497回目 異世界勇者の解呪魔法(ディスペルマジック) ここまでのあらすじ
ちょっと長くなってきたので、まとめる為に一度あらすじにしました。
[ようこそ混沌世界へ!]
主人公「山桐雄馬」はプレイヤーキャラ名ジョシュア、通称「ジョッシュ」としてVRMMO「ティタノマキア」に酷似した世界に転移。
その姿は自身がティタノマキアをプレイしていたキャラクターの姿だった。
右も左もわからず困っていたところを鹿のような角を持つ犬獣人モンスター「グレッグ」に拾われる。
「ギルドプレート」によって人間の姿に擬態しているはずの彼の本当の姿を看破してしまった事から、グレッグに連れられ、都市の裏路地の酒場地下に隠された、人間に擬態したモンスター達だけで構成された秘密の冒険者ギルド「闇ギルド」の一員となる。
そこで太っちょ猫の盗賊「リガー」と仲間になる。
その後混沌浸食で森を形成していた「混沌構成物」「琥珀のダガー」でありネズミ獣人の少年「パット」と契約。「契約者」となる。
パットによりこの世界の崩壊が近い事、それをもたらす「大罪の悪魔」の存在と、それが発生させる「七つの兆し」を知らされる。
彼だけの持つ特殊スキル「ブラザーフッド」による友達になりたいなと思った相手に対して、あらゆる法則を無視してそれを可能にする解呪の力。
彼だけに見える精神の歪みに発生する「黒い肉塊」を視認する能力を元に、精神を歪めて生きていたドルフを改心させる。
[ディアナ公国の聖女]
その後あるクエスト中に発生したカオスバーストにより、ジョッシュだけ「崩界」という世界に飛ばされ、そこでそこの王のような存在、漆黒の鎧を全身に纏った老騎士「ガルズ」と遭遇。
彼は死の具現「ニュクス」という剣で崩界を形成しながら、彼を倒せる者を待ち続けているという。
ガルズが言うにはギルドプレートに使用されているミスリルは「竜鱗」とも呼べるものらしく、その力で崩界から脱することに成功する。
その事件の後の帰り道、崩界からの脱出でギルドプレートが一時的に力を失ってしまい、擬態効果を失っていたため黒騎士と戦闘になり、グレッグが目を覚まさなくなる。
ドルフは自身の弱さを悔いて失踪する。
その後闇ギルドは同様の事件が起きた場合に備え、ギルドプレートのアップグレードの為ギルドプレートを制作した魔術師に接触すること、魔術師捜索の許可を得るためディアナ公国と取引することを決定。
ジョッシュはグレッグを救う方法を探す為、闇ギルドのギルドクエストに参加することに。
ディアナ公国からの要望はディアナ公国を取り囲む四つの地方からの混沌浸食を停止すること。
最初の遠征でジョッシュはディアナ公国兵「マックス」を仲間に加え、要塞都市ブロードへインへ向かう。
[要塞都市ブロードへイン]
ブロードへインは魔王軍の残党、自称魔王軍の攻撃を受けていて、それをカオスオブジェクトによって生きながらゾンビへと変質させられたディアナ公国軍の中隊によってしのいでいた。
ブロードへインにはギルドプレートを砕いたタグを使って擬態しているモンスターの孤児達が暮らしていて、魔王軍の狙いは孤児の中の一人、嫉妬の大罪魔法発現者であるキルシュだった。
彼らは大罪魔法発現者を自勢力に集めて、新たなる魔王を擁立し、人間を滅ぼそうと考えていた。
キルシュは前嫉妬の大罪魔法発現者、七獣将の一人の娘であり、彼が治めていた小国の姫だった。
魔王「ヴァールダント」とキルシュの父の死の後、魔王軍が押し寄せ、嫉妬の大罪魔法を発現させるためにキルシュの父に連なる血族の者が次々に拷問を受け殺されていった。
それどころかその国にいる者全て兵力として徴収し始め、キルシュの父が懇意にしていた黒豹のジャレドの息子である「リック」とその兄「ギャビン」は小国に隠されていたカオスオブジェクト「紅玉の腕輪」を奪取し、子供達とキルシュを連れて放浪した後、ブロードへインへ流れ着く。
紅玉の腕輪の力で子供達を守ろうとしていたギャビンであったが心が折れ、自ら死を選ぶようにブロードへインの領主「オルグ・バーンズ」によって命を落とし、紅玉の腕輪を奪われてしまう。
オルグは紅玉の腕輪を用いた混沌浸食による防衛システムを運用し、そのころからギャビンの心を焼き滅ぼした炎を発露したかのような炎が塔を包むようになった。
ジョッシュは、自責の念に駆られ大罪魔法の力を暴走させるキルシュの心を救い。
ブロードへイン近辺で再会したドルフと彼の里の力を借り、黒騎士の用いる「死刃」の一つ、道を殺す死刃をリガーから奪還しに来た、距離を殺す死刃の青龍刀を持つ黒騎士の虎の少年「セナ」と交戦しつつ、魔王軍との戦闘準備を整え、戦う。
魔王軍を抑える為に敵勢力の大半を減らし、ドルフは相手側にいる七獣将、怒りの大罪魔法の使い手である獅子の獣人族「ライオネル」に魔王継承者を決める「魔王戦」を挑む。
ドルフはよくて相打ちを覚悟していたが、ライオネルに気に入られ、彼を倒し配下に収め魔王候補者の一人となる。
ドルフが魔王軍を抑えている間にジョッシュは手薄になったブロードへインに戻り、子供達と協力し、ギャビンの心に触れ、紅玉の腕輪と契約。
