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第12話







持ち出し禁止がわかった私たちは、次の日からその部屋に入り浸るようになりました。


新しい知識をつけたいと言う良くもありましたが、それ以上になぜかコレを身につけなければならないという私のカンが言っていました。


玲音も同じなのか、それともただの好奇心なのか。


私たちは本を読み、見様見真似に取得していきました。


全部が初めてなので、そして本を読んでもこれは才能がなければならず、四苦八苦しながら着々と会得していきました。




そしてこれも魔力が働いているのか、一冊読み終わるごとにまた新しい本が私たちの前に降りてきます。


誰かが次はこれを、その次はコレを読めと私たちに指示しているようで。



私たちはそれに逆らわず、進めていきます。






そんなこんなで約二週間。

私たちは魔法について基礎的な知識をつけました。


ただ、魔法の基礎を完璧に出来るようになったという訳ではありません。


ただ、この世界で魔法がどのようなものかを知ったのです。




以前、学園に入学するにはあるモノが必要だとお父様に教えられました。


そのあるモノが魔法だったのです。

この世界では魔力を持つ貴族と、稀に持って生まれてくる平民がいるそうです。


魔法はこの世界を脅かすこともある重要なもの。

そこで大昔に魔力をもつものを集めた教育機関として学園が出来たようです。




大半が貴族ということで教養も習える、そして魔法についても身に付けることのできるとして、子供には偉大なものらしいです。





「……んー、……あ!出来た!」


「……、あ!私も出来ました!」



今日も書庫の奥の部屋で私たちは魔法の練習をします。

もはや趣味の一部とかしています。



今日は魔法書入門編にあった“作業魔法”の“浮遊魔法”の基礎である物を浮かばせる練習です。



かれこれ約四日くらい練習していましたが、なかなか出来なく、猛特訓していたのです。


出来た達成感はひとしおですね。





「悠華ー、見てー。」


「え?……わぁ!玲音凄いです!」



玲音に呼ばれ振り向けば、玲音は先ほど取得した浮遊魔法で何冊の本を浮き沈みさせていました。



「私もします!」


「うん!さすが悠華だねー!」



私も負けずと、同じように浮遊魔法を使います。


……私は負けず嫌いなのでしょうか?








「おや、お前達はもうそんな事まで出来るようになったのかい?」


「まぁ、ふふ。流石ね。」



「「!お父様、お母様!」」





玲音とどっちが浮遊魔法を長持ちさせるか競っているところに、お父様とお母様が来ました。



競争に夢中になって気づきませんでした……。





とりあえず……





「「私の勝ちです/僕の勝ちだよ!!」」








絶対私の勝ちです!!







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