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千夜一話物語【第三章「異世界勇者の解呪魔法」連載中】  作者: ぐぎぐぎ
異世界勇者の解呪魔法
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638回目 異世界勇者の解呪魔法(ディスペルマジック) 432: マルチロールファイター

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 エロイーズを追いかけ、僕は超高速でフレスベルグを飛ばす。

 今の速度がどれくらいかわからないけど、こんな速度で飛行していたらすぐにメルクリウスに到着してしまう。


 僕の意志を受け取りフレスベルグが羽ばたく、翼の軌道に炎の羽根がいくつも現れ、エロイーズに向かい弾丸の様に飛んでいく。


 棄獣達が射線に割って入り爆発、こちらに向かい火球で攻撃を始める。


 僕は火球を羽根で撃ち落とし、体当たりを仕掛けてきた棄獣を交わしながら、エロイーズを見失わないように進路を修正する。


「多勢に無勢囲まれたら終わりだ、空中戦は初めてだけど……」


 棄獣の群れは一定の編隊を組みながら飛んでいるらしい、外側からなら囲まれずにエロイーズに接近できそうだ。


 僕は横転の後即座に直線飛行に切り替え火球を避けた。


「キャッ!ちょっと君なにしてるの?」


「バレルロール、口閉じて舌噛むよ」


「ちょ、そういう話じゃなくて、キャア!」


 僕はきりもみ飛行で左旋回し火球を避け、フレスベルグの翼から炎の槍を撃ち棄獣を撃墜。


 速度が落ちたせいか棄獣に背後につかれた。

 垂直上昇し、尾翼から無数の火の粉を放出して棄獣の火球を爆発させ、垂直状態で減速し敵の背後を取るコブラ飛行を行い、後続の棄獣の背後を取り翼を放ち二体撃破した。


「来るよ!」

 ミサが叫ぶ。

 棄獣の増援が迫り四方から集中砲火された。

 数発は回避したが残りは交わしきれない。


 ミサが指先を噛み、火球に向け血で空中に線を引く。

 近づいていた火球がミサの指の動きに沿うように軌道を変えて飛び去っていった。


 どうなってるんだ?って今はそれどころじゃない。

 僕は炎の槍を連射し棄獣の群れに穴を開け、きりもみ飛行でそこを抜けて危機を脱した。


「今のは?」


「私は生まれつき血がオブジェクトなの、連れてきて正解だったでしょ?」


「頼もしいな」


 僕は女王の位置を確認し、旋回しながら棄獣の編隊に近づく。


「いける?」


「大丈夫、早さに目が慣れてきた」


 上空から群れに接近。

 棄獣から放たれた無数の小火球の掃射を交わし、炎の槍を連射して敵の群れに穴を開け、急降下でそこに入る。

 穴を抜ける瞬間フレスベルグの周囲に高火力を放出し、高温高圧の気流を生み出し敵の多数を巻き込み撃墜。


 残った敵の追撃が迫り、垂直上昇の後機首を上げ逆方向に飛ぶ。

 上下逆さになりながら敵側を向き、炎の羽根で火球を破壊、炎の槍で棄獣を撃墜していく。


 棄獣が左右から火球を撃ちながら追ってきた。

 僕は逆さになった向きを直し、山のスレスレを飛んで火球をやり過ごす。


 背後から特攻してきた一体を横回転で回避、残った棄獣の背後をとり炎の槍で撃破した。


「ほんとに初めて?」

 ミサが目を丸くする


「ゲームではやってたけどね」


「雄馬、前誰かが追われてる!」


 ミサが指差す先を見ると、そこにはワイバーンに乗った陽介が棄獣に追われている姿が見えた。


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