大罪の悪魔となり、兆しを発生させていたオルグに対して、紅玉の腕輪を媒体に発現した魔王の絶技、テトラモルフの一体「フレスベルグ」を用いてそれを撃破する。
[天空のテンペスト、聖王領メルクリウス]
リックに聞いた話から、ギルドプレートを制作した魔術師はテンペストにいる聖王プロスペロであると判明。テンペストに向かう事に。
しかしその途中、教授と黒騎士達の策略に陥れられたジョッシュ。
認識や感情をコントロールされプレイヤーとしてのアバター能力を強制的に発動、最愛のグレッグをその手にかけされられ、精神に隙ができた所を狙われ記憶を奪われ、空に浮かぶ「テンペスト島」に攫われる。
以降本名の「山桐雄馬」として教会所属の 守門 として在籍。
その時期を同じくプレイヤーの 鍛冶職「伊織」と、住み込みの狐耳メイドさん「ポプラ」、それに獣頭人や大柄な牛獣人の奴隷モンスター「ブルーノ」と共に聖王側の都市メルクリウスにて3ヶ月過ごす。
しかしそこに黒い狐耳を持つ長髪の女性ワリスが現れ、彼女が起こした霧の魔獣によるテロによって都市の危機意識が高まり、奴隷階級である獣頭人とモンスターを霧の魔獣に対する肉の壁とする方向で都市が動き始める。
それを止める発言力を得るには、教会へ行き、アバター化できるプレイヤーしかなれない 祓魔師 になるしかない。
雄馬は伊織のツテでアルヴと名乗る男と接触、奴隷達を肉の壁にするのをやめさせるのを条件に教会で 祓魔師 になる事に。
教会に渡る条件としてお供に奴隷を連れていなければならず、ハイエナ獣人のモンスター「ベイル」が雄馬に助けられたからと自身を奴隷にするように提案し、雄馬はベイルと共に教会に渡ることに。
その際に記憶を失う以前に使っていたポーチと「琥珀のダガー」をお守りとしてポプラから受け取る。
教会にて伊織と再会、伊織の友達であった陽介とアリスとも友達になり、雄馬の所属する祓魔師チームのリーダーである将冴に邪魔もの扱いされながらもなんとかやっていく。
魔王候補者として獅子王の軍勢を配下に収めたドルフは、雄馬の奪還作戦を進めていた。
その作戦の現地構成員の一部として迎え入れられていたハイエナ獣人達は、実はブロードへインでの魔王軍との戦闘の際に同じ隊の仲間を雄馬に間接的に殺された兵士の生き残りだった。
ベイルは彼らに利用され、雄馬を殺すためのコマとして利用されていたが、実行を頼まれた際にベイルは雄馬を殺せず、その事から群れからの孤立を認識し、ハイエナ獣人の群れから孤立した個体は衰弱して死ぬという特性が現れて衰弱し始めてしまう。
雄馬はベイルを救うためにハイエナ獣人達に掛け合うも、結果として殺されかけ、そこに駆け付けたベイルに救われる。
ベイルは自分の為に命をかけた雄馬を見て、無自覚に彼を自身のつがいとして認識。群れに所属している認識を得て元気になる。
いろいろとうまく行き始めたと思った雄馬だったが、メルクリウスの都市に戻ると奴隷の肉の壁作戦撤廃の余波が思わぬ形で発露し、都市が奴隷達の暴動や、それに対する市民の奴隷の殺処分運動に発展している現状を見る。
そのうえ彼が知り合い、ミッションの最中に死亡したと思われる祓魔師の少女「氷雨」に関する記憶は、狐耳を持つ黒騎士により奪われていた。
地上にいたころの記憶を取り戻しかけていた雄馬は、ほのかが意識を失った際に精神崩壊し、琥珀のダガーの隠された能力を暴走させてしまうが、黒騎士が記憶を消去することでそれを止める。
教会に帰還した後、雄馬は琥珀のダガーを暴走させたことから意識を失ったままになり、彼を救うために伊織が自身の体から光るエネルギーを与えて、自身は紫色の結晶「魔石」となって砕け散ってしまう。
伊織を幸せにするにはお前たちは邪魔だと伊織の後輩「ミキノ」は大罪の悪魔としての片鱗を現し、カオスバーストを起こして雄馬達をヘルズベルへ転送。その際に雄馬はミキノが伊織の肉体を生み出す瞬間を目撃するのだった。
教会滞在期間およそ3ヶ月。
[天空のテンペスト、闘王領ヘルズベル]
陽介と将冴の経験から自分たちの飛ばされた場所がヘルズベル周辺の荒野であることを知った雄馬達。
ヘルズベル周辺で敵国メルクリウスの主兵力であるプレイヤーが発見されたらどんな目にあわされるかわからない。
雄馬達は陽介と将冴がかつて世話になったというキャラバンの世話になる事に。
キャラバンに向かう途中ワリスに遭遇、交戦ののちキャラバンを仕切っているのは彼女であると判明する。
ワリスとポプラに過去起きたを聞かされ、彼女達が 闇の血統 黒猟騎士団にどういう経緯で入ったのか、そして死刃が強い願いを持つ者を使い手として選ぶ事を知る雄馬。
一行はメルクリウスに帰還し、プレイヤー達と伊織、そして奴隷達を救うための手段を求める。
ワリスが言うにはそれには剣闘士になり、ヘルズベルの都市に入り、名を上げてメルクリウスに攻め込む兵士の一人になるのがいいという。
雄馬達はその手段を求め、かつヘルズベル周辺環境がどういう状況なのか知るために、キャラバンの活動に同行するのだった。




