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千夜一話物語【第三章「異世界勇者の解呪魔法」連載中】  作者: ぐぎぐぎ
異世界勇者の解呪魔法
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492回目 異世界勇者の解呪魔法(ディスペルマジック) 291: 黒猟騎士団(2)

 ワリスとポプラはヘルズベルの出身で、小さい頃は子供だけの隔離居住施設で暮らしていた。


 女王エロイーズの代から、ガルドル文字を読んで忠誠を誓わない者は人として扱われなくなり、

拒んだ者たちは反乱分子として隔離されるようになった。


 ガルドル文字は本人の意思で読まなければ、オブジェクトの力を発揮せず、勘がいい子供や、ガルドル文字で豹変した両親や知人を持つ子供は読むのを拒絶して施設に隔離された。


 子供は社会を知らない、絶対的な権力にはおもねらなければ生き残れない、それがわからない子が多くて、ワリス達もその中の一員だった。


 親と引き離されて、彼女達を管理する職員も冷たくて、子供達は途方に暮れていた。

 そんな中彼女達は互いに支え合って、子供達みんなが新しい家族みたいな関係になっていった。


 しかしそれが大人たちの狙いだった。

 子供達の仲間意識が高まったところで個別に隔離され、一番仲がいい友達を人質にされてガルドル文字を自分の意思で読まされた。


「君の場合はそれがポプラだった……?」

 僕が尋ねると、虚しそうに少しだけ微笑みワリスは話を続ける。


 ガルドル文字を拒んだ者に対しての処置は、隔離施設に閉じ込め、心の拠り所を一つ一つ奪って、憔悴させて自らの意思で読むように促すというもの。

 だから拒み続けたり、耐えきれなくなると、頭がおかしくなって、棄民として捨てられる頃にはみな狂う事になる。


 だがワリス達には先述の通り、心を壊さない手段を用いた。

 その原因は彼女達を使った実験だった。

 新型生物兵器作成実験、ワリス達は最初の棄獣を造るための材料にされたのだ。

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