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異世界バーサーカーガール ~JKヒロインの異世界暴拳譚~  作者: 黒銘菓
王城陥落編(え⁉いきなり⁉)

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ヒロインの力

「ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝ア˝‼」

 踊り子がもんどりうって地面を転げ回る。声も空気が気道を辛うじて流れて何とか聞こえる位で、実際は空気が漏れる様な音しか聞こえていない。

 メッチャ痛いんだろうな………平手打ち。




『平手打ち』

 ラブコメヒロインがよく使う、主人公があまりにも馬鹿な事をやらかした時にヒロインが使うリーサルウェポン。

 この技の使用後、シリアス待った無しの展開が待つ漫画のターニングポイントになり得る。


 しかし、現実では少し違う。


 『打撃』と言っても平手打ちは殴る蹴るとは意味合いが違う。

 殴る蹴るの類は内臓や骨にダメージを与えるのが主な目的。

 しかし、平手打ちは内臓や骨にダメージを与える事は……殺す気の威力なら出来なくも無いけど、本来、肉体表面、つまりは()にダメージを与えるのが目的。

 腹筋は割れていて、筋肉が鋼の様でも、じゃぁその表面は鋼かと言えば、弾性が有る。しかも痛覚有りで。

 そんな弱い、守るものと守る手段の無い所を凄まじい速さで叩き付ける『平手打ち』は、どんな大男をも泣かせる殺人技となる。

 「身体をどんなに柔らかく出来ても、結局肌が有る以上この痛みには耐えられないのよ。」

 トコロテン怪人さえも叩き潰す武道のONIの勝利だった。


 『獄炎(ヘルフレイム)


 後ろから凄まじいい光と熱が迫って来た。

 「よっ」

 悶える踊り子を掴んで飛び上がると、丁度今まで立っていた場所に巨大な炎の塊がぶつけられた。

 ナニアレ?異世界の魔法的な?

 迫って来た方向を見ると、最初に膝蹴りを噛ました男がいつの間にか這いつくばってこっちに殺意の目を向けていた。



正にヒロイン!違和感は認めるが、異論は認めない。(困惑)

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