。中にあるんだもの」


「俺は母親の気持ちはわからないが、親ではある。確かに自分が一つの命を創ったということは、かなり衝撃的なものだった」


「そうそう、ふふふ、楽しかった。あの時は楽しかった。義理の子供とかはいたけど、何て言うか、赤ん坊を抱くってのが、いいのよね。楽しかったわあの時は」


 彼女は天井を見上げると、立ち上がって窓の傍へと向かう。そこから見える景色は、何もなかったはずの景色には、子を抱く母親と、子を必死であやす父親の姿が映っていた。それは彼女の記憶。


「楽しかった。でも、怖かった。ごめんなさい。あなたに拒絶されたら私は、もう、死んでしまうから、生まれた心が死んでしまうから。だから、嫌われないように、私は、遠くへと、思えばもっと近くにいてあげればよかった」


「いいんだ、もう。ファムには剣を教えてくれたんだろう。だったらいいんだ。あいつがよければいいんだ」


「ファムは何て言うか、あなたが塔に登ったあと、すごい寂しそうだったから。私を求めていたから、応えたの。思えばあなたは我慢してたのね」


「我慢してないわけじゃなかったが、もういいんだ」


「言葉だけでも私は救われるわ。あの人も、ゼッシュはあなた達を養うために、精霊騎士になったけど、あの人、本当にギリギリなのよ精霊騎士。世界中を回って問題解決し続けて、でも11位になれない程、ギリギリなのよ。だから、本当に忙しかったのよあの人」


「知ってる。対峙したことは無いが、父さんは本当に精霊騎士だと12番目の実力者だということは知っている」


「だから許してあげて。あの人は、忙しすぎてたまに帰って来た時に、忘れられてたらどうしようと思って逆に避けてたのよあなた達を。不器用の塊でしょう?」


「別にいい。ファムはかなり嫌っていたが、上司としていじめてるからな。気は晴れてるだろう」


「まぁ、ひどい子」


 そして彼女は笑い、振り向く。その眼は真っ直ぐと、彼の眼を見る。


「そう、もうあったのね。私の世界にも、そして私の願い、私が欲しいという私の願いは、もう叶っていたのね」


「母さん、シリウスと、カレナの魂を返してくれ。神種が来るというなら、俺が守って見せる。俺の領域に行けば、誰も手出しできないだろう」


「その前に聞かせなさい。あなた、領域を征服するつもりあるの?」


「ある。だが願いを叶えたいわけじゃない。シリウスが神種として生まれたというならば、未来が争いの未来だというならば、俺が終わらせてやる」


「つまり?」


「俺はあいつの敵になるかもしれないやつを、全て斬る」


「相手は強大よ。特に、あの……ルクメリア建国の王は。あの人は強すぎる。誰もかなわない」


「任せろ。伊達に黄金の眼を貰ってはいない」


「そう……わかりました。では返しましょう。ついでに領域もあげるわ。どうせ、私、願いはもう叶ってるんだから」


「ああ……いや、領域はいらない。母さんの心臓なんていらない」


「ふふふ、駄目よ」


「待て母さん、聞け、俺は母さんを、駄目だ。いいか、母さんが死んでほしいわけがないだろう。それをいうなら、俺は俺を」


「……ああ、説明不足なのね。うーん……あのねユリウス。神種の心臓って、心臓とかいうけど、それで生きてるわけじゃないのよ。まぁちょっと見せてあげるわ」


「なっ、待て!」


 彼の止める声を聞かずに、彼女は自らの胸に腕を滑り込ませ、そして一瞬のうちに赤く光る心臓を取り出した。それは宝石のようで、澄んでいて。


「なっ……か、母さん」


「はい、触れなさい。これが私の領域。あのね、神種の心臓は精霊の魂結晶とかとは違って、取ったら死ぬわけじゃないのよ。神種は心臓を二つ持って生まれてくる。二つ重なって。前の、あなたに心臓を渡した男も、取り出しただけじゃ死ななかったでしょ?」


「あ、いや、でも、消えたぞ。あいつは消えた」


「なら寿命だったのね。それかすでに致命傷を受けていたか。ああ、安心しなさい。身体は神種と精霊同じようなものだから。神種の心臓渡したとしても一気に老いて死んだりはしないわ。不老はそのままよ。まぁ、血は赤いんだけど」


「な、なんて、えっ、それじゃ、俺の場合は、殺されないと移せないというのは、俺だけの決まり事なのか?」


「そうよ。あなたと、始まりの王、魔王アークトッシュ。二人だけの決まり事」


「何が俺の使徒だ。あの女……肝心なことを。母さんを殺さないといけないのかと悩んだあの時間は何だったんだ」


「ふふふ、さぁ触れなさい。そして塗り替えなさい。私の領域は、あなたのモノです」


 複雑な顔をして、だが決意の顔をして、彼は彼女の赤い宝石のような心臓に触れた。


 彼が触れた瞬間に、彼女の領域は砕け、美しく済んだ青い空は赤茶色の空に変わり、草が生い茂る草原は、乾いた土の荒野となる。


 そして、現れるのは無数の墓標。塗り替えることができたその世界の中心で、彼は、ジョシュアは子を抱き、そして彼の使徒たる微笑む女性たちは彼に対して深々と礼をしながら現れる。


 その様子を見ながら、マリィメアは静かに呟いた。


「こんな風景にしたのは、きっと私たちのせいね」


 マリィメアは倒れていたカレナの胸に触れると、青い光を放つ何かを彼女の身体に押し込んだ。暖かな光と共に、見開くカレナの目の前には、以前と変わらない微笑みを浮かべるマリィメアの顔があった。

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