午後の予定
『バーサーカーガール』って何?と思ったので。タイトルを若干変更しました。
~JKヒロインの異世界『暴』険譚~ 誤字では有りません。
「あぁ、お帰り。
随分早かったね。やっぱり、最初だから上手くいかなかったかねぇ?」
宿に帰って食堂に行くとセリアちゃんのお母さん…おかみさんが出迎えてくれた。
私達が昼過ぎに帰って来たのを見て、残念そうな顔をする。
「おかみさん、昼食を頂きたい。 これで、頼めるかい?」
芝居がかった台詞回しでお金をテーブルに出す。
「!」
「初クエスト。成功しました!!」「ました。」
二人で両手を挙げてその後ハイタッチをする。
「「イェーイ!」」
おかみさんにもそれぞれ片手を差し出し、
「「「イェーイ!」」」
ハイタッチした。
昼ご飯はカレーみたいな粘り気の有る酸味の有る汁にご飯!ここにもお米が有った!やった!ジャポネの遺伝子が体の中で吼えるっ!
お腹が減っていた事も有って美味しさが留まるところを知らない!
駆けつけ三杯食べた所で落ち着いた。
「さぁて……………テミスちゃん、次は如何する?」
「どうするって何を?」
「折角午後一杯時間が余ってるし、資本も有るし、街を見に行かない?」
冒険者になって、情報を集めてテミスちゃんの故郷を特定して、そこまで行く。
今は第一段階目、しかも始めたばかり。でも、冒険者に成って情報を集めて……これをやる前に街に慣れておかないと、情報を集める時に人脈と常識が無くて困りそう。
都市一個から一人探す事は出来ても、郊外を見た感じ、どう考えたって日本よりも国土は広そうで、流石の私も国一つから親探しをするのは…出来なくは無いけど時間が掛かる。
「街で色々見て、いろんな人と出会おう!なんて思ったんだけど?如何?」
テミスちゃんに訊くと彼女は一瞬考え、顔がパッと明るくなった。
「行くっ!」
行き先が決まった。
「アラ?あなた達街に行くのかい?なら、道具街で道具を揃えたら如何だい?」
おかみさんが食事を終えた私達にそう言った。
「道具街⁉」
面白そうな名前が出た!道具街!
魔法の世界の道具。面白そうなのが有るかな⁉
「冒険するなら、道具を揃えておかないと、いざって時に大変だよ。
折角元手が有るなら、防具と武器、怪我の為の傷薬や煙幕・松明くらいは買っときな。」
そういえば、私はバールと多機能セーラー服が有るけど、テミスちゃんには身を守るモノが無い。
長旅は考えられるし、保険は欲しいな。
「テミスちゃん、行かない?」
「行くっ!」
パァッと明るい顔をこちらに向けてそう言った。
午後の予定は道具街で買い物という事が決まった。
バールとセーラーはもう既に魔法道具級のスペックなのでは?と思う今日この頃。




