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千夜一話物語【第三章「異世界勇者の解呪魔法」連載中】  作者: ぐぎぐぎ
異世界勇者の解呪魔法
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776回目 異世界勇者の解呪魔法(ディスペルマジック) 557:ワイルドギース

 紅蓮地獄から鳥獣人達が爆弾をぶら下げて戦域に現れ始めた。


 ヴカは敵のヘイトを集め撹乱し、その間に空からの爆撃が行われて敵の数を減らしていく。

 空を狙おうとした攻撃艇は僕が潰し、機雷を展開して敵の動線を塞ぎこちらの独壇場を作る。


 爆弾を使い切り離脱しようとする味方集団に敵の銃口が向く。

 今から向かうには距離がある、周囲の残骸が邪魔で助けに行けない。


 機銃による攻撃が始まり鳥獣人達が必死で回避する。

 僕はやぶれかぶれで魚雷を放つ。

 しかしそれも瓦礫に阻まれ、かろうじて通り抜けた一発も敵は軽々とかわしてしまう。


「くそっもう一度……」


「無駄撃ちはやめろ」


「見殺しなんてできませんよ」


「まぁ見てな」


 そう言うとヴカはあろう事か瓦礫に向かい全速力で進んだ。


「ぶつかる!!」


「この船はこう使うんだ」

 ヴカはそう言いながら舵取りで船を横斜めに倒し、瓦礫の側面をジャンプ台替わりにして船体を宙に飛ばした。


 敵の照準がこちらに集まり弾丸の雨が襲いかかる中、ヴカはファルスタッフを空中で横回転させて攻撃を避け切る。


「撃て!」


 彼の指示と同時に機銃を撃ちニ艇撃沈、着水時に船体が斜めに入り制動をかけながらの海上ドリフト。


 攻撃艇の集中砲火をギリギリで交わしながら加速を続け、ファルスタッフの形状が変化、左右に翼のようなものが展開する。


 敵の魚雷を迎撃し発生した水柱を盾にしながら敵の攻撃艇の死角を取り、瞬きの間にその場の攻撃艇全てを両断し全滅させた。


 翼にかかった波の飛沫が全て瞬時に霧散して消えていく。

 高速振動により刃物の切断能力を向上させる高周波ブレードのような物らしい。


「この船剣が付いてるんですね」


「紛いなりにも騎士だからな」


 紅蓮地獄とパラディオン到着まであと少し、鳥獣人部隊による援護も終わり、残りの敵戦力が再びファルスタッフに集中する。


「あと一踏ん張りだ」


 ヴカはそう言うと何かに気づき急速旋回した。

 次の瞬間ファルスタッフがいた場所を巨大な光線が焼き払い、背後にあった戦艦が瞬時に炎に包まれ消し炭に変わった。


 攻撃がきた方角を見るとそこには漆黒の高速艇の姿があった。

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