霊能力 ※怪談ではありません
怪談ではありません
2017年に『誰にでもできる霊能力開発』という話を書こうとしていた。
筆者がベイル・マーカスの最終話を書いていた時にアイデアが湧いたことと、長いこと幽霊や何やを捜し続けていたこともあり、私的には当たり前のことがいかに非日常か指摘されて話にしようと思ったのだ。
筆者はできるだけ、怖いことを怖がらせる意図の無い形で書こうとしている。
これは人からするとなかなか奇妙なことであるらしい。筆者にとっては特別な理由はなく、強いて言うなら怖がらせようという話は取材で散々聞いて白けているため、そうならない語り口に結果的になっていただけと思われる。
前述した霊能力開発だが、自宅でできる筋トレくらいの感覚である。
専門家ではないため、マニアが教える訓練法という程度でネットで検索しても出にくい程度の情報でしかない。
ただ、簡単すぎるためそれだけ書くと五千字程度で終わってしまう。
短すぎるため、ライトノベルのような形態にしようと思っていた。
主人公は高校生で、失踪した叔父の書斎で見つけた書きかけの原稿にあった霊能力開発法を行い奇怪な事件に巻き込まれ、退魔師美少女と出会って冒険するといった感じだ。
話を進めていく過程で開発法が出てくるという塩梅である。
学習漫画のパロディのように書こうとしていた。
昨年、ご縁があって宗教関係者と拝み屋さんと知り合った。
そのどちらからも、絶対に止めろと言われたため、頓挫している。諦めてはいないのだが、迷いがあり書けない。
霊能力などというが、感知するための能力を鍛えるものだ。
元々あるものをただ伸ばすだけである。
最初は複式呼吸とごく簡単なイメージのみである。
息を吸い込み、へその三センチほど下から吐き出す。
このイメージで息を吸う。
その後、息を吸い込んでいる時に大気中にあるエネルギーを吸いこんでいるというイメージを作る。
エネルギーはごく小さいもので、そのほとんどは吸ってそのまま吐き出される。
イメージすることで少しずつ体に蓄積されていく。
ここから先のことだが、書くなと言われたので書かない。
ここまでは特に大きな問題は無いとのことだが、よした方がいいとも言われた。こんなことをやるなら、呼吸式のダイエットをするほうがためになる。
拝み屋が言うには、この先にあるごく簡単なイメージで行う開発法は、元々持っているものを育てる効果があるという。
ほとんどの人は、霊感というものを種のような形で持っているそうだ。
霊感があるという状態は、種から芽が出ようとしている程度のもので、そこまでは全く問題ない。
多少は勘が鋭かったり、怪談話でよくあるパターンだと集団の中で数人だけが視認していたという状況の人になるだけだという。
この方法を行うと、芽が出てそのまま育つ。
そのまま育つ上に、成長が止められなくなる。
拝み屋さん曰く、花が咲いてしまうと社会生活は不可能になるそうだ。
この霊能力開発方法は、狂死した薬物中毒者やその他の自称霊能者から聞いた方法である。
各人により、様々な方法があるが共通項のみを抜き出して筆者が整理した。
未だ、発表するべきか迷う。
筆者も実践していたが、特に何も起こっていない。だが、このような話を書くようになるほどに、この欲求は生涯消えそうにないものにはなっている。
創作です




