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千夜一話物語【第三章「異世界勇者の解呪魔法」連載中】  作者: ぐぎぐぎ
異世界勇者の解呪魔法
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799回目 異世界勇者の解呪魔法(ディスペルマジック) 580: 強襲

 鏡写しの様な水面と空、他には何もない世界に僕はいた。

 見渡す限りの暗い海の中に薄らと光を放つ悍ましい巨大な繭。

 そこから巨大な蛾のような化け物の姿が産まれてきた。


 羽ばたきをはじめ鱗粉が灼熱のオーロラとなり、体を震わせ鱗を逆立てると中の穴から毛虫グールと羽虫グールが飛び出して襲ってきた。


 海賊をベースにしているらしい毛虫はヤマアラシのような針、羽虫は切り裂く刃で攻撃してくる。


 早めに仕留めないと数で押されて負けそうだ。

 攻撃と同時にグールに種を植え付け、琥珀のダガーで発芽させて生体地雷として他のグールの動きを阻害、敵を揺動して流れを作り、攻撃しながら隙間を掻い潜って敵の懐へ、オーロラを回避しながら身を翻し蛾の化け物を両断する。


 消滅の間際鱗粉が拡散し、あたりに光が広がり遠くの何かの塊が見えた。


 地面になっていた海面がじわじわと水に戻り、残されたグールは海に溺れて沈んでいく。

 僕はさっき見えた塊に向かい海水に足を取られながら走る。


 形容し難い造形の人型の肉塊が浮かんでいるのが見えた。

 腹の中から波の音がして、腹を切り開き、その中に入ると船の甲板に出た。


 どうやら元の世界に帰ってこられた様だ、だけどベイルと紗夜とアイリスが心配だ。


 生命力探知をしようと意識を集中しかけると、轟音が響き砲弾が飛び交い何体もの巨大な邪神族が進撃するのが見えた。


 船に何があったのかもしれない。

 僕はそばにあった鉤縄をマスト上方に引っ掛け、船が波で揺れるのを利用して縄をマストに巻き付かせて駆け上り周囲を見渡した。


 そこにあったのは紅蓮地獄とパラディオンが邪神族や何隻もの戦艦に取り囲まれ交戦している姿だった。


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