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千夜一話物語【第三章「異世界勇者の解呪魔法」連載中】  作者: ぐぎぐぎ
異世界勇者の解呪魔法
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629回目 異世界勇者の解呪魔法(ディスペルマジック) 423: 熾火は深く静かに燃えて

 無数の炎蛇とその軌道上に生じる数多の剣が一斉にベラベッカに襲いかかる。

 ベラベッカは悠然と攻撃を待ち構えていた。


「ダメだぜそんなチャチな怒りじゃ」


 ベラベッカが拳を振り上げると、高く噴出した蒼炎が炎蛇と剣を全て巻き込み吹き消した。


「私の怒りは消せやしない」

 ベラの左目から青い炎が迸る。


「そんな、もう炎は出し尽くしたはずじゃ」


「あんたがそう思って派手な攻撃仕掛けるのを待ってたのさ」

 そう言うとベラベッカは全身に蒼炎を纏い、炎の力で左腕も動かし両拳を打ち付け構えをとる。


「あの日から今日まで燃やし続けた私の炎、存分に味わってもらうぜ」

 ベラベッカはジュリアに高速で接近する。


「クソが!」

 ジュリアは悪態を吐きながら、かろうじて出せた羽衣でベラベッカの攻撃をガードする。


 グラディウスがへし折れ、ベラベッカはすぐに拳の攻撃に切り替える。

 羽衣の上から猛烈なパンチの連打。


 拳を放つ度にベラベッカから背後に噴き出す炎が増大し、彼女は纏った炎を全開にし拳を眩しく光らせ羽衣を消し飛ばす。


「なんっ……ッ!」

 ジュリアが次の羽衣を出そうとした瞬間、ベラベッカの炎を纏った三段蹴りがジュリアの体を宙に浮かせた。


 ベラベッカが拳を構えると炎が全て拳に凝縮される。


「私の (いかり) で逝っちまいな」


 ベラベッカの拳がジュリアの腹を深々えぐり、蒼炎がジュリアを貫くように背中を抜けて爆裂し、吹き飛ばされたジュリアははアリーナの壁に叩きつけられ爆発に飲み込まれた。

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