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千夜一話物語【第三章「異世界勇者の解呪魔法」連載中】  作者: ぐぎぐぎ
異世界勇者の解呪魔法
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743回目 異世界勇者の解呪魔法(ディスペルマジック) 528:死霊の海アケローン

 ムーンロードを辿っていくと夜闇の底のように暗い島が見えてきた。


「あれが影牢島だ」


「時間的にはもう明け方なのにこの辺りは夜のまま……何だか薄気味悪いにゃ」


「まぁ実際死者の魂が集まる島とも言われてる不吉な島だけどな」


「怖い話はいらないにゃーっ!」

 リガーはブルブルと震えて僕にしがみついてきた。

 中年のおじさんなのに怖がってる姿が可愛い、僕は彼の頭をなでなでした。


「あっずるい、雄馬俺も撫でてくれよぉ」

 ベイルが僕にしがみつきねだるので彼も撫でる。

 そんな様子を見てクガイは笑った。


「死後の人間の思念は負の位相を持つ、影響が大きくなれば光を取り込みこうした現象を起こすんだワイさ。魂が存在するとするならこの島に魂が吸い寄せられている可能性は高いワイな」


 ブロックさんの冷静な考察を聞いたら僕も少し寒気がした。


「科学的な話って普通怖さを和らげるのに…」

 たしかに僕の左腕にはグレッグがいるし、そもそもこちらの世界に転生したわけだから魂は存在するのかも。


「おおお、おかしら!大丈夫だぜ俺たちがついてる!」

「おかしらの側を離れないから安心しろよな!」


 そう言ってヤブイヌたちも震えながら僕にしがみついてきた。

 

「なんだいここはもふもふ天国なのかい?」

 僕はもふもふと獣臭を堪能しながらうっとりと言った。


 紅蓮地獄の船員達もどことなくみんな不安そうな顔に見える。

 そんな中鷹獣人のミサゴは一人影牢島を強い決意を感じる眼差しで見つめていた。

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