表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
千夜一話物語【第三章「異世界勇者の解呪魔法」連載中】  作者: ぐぎぐぎ
異世界勇者の解呪魔法
678/873

670回目 異世界勇者の解呪魔法(ディスペルマジック) 463:海の男モーガン

「あんたら蒼穹氷晶狙いか?それなら俺に一枚噛ませてくれよ」


 そう言うとシャチ獣人はどっしと音をさせて僕の隣に腰を下ろした。

 筋肉ではち切れそうな身体だが、近くでよく見るとバランスの良い筋肉のつき方をしている。

 剣闘士のそれに近い戦う男の体だ。


「あなたは?」

 僕は男に尋ね、リガーがそれとなく周囲を探り、ベイルがすぐに戦える姿勢に入る。


「俺はモーガン、長いこと蒼穹氷晶を追ってる冒険家だ」

 リガーはちらりとこちらを見て問題がないことを表情で示し食事を続けた。


 ベイルは警戒を続けている。

 モーガンはそれを知ってかしらずかベイルを一瞥してニヤリと笑う。


「まぁそんなに固くなりなさんなって。俺もこの店が気に入ってんだ、出禁になるようなこたぁしねぇーよ」


 左腕がチクリと痛む。

 彼が腰に下げている二本のサーベルはオブジェクトらしい。

 それもかなり強力な物だ。


「気になるかい?」

 モーガンは僕に尋ねた。


「モーガンさんが船を持ってるかどうかの次くらいには」


 僕の言葉を聞いてモーガンは大袈裟なジェスチャーで残念そうにした。


「生憎この間の嵐で沈んじまってな、だがあてならある」


「蒼穹氷晶を手に入れた時の分前はどうするつもりかにゃ」


「そんとき考えるってことじゃだめかい」


「なんだか良い加減なやつだなぁ、どうする」


「お願いしようかな、仲間は多い方がいいし」


「そう来なくっちゃ!」

 そう言って彼は僕に手を差し出し、僕はその手に握手をする。


「僕は雄馬、よろしくね」


「ああ!これで契約成立だなっ」

 モーガンはギザギザの歯の並んだ口で豪快な笑顔を見せた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