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第二十二話

動く人形→自動人形に変更しました。

 


 東京第二ダンジョン前駅から東京第二ダンジョンまで徒歩10分程度なのだが、コンビニで食事を買ったのと人が多くて混んでいたこともあって20分以上かかってしまった。


(東京第二ダンジョンは城型のダンジョンなんだな)


 ダンジョンの外観は特に統一されているわけではないのだが、ビル、城、神殿、塔など、建造物であることが基本だ。


(人間の警備兵か)


 ダンジョンの周りには警備の人間か警備ロボが常駐しているのだが、一般的には警備ロボがいることが多い。


 警備兵が命を落とした時の問題もあるが、何よりコストが違うため、比較的安価な警備ロボが選択されることが多いのだが、東京第二ダンジョンの周りには多くの人間である警備兵が常駐しており、その補佐として警備ロボがいるようだ。


(そういえば、この辺は税金も高いらしいな)


 この東京第二ダンジョン以外にも、無数のダンジョンが乱立しており、中には高難易度ダンジョンも複数存在している。


 日本屈指の魔境地帯として世界のダンジョン乱立地の中でもトップクラスだと紹介されていたはずだ。


 そのため、この周辺には優秀な探索者や娯楽として探索を楽しむ金持ちや大企業の本社が多くある。


 警備の質を上げるためや、民間のインフラを整えるためなんかにも税金が必要なそうなので、必然的に高くなるそうだ。


 俺はカードを通してダンジョン内へと入る。


 いよいよ、ダンジョン探索の始まりだ。



 ♦♦♦



 東京第二ダンジョンの敵、モンスターは人型のモンスターである。


 と言っても、【自動人形】と呼ばれる、文字通りただの動く人形なので、忌避感なく倒すことができる。


 このダンジョンでは自動人形しか出てこないのだが、ダンジョンの奥へと進んでいくごとに、その強さは上がっていくらしく、前の階層で普通に倒せて油断していたら、次の階層で手痛い目を見ることも間々あるらしい。


(早速か)


 この東京第二ダンジョンはモンスターとの遭遇率が高いことでも有名だ。


 経験値が多く、モンスターには楽に出会えるので、金があるならばうってつけの場所だ。


(少し不気味ではあるよな)


 一定のテンポで薄暗いダンジョン内を歩く人形、ダンジョン外で見たら完全なホラーだ。


(モンスターを使役するスキルもあるし、そういったこともあるのだろうが)


 確か、テイムだったか?


 そのスキルを使えばモンスターを自分のペットのように従属させることができるらしい。


(そんなことよりも自動人形を倒さないとな)


「・・・・・」


 俺が背後から視線を向けてもこちらに全く気付いておらず、無言のまま自動人形はダンジョン内を徘徊している。


 俺は指でっぽうを作るように手を構えると、指先を自動人形に向けて、魔術を放った。


(おっやったな)


 魔弾と呼ばれる、消費魔力も少なく物理破壊に適した魔術で、魔術師の初心者向けの攻撃魔術だ。


 俺が撃った魔力の弾は、自動人形の胸を簡単に貫き、ダンジョンの壁に当たり霧散する。


(思ったよりもいいな)


 魔弾が想像以上に効いたことに喜ぶのもつかの間、自動人形はくずおれると、そのままダンジョンの地面に吸収されていった。


(一瞬とは聞いていたが、言葉の通り本当に一瞬だったな)


 あわよくば素材も、とか思ってたんだが、これは無理そうだな。


 俺は少し肩を落としながらも、魔術が期待以上の成果を上げたことに喜びながら、更なる奥地へと進むのであった。







読んでいただき、ありがとうございます。

これからも執筆活動を続けていくので、この作品をよろしくお願いいたします。

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